- まえがき
- 第1章 基礎・基本を身につける! 日常スキル30
- 1 ベル着席/ハード編
- 2 ベル着席/ソフト編
- 3 遅刻/ハード編
- 4 遅刻/ソフト編
- 5 朝読書・朝自習/ハード編
- 6 朝読書・朝自習/ソフト編
- 7 朝の挨拶・返事/ハード編
- 8 朝の挨拶・返事/ソフト編
- 9 プリント配付/ハード編
- 10 プリント配付/ソフト編
- 11 提出物回収/ハード編
- 12 提出物回収/ソフト編
- 13 連絡事項/ハード編
- 14 連絡事項/ソフト編
- 15 忘れ物/ハード編
- 16 忘れ物/ソフト編
- 17 連絡なし欠席/ハード編
- 18 連絡なし欠席/ソフト編
- 19 学級日誌/ハード編
- 20 学級日誌/ソフト編
- 21 朝学活・帰り学活/ハード編
- 22 朝学活・帰り学活/ソフト編
- 23 教科連絡/ハード編
- 24 教科連絡/ソフト編
- 25 連絡メモ/ハード編
- 26 連絡メモ/ソフト編
- 27 黒板メッセージ/ハード編
- 28 黒板メッセージ/ソフト編
- 29 学級通信/ハード編
- 30 学級通信/ソフト編
- 第2章 学級がうまくまわる! 係活動・当番スキル30
- 1 学級委員選出/ハード編
- 2 学級委員選出/ソフト編
- 3 係組織/ハード編
- 4 係組織/ソフト編
- 5 学級目標/ハード編
- 6 学級目標/ソフト編
- 7 日直/ハード編
- 8 日直/ソフト編
- 9 黒板の消し方/ハード編
- 10 黒板の消し方/ソフト編
- 11 給食当番/ハード編
- 12 給食当番/ソフト編
- 13 給食準備/ハード編
- 14 給食準備/ソフト編
- 15 おかわり/ハード編
- 16 おかわり/ソフト編
- 17 後片付け/ハード編
- 18 後片付け/ソフト編
- 19 給食密売/ハード編
- 20 給食密売/ソフト編
- 21 立ち食い/ハード編
- 22 立ち食い/ソフト編
- 23 清掃当番/ハード編
- 24 清掃当番/ソフト編
- 25 ほうきの使い方/ハード編
- 26 ほうきの使い方/ソフト編
- 27 雑巾がけ/ハード編
- 28 雑巾がけ/ソフト編
- 29 サボる子/ハード編
- 30 サボる子/ソフト編
- 第3章 安心感と機能性を高める! 教室環境スキル10
- 1 教室に置く文房具/ハード編
- 2 教室に置く文房具/ソフト編
- 3 掲示物/ハード編
- 4 掲示物/ソフト編
- 5 棚の使い方/ハード編
- 6 棚の使い方/ソフト編
- 7 学級文庫/ハード編
- 8 学級文庫/ソフト編
- 9 風邪流行対策/ハード編
- 10 風邪流行対策/ソフト編
- あとがき
まえがき
こんにちは。堀裕嗣です。
このたび,「学級経営すきまスキル」と称して,小学校低学年版・高学年版・中学校版を編集させていただくことになりました。みなさまがお手にお取りの本書はその1冊ということになります。
巷には多くの学級経営の提案がはびこっております。こうすれば子どもたちを統率できる。こうすれば子どもたちのやる気が出る。こうすれば子どもたちが自主的・対話的に学ぶことができる。どれも教育界にとって大事な提案ではあります。しかし,一般の教師,特に若い先生が学級経営で躓(つまず)いたり,保護者からのクレームをいただくことになったりということの要因は,多くの場合,集団統率力がなかったり,子どものやる気を起こせなかったり,アクティブ・ラーニングを機能させられなかったりというところにあるのではありません。もっと小さな,細かな,些末なことを原因として起こることが多いように感じています。そう。ベテラン教師であれば誰でも知っているような些末な技術を知らないことによって……。
本書はそうした学級経営の「すきまスキル」を集めたものです。遅刻しがちな子どもにどう指導するかとか,清掃指導でほうきのかけ方をどう指導するかとか,教室にはどんな文房具を揃えておけば良いのかとか,ほんとうに些末な技術です。しかしそれは,些末であるが故に誰もが知っているべきことであり,知っていなければ非常識と言われかねない技術でもあります。それをまるごと紹介してしまおう。それが本書の基本コンセプトです。
ただし,私どもも少しだけ考えました。時代はアクティブ・ラーニング時代。そして,インクルーシブ時代です。些末な指導における些末な技術だとしても,そこには教師主導で子どもたちを効率よく指導していくだけではなく,子どもたちがより学びやすく,子どもたちがより学校生活を過ごしやすくする視点も必要なのではないか。そう考えたわけです。
本書はこうした視点に立って,学級経営の「すきま」に必要な些末なスキルについて,効率的に子どもたちを指導するタイプの技術と,子どものやる気を高めたり子どもたちに過ごしやすさを提供したりといった技術とを分けて考えることにしました。それが,本書で言うところの「ハード」と「ソフト」です。
「ハード」は子どもたちを指導すること,「ソフト」は子どもたちを援助することと捉えていただいても構いませんし,「ハード」は子どもたちを効率的に動かすための技術,「ソフト」は子どもたちに寄り添いながら見守っていく技術と捉えていただいても構いません。いずれにしても,この2視点が必要なのだということが,私たちの提案なのだと捉えていただければ幸いです。
本書が読者のみなさまの日々の学級経営に少しでも役立つなら,それは望外の幸甚です。
/堀 裕嗣
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