図画工作 評価を生かした楽しい活動のアイデア

図画工作 評価を生かした楽しい活動のアイデア

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写真・イラストを多用して、授業プランをビジュアルに展開。

文教大学美術教育研究会が総力をあげて図画工作の題材を開発した。その題材の魅力をふまえ、授業のねらいを十分に達成するために、子どもたちとのコミュニケーションを想定しながら、指導及び評価を中心とする授業の流れを提案。ビジュアルな楽しい活動のアイデア集。

予価: 2,070円+税

送料無料

ISBN:
4-18-762916-5
ジャンル:
図工・美術
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 120頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
1 すいすい,すらすら,いいきもち
◆低学年(1年生)◆
☆展開1 ふでをつかって,たのしもう!
☆展開2 いろいろためしてあそんでみよう
☆展開3 ともだちの「すてき」をみつけよう
2 しゃぼんの国へようこそ
◆低学年(2年生)◆
☆展開1 しゃぼん液で模様をつくろう
☆展開2 しゃぼんの国で何して遊ぼう
☆展開3 鑑賞会をしよう
3 ひかる粘土おはじき
◆低〜高学年(1〜6年生)◆
☆展開1 これで ひかれ 粘土おはじき
☆展開2 どうなるかなー できるかなー
☆展開3 おはじきを七輪で焼いてみよう
4 くだものをおさらにかざろう
◆低〜中学年(1〜4年生)◆
☆展開1 いろいろな色やかたちを見つけよう
☆展開2 たくさんのくだものや野菜を描こう
☆展開3 くだものや野菜カードをつくろう
☆展開4 くだものや野菜をお皿に飾ろう
5 光のパワーで写しちゃおう
◆中〜高学年(3〜6年生)◆
☆展開1 コピーアートペーパーを配るよ
☆展開2 現像してみよう
☆展開3 作品に題名をつけて展覧会
6 風とあそぼう
◆低〜高学年(1〜6年生)◆
☆展開1 ペットボトルかざぐるまをつくろう
☆展開2 材料を自由に使うと
☆展開3 支点のかたちが違うと
7 光で見てみよう
◆中学年(3・4年生)◆
☆展開1 光の色をさがそう!
☆展開2 光でカラフルにしてみよう
☆展開3 光の美術館を鑑賞しよう
8 夜空のボックス
◆中学年(3・4年生)◆
☆展開1 のぞいてごらん 夜空のボックス
☆展開2 僕の夜空,私の夜空
☆展開3 みんなの夜空,紹介し合おう
9 赤オニ・青オニ,やって来た
◆中学年(3・4年生)◆
☆展開1 オニのお面を作ろう
☆展開2 オニのお面を工夫しよう
☆展開3 オニのお面で踊ってみよう
10 未来にとどけよう
◆中〜高学年(4〜6年生)◆
☆展開1 みつけにいこう,あったあった
☆展開2 どんなマークにしよう
☆展開3 色やかたちを工夫しよう
☆展開4 見せ合おう楽しもう
11 武蔵に挑戦!
◆中〜高学年(4〜6年生)◆
☆展開1 水墨画をみてみよう
☆展開2 水墨画に挑戦してみよう
☆展開3 もう一度水墨画をみてみよう
12 おいしい絵を食べよう
◆中学年(3・4年生)◆
☆展開1 おいしいかたちってどんなかな?
☆展開2 かたちをおいしく焦がしてみよう
☆展開3 おいしい絵を見せ合ってみんなで食べよう!
13 どこでも美術館
◆中学年(3・4年生)◆
☆展開1 飾りたい場所を見つけよう
☆展開2 お世話になった人へお礼の手紙を書こう
14 秋からプレゼント
◆中学年(3・4年生)◆
☆展開1 秋のイメージをふくらまそう!
☆展開2 どんな飾り方があるかな?
☆展開3 秋の展覧会をしよう!
15 マスクで変身!
◆中〜高学年(3〜6年生)◆
☆展開1 身近な動物の特徴を観察してみよう
☆展開2 豊かな発想でコラージュしよう
☆展開3 大好きな動物に変身したよ!
16 妖怪君からのメッセージ
◆中学年(3・4年生)◆
☆展開1 百鬼夜行絵巻を見てみよう!
☆展開2 探しに行こう 見つけよう!
☆展開3 妖怪の絵を描いてみよう
17 びっくり! させたい
◆中・高学年(4・5年生)◆
☆展開1 びっくり! を探しに行こう
☆展開2 びっくり! 変身させちゃおう
☆展開3 びっくり! 見てみよう
☆展開4 びっくり! するかなぁ?
18 セーターが壁飾りに
◆中・高学年(4・5年生)◆
☆展開1 セーターからフェルトを作ろう
☆展開2 タピストリーを作ろう!
19 紙をやぶって 動物の集合
◆中・高学年(4・5年生)◆
☆展開1 紙をやぶってみよう
☆展開2 やぶったかたちから連想しよう
☆展開3 糸のこで切って壁かけ完成!
20 丸太で作るひみつのすみか
◆高学年(5・6年生)◆
☆展開1 丸太を切ってみよう!
☆展開2 切った丸太で,どんどんつくろう
☆展開3 みんなで展覧会をひらこう!
21 出てくる出てくる思いの色が
◆高学年(5・6年生)◆
☆展開1 好きな色を考えながら下絵を描こう
☆展開2 好きな色を自由に塗っていこう
☆展開3 思いの色を削りだしていこう
22 春よこい SPRING HAS COME!
◆高学年(5・6年生)◆
☆展開1 音楽を聴いて「春」をイメージしよう
☆展開2 イメージしたものを組み合わせよう
☆展開3 春のイメージを完成させよう
23 つくってみたよ ○○の世界
◆高学年(5・6年生)◆
☆展開1 イメージをもって,たまごをつくろう
☆展開2 材料を工夫し,自分の世界を表現しよう
☆展開3 すてきな世界をみんなに伝えよう
24 わたし色の写真
◆高学年(5・6年生)◆
☆展開1 素材を探そう
☆展開2 色をかえてみよう
☆展開3 プリントして作品を鑑賞しよう
25 カリンバを作る
◆高学年(5・6年生)◆
☆展開1 カリンバを知ろう!
☆展開2 カリンバを作ろう!
☆展開3 カリンバをかなでよう!
26 かたちでなまえ
◆高学年(5・6年生)◆
☆展開1 いろんなかたちのコピーをとろう
☆展開2 切って,組んで,なまえを作ろう
☆展開3 できあがったなまえを見せ合おう

まえがき

 今日,私たちの生活は様々な物や情報にあふれています。図画工作の教材で扱う材料も時代の流れとともに新たな素材が開発され,その目新しい素材は子どもたちの興味を大いに誘い,さわってみたい,見てみたいという要求をことさら高めていることでしょう。では,このように,物が豊富になった分だけ,子どもたちにとって興味や関心がもてる楽しい授業になってきたでしょうか。お気づきのように教材が豊かになることと授業が豊かになることとは必ずしも一致するものではありません。なぜならば,教材は全て,教師がその魅力を引き出して,初めて子どもたちに作るよろこびや感動を味わわせられるものだからです。そこには目の前にいる子どもの姿を見ずには考えられない授業づくりがあるのです。授業は,子どもたちにとって見知らぬ世界に連れて行ってくれる魔法の時間です。「先生,今日はどんな魔法を見せてくれるかなぁ」と声を上げながら目を輝かせて授業を待つ子どもたち。私たちは,そのような子どもたちに応えるべく授業を研究し,題材を開発していくのです。


 小学校の先生方から「絵や作品をどのように評価したらよいのかわからない」とよく相談されます。子どもたちにとって題材が魅力的であっても,教師の評価活動が曖昧であったら学習効果は半減してしまいます。小学校では専科の先生を除き,必ずしも図画工作の指導が得意な先生ばかりではありません。指導に自信がない先生方にとっては,教科書などに掲載されている作品を完成見本として子どもたちに提示することも多いでしょう。しかし,教科書の題材はあくまでも活動の参考事例です。大切なのは掲載作品をそのまま真似させることではなくて,教師が題材のねらいを明確に持ち,子どもたちの個性と同様に,その子らしさにあふれた多様な表現を保障することなのです。この多様な表現が集団として共に学ぶよさになるのです。

 子どもたち一人一人が美的な価値観を高めたり,自ら知識や技能を発見し身につけていくためには,友達や教師などとの交流が欠かせません。それは自分以外の価値観に触れたり,交流したりして,より価値のあるものへと“自らの生”を更新していくことに他なりません。つまり,評価とは,子ども自身に,自分のよさに気づかせてあげたり認めたりするための,子どもと教師のコミュニケーションと捉えることができます。そこでは,教師の価値観を一方的に子どもに与えるのではなく,子どもと対等に価値の交流が図れる関係を作りだしていくことが求められます。具体的に言うと「先生はこう思うよ。君はどう?」という一言が重要になってくるのです。お手本をそのまま子どもに教授するのではなく,子どもの視点に立ち,子どもと一緒に驚いたり,感動したり,感じ方を交換したり,常に子どもの視点を持ちながら,子どもたちとコミュニケーションをとることが,その子の秘めた力を上手に引き出し伸ばしていく評価となるのです。


 今回,私たち文教大学美術教育研究会では,題材の魅力をふまえ,授業のねらいを十分に達成するために,子どもたちとのコミュニケーションを想定しながら,指導及び評価を中心とした授業の流れを書いてみました。また,題材のねらいについては子どもたちに提案するという手法で書きました。このことは,子どもを中心に据えた授業展開を考える上でも,コミュニケーションを通して子どもたちの発見や感動を認め,共感を伝え,子どもの主体性や興味・関心を育て,そして造形的な学びを深めると確信しているからです。指導及び評価は,子どもたちとのコミュニケーションなくしては成り立ちません。子どもたちとのコミュニケーションは,「題材」という形で学習内容を身につけさせる,いわば,問題解決的な学習方法にとって,無くてはならない指導技術なのです。

 また,本書では,授業展開一つ一つについて,活動のねらいと,評価のポイントを書いてみました。図画工作の授業では,陥りやすい落とし穴として授業の目標が曖昧になってしまうことが少なからずあります。たとえば,「授業のねらいと少しずれているが,子どもたちが楽しく活動しているからよしとしよう」ではなく,与えられた少ない時間を子どもたちにとっていかに有意義な時間に変えていくか,そのためには教師が学習のねらいを明確にした授業設計をしていかなければなりません。つまり基礎・基本の徹底です。勿論,子どもたちが楽しめる授業は,授業づくりの大前提ですが,この楽しさは学びの楽しさでなくてはなりません。そのためにも,私たち教師の子どもたちへの声かけが,子どもたちを学びに導く声かけであり,発見や感動を誘う助言でなければならないのです。

 今回のアイデア集は,なるべく簡潔に書くことを心がけました。それは,子どもたちの実態に合わせて読者によりよくアレンジしてもらいたいと考えたからです。伝えたいことを確実に伝えるためにはシンプルが適しています。その分,言葉が足りなく,説明が十分でないところもあると思います。その不足している部分は,ぜひ先生方にしかできない味つけをしてみてください。先生にしかできない,つまり先生自身の個性を活かした指導が,子どもと対等に価値観をぶつけあえる,喜びと感動がある真の学びを作り出していくことになると信じています。


 最後になりましたが,本書が子どもたちの豊かな心と,みずみずしい感性を育む授業に少しでもお役に立てれば幸いです。そして,中学校美術科「制作と鑑賞の交流アイデア23選」にひきつづき,本書を出版するに当たりご尽力いただきました編集部の石塚嘉典氏,多賀井壽雄氏に心より感謝致します。


  2005年8月 /三澤 一実

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