- まえがき
- /石川 晋
- 教室環境1 教室環境を構成するもの
- /石川 晋
- 教室環境2 子どもたち同士が仲良くなっていく教室環境
- /中島 主税
- 教室環境3 「布地」の実践を「パッチワーク」にする教室環境づくり
- /太田 充紀
- 教室環境4 特別教室ならではの環境づくり
- /鎌北 淳子
- 教室環境5 『さんま』と『さんみ』で,自ら動き出す子どもたち!
- /鈴木 優太
- 教室環境6 対象・所属感・タレントを意識する教室デザイン
- /高橋 正一
- 教室環境7 教室環境は教師からのメッセージである
- /大野 睦仁
- 教室環境8 子どものよりよいかかわりが生まれる教室環境の工夫
- /田中 聖吾
- 教室環境9 教室に子どもたちの居場所をつくる
- /田中 博司
- 教室環境10 係活動で「主役は子ども」の教室づくり〜いい感じに散らかっているのに,すっきり!〜
- /広木 敬子
- 教室環境11 自分を表現できる教室
- /冨田 明広
- 教室環境12 サークルベンチで自分たちの教室づくりへ
- /伊垣 尚人
- 教室環境13 「さんそ」の供給で,子供を伸ばす!
- /塚田 直樹
- 教室環境14 学級集団がつながっていながらも,選択の幅が広い
- /平山 雅一
- 教室環境15 趣味こそモノの上手なれ
- /山崎 由紀子
- 教室環境16 教室を安心で安全な空間へ〜“巣”としての教室環境〜
- /小川 拓海
- 教室環境17 うまくいかなくても前向きに!あなたにもできる「小さな工夫」
- /野呂 篤志
- 教室環境18 「アセスメント」からはじまる「自ら動く」教室環境づくり
- /郡司 竜平
- あとがき
- /石川 晋
まえがき
「学級設営」でもなく「教室掲示」でもなく,「教室環境」。
本書のタイトルを決める時には,それなりの迷いがあった。試行錯誤を経て,結局「教室環境」というタイトルに決定した理由には,「学級設営」的な視点の原稿も「教室掲示」的視点の原稿も内包する幅広さを保持しようということももちろんあった。しかし,それ以上に,「教室環境」というものそのものを徹底的に見直したり,拡張して考えたりしたいという教師が少しずつ増えているという事実に対応して,書き手の自由度を確保したいということがあった。
本書は,全国の若手から中堅,ベテランまで,18名の先生方に「教室環境」について考えていること,何よりも教室の事実に基づいた今立っている場所を示していただけないかと考えて企画した。
小中学校教師に加えて特別支援学校の教師にも執筆を依頼し,現在進行形の多様性の尖端ができるだけ明らかになるように腐心したつもりである。
分量・書式は,一人4ページとし,そのうち1ページは,書き手自身の「教室環境」の実際が見える3枚の写真とキャプションで構成するようにした。残りの3ページで,各自の取り組みの内容や,教室環境づくりに関わる技術,そして,何よりもその理念を書いていただく。18人18様の挑戦と苦闘は学びの宝庫であるはずだ。
/石川 晋
小中のみならず、特別支援学校の実践も載っている。これはいよいよ珍しい。こんなコラボはなかなかない。
教室環境のアレンジは、実践者の個性がでる。執筆者の個性と共に、基盤にあるのは、子どもがわかりやすく過ごすことができるように、というところだろう。一斉授業にしても、個に応じた指導にしても。
それこそ、その人その人により、いろいろな形がある。
教室環境というのは実にやりがいがある。