21世紀型“読み・書き・算”カリキュラムの開発

21世紀型“読み・書き・算”カリキュラムの開発

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幼・小・中一貫教育の取り組みと成果を追った。

小中の連携は珍しくないが、本書は幼まで含めた一貫教育での改革提言。カリキュラムデザインからのキーワード、国際交流・マルチメディア・発見科表現科・協同的創造・かかわりの学習を一貫の視点から提言。他に、学校評価の革新、教育開発システムを実践で提示。


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ISBN:
4-18-229414-9
ジャンル:
授業全般
刊行:
2刷
対象:
小・中・他
仕様:
A5判 352頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 21世紀型“読み・書き・算”カリキュラムのめざすもの
1 21世紀型“読み・書き・算”カリキュラムとは
(1) 21世紀型学校カリキュラム開発のコンセプト
(2) 21世紀型“読み・書き・算”カリキュラムとは
2 「三原学園プラン」の3つの特質
(1) 幼小中一貫の目標としての「21世紀型学力」
―「3Rs」から「3Cs」へ―
(2) 幼小中一貫型のカリキュラム開発
(3) 幼小中一貫の教育力を生かした授業開発
3 幼小中一貫の21世紀型学校カリキュラムの構造
(1) 21世紀型学校カリキュラムの全体像
(2) カリキュラムを構成する3つの柱
第2章 カリキュラムデザインと保育・授業例
T 「国際交流学習」の開発
1 「国際交流学習」の理論
(1) 国際的コミュニケーション能力と新領域「国際交流学習」のとらえ
(2) 国際的コミュニケーション能力育成の意義
2 幼小中一貫の「国際交流学習」のカリキュラム
(1) めざす子ども像
(2) つけたい力
3 保育・授業例
(1) 幼稚園における「国際交流学習」
―「留学生と一緒に遊ぼう(3歳児)」の活動―
(2) 小学校における「国際交流学習」
―単元「附属小からHafa Adai!(グアム日本人学校の子どもたちと交流しよう)」小学校6年生―
(3) 中学校における「国際交流学習」@
―単元「民話をデジタル紙芝居にして交換しよう」中学校1年生―
(4) 中学校における「国際交流学習」A
―単元「Gの授業をデザインしよう」中学校3年生―
U 「マルチメディア学習」の開発
1 「マルチメディア学習」の理論
2 発達に応じたマルチメディア学習の展開
(1) 幼稚園におけるマルチメディア学習
(2) 小学校におけるマルチメディア学習
(3) 中学校におけるマルチメディア学習
(4) 単元配置図およびカリキュラム作成
3 保育・授業例
(1) 幼稚園における「マルチメディア学習」
―「あら〜,不思議な世界だね!(9〜1月)」の活動(5歳児)―
(2) 小学校における「マルチメディア学習」
―単元「学校の不思議を伝えよう(10〜11月)」 小学校4年生―
(3) 中学校における「マルチメディア学習」@
―単元「写真で4コマ漫画をつくろう」中学校1年生(2004(平成16)年11月〜2005(平成17)年2月)―
(4) 中学校における「マルチメディア学習」A
―単元「ドキュメンタリー映像作品をつくる」中学校3年生(2004(平成16)年10〜12月)―
(5) 職員研修における「マルチメディア学習」
V 幼小連携の「発見科」「表現科」の開発
1 幼小連携学習開発部会のめざすもの
(1) 「子どもの経験を階層的に生かす幼小連携カリキュラムの開発」をめざして
(2) めざす子どもの姿
(3) 育みたい力
(4) 新教科「発見科」「表現科」の設定
2 新教科「発見科」について
(1) 「発見科」設定の背景
(2) 「発見科」の設定
(3) 幼稚園から小学校3年生までの目標
(4) カリキュラムの特徴
3 新教科「表現科」について
(1) 「表現する力」の育成
(2) 「表現科」の時数の確保について
(3) 幼稚園から小学校3年生までの目標
(4) 表現に関する要素とねらい
(5) 総合的な表現(幼稚園)・表現科(小学校)のカリキュラムについて
4 保育・授業例
(1) 幼稚園における「発見科につながる活動」
―「虫とり(7月)・みいつけた(11月)」の活動(5歳児)―
(2) 小学校における「発見科」
―単元「カタツムリ大けんきゅう」小学校1年生―
(3) 小学校における「表現科」@
―単元「おと(はるからなつ)」小学校1年生―
(4) 小学校における「表現科」A
―単元「ふくらまそう しゃぼん玉」小学校2年生―
W 小中連携の「協同的創造学習」の開発
1 「協同的創造学習」の理論
(1) 「協同的創造力」への着目
(2) 「協同的創造力」を育む「協同的創造学習」
(3) 「協同的創造学習」の授業づくり
2 「協同的創造力」を育成する各教科のカリキュラム
(1) 国語科における「協同的創造学習」
(2) 社会科における「協同的創造学習」
(3) 算数・数学科における「協同的創造学習」
(4) 理科における「協同的創造学習」
(5) 音楽科における「協同的創造学習」
(6) 図画工作・美術科における「協同的創造学習」
(7) 保健体育科における「協同的創造学習」
(8) 家庭科における「協同的創造学習」
(9) 英語科における「協同的創造学習」
3 授業例
(1) 小中教員によるTTの取り組み「家庭科」の場合
(2) 小中合同授業の取り組み「国語科」の場合
(3) 小中合同授業の取り組み「音楽科」の場合
X 「かかわり学習」の開発
1 「かかわり学習」の理論
(1) 本学園の教育理念
(2) 人間関係力育成に向けて
―「かかわり学習」―
(3) 人間関係力とめざす子ども像
(4) かかわり学習の領域
(5) 現行の学習指導要領との違い・特色
2 かかわり学習の目標
(1) 目  標
(2) 各区分の目標
3 授業例
(1) 小学校における「かかわり学習」
―「自分たちの交流をつくり出そう(幼稚園さんとの交流)」小学校4年生―
(2) 中学校における「かかわり学習」
―「附属中での新たなスタート! 〜山の生活で新しい発見を〜」中学校1年生―
第3章 学校評価の革新および新・教育開発システムの提言
1 3つの力の評価
(1) 国際的コミュニケーション能力を評価する
(2) 21世紀型教科学力を評価する
(3) 人間関係力を評価する
2 新しい教育研究システムの提言
(1) プロジェクト型研究の提言
―自ら課題を発見し,主体的に解決していく研究―
(2) 新教育研究システムのアセスメントについての提言
(3) 幼小中一貫教育からの提言
あとがき

まえがき

 広島大学附属三原幼稚園,同小学校,同中学校は,「三原学園」と呼称されるように,同一キャンパス内にある完全連絡入学を基本とした幼小中一貫校となっています。本学園は,2003(平成15)年度から3年間,文部科学省の研究開発学校の指定を受け,「幼小中一貫の教育力を生かした社会のグローバル化・高度情報化・超少子化の進展に対応する国際的コミュニケーション能力の育成を中心とした21世紀型学校カリキュラムの研究開発」というテーマで,21世紀型の学校カリキュラムや学習指導法の開発に挑戦してきました。本書は,その研究成果を「三原学園プラン」として全国に発信しようとするものです。

 ところで,本学園の前身である広島大学三原分校附属幼稚園・小学校・中学校では,1951(昭和26)年1月に「総合課程」「系統課程」「日常生活課程」からなる一貫カリキュラムを,『幼稚園の教育課程』『小学校の教育課程』『中学校の教育課程』として発表しています。したがって,今回のものは,21世紀版「三原学園プラン」ということになります。

 本プランでは,「読み・書き・算」に替わる「国際的コミュニケーション能力」を中心とした21世紀型学力の育成をめざすカリキュラムとして,幼小中一貫の新領域「国際コミュニケーション」の新設,幼小連携としての「表現科」「発見科」,小学校第4学年からの教科担任制の導入ともう1つの教科学習としての小中連携の「協同的創造学習」,道徳・特別活動・クラブ・学校行事を統合した幼小中連携の感動体験重視の「かかわり学習」など,新しい試みも行っています。

 研究の成果は必ずしも十分ではありませんが,本書を通して,幼小中一貫の教育力を生かしながら,「子どもたち一人ひとりのよさや可能性を最大限引き出し伸ばしていきたい」「目標を持ち続ける人間になるように子どもたちを育てていきたい」「子どもたちに人間として普遍的に大切な力を育んでいきたい」という,三原学園の教職員の夢や希望,そして志を感じていただければ幸いです。

 なお,本研究にあたっては,千葉大学の天笠茂先生,岐阜大学の北俊夫先生,大阪教育大学の田中博之先生,広島大学の片上宗二・三浦省五・二宮皓・石井眞治・森敏昭・角屋重樹の各先生,広島県教育委員会の二見吉康指導第一課長,尾三教育事務所の奥典道前所長,三原市の植木章弘教育長には運営指導委員として力強いご指導をいただきました。また,広島大学の多くの先生方には共同研究者としてご参加していただきました。これらすべての方々に深く感謝申し上げます。

 最後に,本書出版の機会を与えていただきました明治図書,ならびに書名のアイデアも含めきめ細かいご助言をいただきました樋口雅子編集部長に心からのお礼を申し上げます。


  2005(平成17)年12月

   広島大学附属三原学園長 /小原 友行

著者紹介

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 広島大学附属三原学園は,明治44年4月に広島三原女子師範学校の附属学校として創立されて以来,今年度で94周年を迎えている。幼稚園から中学校まで,12年間を同一敷地内で過ごすとともに,大正13年には「自ら伸びよ」を教育理念としてかかげ,教育実践・教育研究に力を注いできた。そのことにより,自主性・自律性が育ち社会で多くのリーダーとして活躍する人材を育ててきた。

 平成10年「人と豊かにかかわりあう力」の育成をテーマに「表現」「集団」「環境」の3部会をつくり,幼小中一貫教育の第1期をスタートした。平成11年には第2期として「系統的な支援に基づく保育・授業づくり」をテーマに子どもたちの成長をもとにした支援のあり方を探っていった。さらに平成13年には「幼小中12年間の一貫カリキュラム」を作成した。平成14年には第3期として幼小中一貫カリキュラムを実践・修正し「かかわりが生きる保育・授業」をテーマに実践・研究を進めてきた。平成15年には文部科学省研究開発学校の指定を受け,21世紀を生き抜くために必要な力をはぐくむ研究に取り組み,現在に至っている。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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