- 序 文 /安彦 忠彦
- まえがき /木原 溥幸
- 第T章 21世紀型の教育課程
- 1 学校教育に求められているもの
- 2 本校の目指す教育課程
- 3 開かれた研究組織
- 4 相互に補完し合う関係を目指す教育課程
- 5 在り方生き方を学ぶ核となる「人間科」
- 6 学び方を学ぶ「セミナー」
- 7 活動を重視した総合教科「共生科」
- 8 新しい枠組みを目指す「基礎教科」
- 第U章 在り方生き方を学ぶ核となる「人間科」
- 1 目指す生徒像
- 2 3つの学習の柱
- 3 人間科の変遷と履修のポイント
- 4 年間計画(平成13年度)
- 実践事例1(1年) 自然的存在としての人間
- 先人の営みを体験し,自然の恵みに感謝しよう
- 実践事例2(1年) 自然的存在としての人間
- 共に生きる
- 実践事例3(2年) 自然的存在としての人間
- 環境と共に生きる
- 実践事例4(2年) 社会的存在としての人間
- NO MORE HIROSHIMA
- 実践事例5(3年) 社会的存在としての人間
- 国際平和を希求し,韓国の中学生と交流しよう
- 実践事例6(3年) 理知的存在としての人間
- 職場で働く人に学ぼう
- 第V章 活動を重視した総合教科「共生科」
- 1 共生科のねらい
- 2 共生科の構造
- 3 共生科の運営
- 4 評価の方向性
- 対話・表現領域 〜どう伝わっているんだろう? 互いの表現の仕方を振り返ろう〜
- 1年 ディベート道入門
- 1年 附中ライフ“心も体もニコ・ドキ”
- 2年 うまく伝わるかな?
- 探求領域 〜他に視点はないか? 別の考え方,方法でアプローチできないか?〜
- 1年 エコクッキングを極めよう
- 2年 附中から出るCO2を6%削減しよう
- 2年 出張! 音楽なんでも鑑定団
- 企画・制御領域 〜本当にこれでいいのか? 未来の視点からもう一度考えよう〜
- 3年 附中企画“附中のゴミとライストレイから見える未来2001”
- 3年 We Are The World2
- 第W章 新しい枠組みを目指す「基礎教科」
- 国語科 2年 伝えたいこと,うまく伝わたかな
- 数学科 1年 なんでもかんでも座標平面…あなたならどう分ける?
- 英語科 3年 “中学生日記”in Enlish
- 地球科 環境政策領域3年 ヒートアイラド!? 高松
- 社会環境領域3年 廃棄物とのたたかい
- 芸術科 2年 ベートーヴェンが「交響曲5番」第一楽章で表現しようとしたものは
- からだ科 からだつくり領域1年 チャレジ・ザ・未体験ゾーン
- 生活自立科 生活情報領域2年 コンビニンスストアの売り上げを伸ばそう
- あとがき /日詰 裕雄
まえがき
香川大学教育学部附属高松中学校は昭和54年度から,個性を発揮し自ら学ぶ意欲と主体的な学習の仕方を身につけさせる選択教科である「セミナー」を開設し,平成3年度からは,人間ならびに人間を取り巻く社会や自然の諸問題についての学習を通して,人間の様々な姿を理解し,自他の向上を目指した生き方を学ぶ「人間科」の研究開発を進めてきました。
そして平成10年度より文部科学省の研究開発学校の指定を受け,「21世紀に求められる資質・能力の育成―教科改変・新教科設立による新しい教育課程の開発―」のテーマのもと,資質・能力を育成することをねらいとした総合教科「共生科」,生涯学習社会を形成するために必要となる基礎・基本を身につける「基礎教科」を核とした,新しい教育課程の開発に取り組んでまいりました。
共生科は,「自立・共生」するために必要な資質・能力の育成の視点から開発された必修教科です。そのねらいとする資質・能力は,従来の必修教科の中でも育成されてきた普遍的なものでありますが,総合的・系統的には育成されてきませんでした。そこで共生科では,活動を通して,○相互に理解し合う力 ○創造的に思考し探求する力 ○自ら見通しをもって設計する力 の3つの資質・能力を育成することをねらいとしています。
基礎教科の開発は必修教科を,教科ごとに独立するのではなく,生きて働く力をはぐくむための教育課程の一部としてとらえ直し,国語・地球・数学・芸術・からだ・生活自立・英語の各科に改変を行いました。そのため本校独自の教育課程である,共生科,セミナー,人間科・道徳,あるいは特別活動との,相互補完の関係を強めた基礎教科の設立を目指すものです。これらの作業を通して,21世紀の中葉の社会で通用する資質・能力の育成を目指した新しい教科の枠組みや,新しい内容構造を明らかにしようと試みました。
平成10年度から3年の研究開発の間,名古屋大学教授で教育学部長の安彦忠彦先生には,ご公務のお忙しい中を繁をいとわず熱心にご指導をたまわりました。また東京工業大学教授の赤堀侃司先生には懇切丁寧なご助言をいただきました。両先生に心より厚くお礼を申し上げます。
この3年間の研究成果を公開するために,平成13年6月8日に研究発表会を,テーマ「21世紀に求められる資質・能力の育成を目指して―教科改変と総合教科『共生科』による教育課程の開発―」を掲げて開催しました。香川県をはじめ全国各地から多くの方々にご参加いただき,本校が行ってきた研究開発の意図を理解していただけたのではないかと思っています。
研究発表会では安彦忠彦先生に「21世紀日本に求められる学校と教育課程」と題してご講演をお願いし,21世紀の学校の在り方について多くのご示唆をいただきましたが,日本の21世紀は学力形成をその一部として含む,人格形成全体に注目すべき時代になるであろうとのご指摘に,強い感銘を受けました。
21世紀になっても地球的規模での環境問題は依然として解決できず,一方ではテロや報復など武力による争いが拡大化の傾向にありますが, 21世紀に求められる資質・能力の育成を目指した,本校の新しい教育課程の開発によって,生徒たちが正しい目で世界を見ることのできる資質・能力を身につけることを願っています。
終わりに,本書出版の労をとってくださった安彦忠彦先生,また本書出版を快くお引き受けいただいた明治図書の江部満氏に,深く感謝申し上げます。
香川大学教育学部附属高松中学校長 /木原 溥幸
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明治図書
















