- 提起文 いつでもどこでも“子ども目線”エクササイズ
- 子ども目線になるために /永田 美奈子
- 特集
- 1 女性教師のための子ども目線トレーニングのすすめ
- 子ども目線への第一歩! /永野 由美子
- 子ども目線に立つ /熊木 眞見子
- 引くべきか,押すべきか。対応の仕方を見極めるために /夏坂 哲志
- 2 子ども目線で学級づくりポイントはここだ!
- 低学年編 いきいきあったか 1年生がほっとする教室 /工藤 圭子
- 中学年編 世界が広がるのびのび活動のススメ /前田 華奈子
- 高学年編 子どもたちの会話を増やす努力をしていますか? /三田 美乃里
- 子ども目線+保護者目線でつくる授業参観
- 1年 /千々岩 芳朗
- 2年 /豊田 益子
- 3年 /小松 信哉
- 4年 /東郷 佳子
- 5年 /尾ア 正彦
- 6年 /木下 苗津子
- 女性教師の一日
- 一日の始まりはこんな朝の会で /仲村 恵
- 休み時間の子どもとの過ごし方 /灘本 裕子
- 私の日記指導 /出口 尚子
- 給食時間の過ごし方 /加藤 彰子
- トラブルが起きたら /柳田 憲子
- 私の宿題 /小川 和子
- 私の帰りの会 /泉澤 貴子
- 私の学級通信 /赤垣 由希子
- 私の教材研究・授業の準備 /中川 弘子
- ママ教師の仕事術 /工藤 佳世子
- 男性教師から見た素敵な/苦手な女性教師 /盛山 隆雄・高瀬 大輔・間嶋 哲
- はばたけ!女性教師 スクールリーダーになろう! /松田 照江
- あこがれの女性教師群像 /銀島 文
- 女性教師Q&A
- 提言
- 30歳前後の過ごし方が重要 /深谷 昌志
- 受信者から発信者への変身! /田中 博史
- いつの日か“男教師”創刊を夢見て /樋口 雅子
- 連載
- 輝く女性教師へセンスアップ! /三田 美乃里
- 編集長の学級づくり /永田 美奈子
- コラム&グラビア
- 子どもが喜ぶ!子ども目線の教室環境 /安藤 紗希
- 子どもから学んだこと /相澤 純子
- 私の尊敬する先生 /真家 裕美
- 私がほっとするひととき,リラックス法 /吉村 智美
- 保健室の目 /田中 真弓
- 私の教室大公開/子どもが喜ぶ学級経営グッズ /加藤 彰子(裏表紙/裏表紙中)
提起文いつでもどこでも“子ども目線”エクササイズ
子ども目線になるために 雙葉小学校 /永田 美奈子(写真省略)
子どもたちを育てていくためには,「子ども目線」になってみることが大切であるということはよく言われることです。大人の目線だけで指導しても子どもの心にはなかなか届かないからです。常に子ども目線に立って子どもの気持ちを考えられる教師でありたいものです。しかしながら,「子ども目線になる」ということは,初めから我々の中に身に付いているものではありません。それは意識していないと身に付いていかないものです。私が今考えていることは,次のようなことです。
1 先入観をもたないこと
これは,実際に見たことですが,子どもたちを整列させる時,一人の子どもが列からはみ出して,どこかに行こうとしました。その子どもは,普段からいろいろと注意を受ける子どもでした。その時,担当の先生は,すぐに注意をしました。しかし,私から見たその子どもは,床にごみが落ちていたので,拾いにいこうとしていたのです。その子どもは,そのことを言いたそうにしていましたが,先生が怒っているので言えませんでした。
私たち教師は,どうしても先入観があって,きめつけて指導してしまうことがあると思います。しかし,いろいろ問題のある子どもでも実は,理由のある行動をしていることが多いものです。注意をする前に,まずはどうしてその子どもがそのような行動を取っているのか,子どもの様子をよく見て,子ども目線になって考えなければならないと思います。
2 早急に解決しようと思わないこと
次に,子どもの相談ごとです。子どもが,悩み事を打ち明けにきてくれたとします。担任として,話をしに来てくれることはとても嬉しいことです。でも,そういう時ほど周りの子どもたちに気を遣わなければなりません。周りの子どもたちは,「何を話しているんだろう」と敏感に反応しているはずです。その後に,すぐに解決しようと教師が行動すると,
「あの子が話したんだ」
「すぐ先生に言うのだから」
と,言いに来た子どもがさらに悲しい思いをしてしまうことも多いものです。
私は,このような時は,まず教室以外で話を聞きます。そして,その子どもに,
「○○さんは,先生にどうしてもらいたい?」
と必ず聞くようにしています。
「みんなには言わないでもらいたい」
と言う場合も結構あります。そういう時は,
「わかった。じゃあもう少し様子を見てみようね」
と言い,子どもたちの様子をじっくりと見るようにしています。そして,実際にその場を見かけたら即注意をします。子どもというのは,誰かが話をしたことが原因で,先生に叱られるというのはとても嫌なことです。自分がしたことよりも,話をした子どもの方が悪くなってしまうのです。でも,実際に自分がしたことで叱られるのなら反省することができます。今後子どもたち同士の関係が悪くならないように,常に子どもの立場を考えることが大切です。早急に解決しようと思わないのが一番だと思っています。
3 お互いの気持ちを伝え合い,理解し合うこと
注意をする時もよく考えて話をすることが大切です。感情に任せたまま叱った時ほど,子どもには伝わらないし,疲れが倍増するものです。ひと呼吸置いて,「どのように話したら子どもに伝わるか」「こう言ったら子どもたちはどういう気持ちになるだろう」と子ども目線で考えることです。
しかしながら,そのように気を付けながら話をしていても失敗はよくあります。私は,よく子どもたちに,「先生だって人間。間違えることはたくさんある。もし,先生が叱ったことでそれは違うと思ったら,遠慮なく話していい」と話しています。子どもたちは不満に思うと,遠慮なく話にきます。勿論,その時に,もう一度こちらの考えを伝えることもありますが,「そういう理由だったのか」と反省することもたくさんあります。大切なのは,お互いの気持ちを伝え合い,理解し合うことだと思っています。
4 子どもから学ぼうという姿勢で臨むこと
子ども目線になるために最も大切なのは授業です。内容を教え込もうと思ってもうまくいくものではありません。子どもも聞いているだけの授業は楽しくありません。友だちといろいろ考え,話すという授業が楽しいのです。また,子どもたちの方が,大人が考えるよりいろいろなことをとてもよく考えます。授業中は,「子どもたちだったらどのように考えるだろう」と子どもから考え方を学び,教師自身も楽しむという姿勢で臨みたいものです。
本号では「子ども目線」をテーマにして,他の先生方からもいろいろな視点から論じていただきます。
「女性教師のための子ども目線トレーニングのすすめ」では,実際どういう場面で,どういうことを意識すればよいのか,子ども目線になるために気を付けたいことや具体的な手だて,あるいは同僚の先生の姿から学んだことなどを紹介していただきます。
次は「子ども目線で学級づくり」。教師と子どもの関係,子ども同士の関係づくり,ルールや授業の進め方など「子ども目線に立つ」ことをちょっと意識すると,言葉がけの仕方やルールづくりの仕方が変わるかもしれません。そのポイントを述べていただきます。
最後は,「子ども目線+保護者目線でつくる授業参観」。全ての子どもと保護者が満足できるような授業のアイデアを紹介していただきます。「子ども目線になる」ことをもう一度一緒に考えていきましょう。
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明治図書
















