中学校数学サポートBOOKS
10のポイントで必ず充実! 中学校数学科 言語活動プラン&評価問題

中学校数学サポートBOOKS10のポイントで必ず充実! 中学校数学科 言語活動プラン&評価問題

インタビュー掲載中

書評掲載中

10のポイントで、理解も表現も自由自在

「友達の説明を聞いてよくわかった」と遅れがちな生徒が感想を書いていたけれど、本当に学習内容を理解できたのだろうか?…そんな悩みも一挙解決!生徒一人ひとりが主体的に思考・判断し、理解を深めながら表現力が身に付く言語活動プラン&評価問題を紹介します。


紙版価格: 2,046円(税込)

送料・代引手数料無料

当日発送

電子版価格: 1,841円(税込)

Off: ¥205-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF EPUB
ISBN:
978-4-18-235825-8
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 144頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年4月25日

Contents

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 言語活動を充実させるためのポイント
1 なぜ数学の授業で言語活動を充実させるのか―考えるポイント
1 「言語活動の充実」の意図と経緯
@数学の授業における「言語活動の充実」の意図
A「言語活動の充実」が取り上げられるようになった経緯
2 「表現」の2つの意味とその変化
2 どのように言語活動を充実させるのか―指導のための10のポイント
1 教師が明確な意図並びに学習指導計画をもつ
2 生徒に言語活動の必要性,必然性を感じさせる
3 言語活動を「事実・手続き」「根拠」「着想」の3つの柱をもとに考える
4 言語活動を支えるものとしての「て・め・あたま」を意識する
5 書くことと話すこと,そして表現することを訓練する
6 3つの観点から授業のまとめを準備する
7 授業と評価の一体化を図る―評価問題の作成とその解答類型
8 レポート作成を利用する
9 言語活動を支える学習集団をつくる
10 教師が自分の授業を振り返る―ビデオの活用
引用・参考文献
第2章 言語活動プラン&評価問題
1年
負の数でもたし算ができるの?
正の数・負の数
文字の式でも計算ができるの?
文字の式
数量関係をどうやって調べたらいい?
比例・反比例
作図の手順を言語表現してみると?
平面図形
母への言い訳を考えよう
資料の散らばりと代表値
長期休暇での自由研究課題
レポート作成を利用した言語活動
2年
多様な方法は連立方程式に結び付いている?
連立方程式
なぜ一次関数のグラフは直線といえるの?
一次関数
その補助線は何?
図形の性質と証明
「同様に確からしい」を意識しよう
確率
任意の追究課題レポート
レポート作成を利用した言語活動
3年
平方根表の秘密を発見しよう
平方根
学習Mapを作成しよう
二次方程式
既習の確認から学習の目標,見通しをもとう
関数y=ax2
円を等分した点を結ぶ対角線でできる角を追究しよう
円の性質
ピタゴラスの発見を追体験しよう
三平方の定理
三平方の定理の証明を調べ,分析しよう
レポート作成を利用した言語活動

はじめに

 「不易と流行」という言葉がある。平成8年の中央教育審議会答申において用いられ,まさしく流行した。一方,「言語活動の充実」という言葉は,平成20年の中央教育審議会答申から用いられた言葉である。「言語活動の充実」は,一時の流行ではなく,不易となるべきであると願っている。

 次の学習指導要領に向けての会議報告の中では,「言語活動の充実」は「一定の成果は得られつつある」「一層の浸透や具体化を図る必要がある」とされている。このことは,新しい学習指導要領でも「言語活動の充実」が継続して流行していくのではなく,不易なものとして中学校数学の指導に明確に位置付け,実践されていくべきものと解釈したい。

 学校現場では,数学的活動を重視した,生徒主体の授業に取り組む実践が多くなっている。しかし,自分の授業の「言語活動の充実」について,

 ・小集団(ペアやグループ)で生徒が話し合う場面を設定したが,生徒に任せたままでよいのか,教師は手立てとして何をすべきなのか

 ・「友達の説明を聞いてよくわかった」と遅れがちな生徒が感想を書いてくれたが,単に早くできた生徒が教え込んでいるだけではないのか

 ・授業では,生徒が盛り上がり,活発に議論していたが,授業の目的を達成しただろうか,生徒はこの活動から学んだだろうか

 ・生徒の言語活動を充実させ,よりよい数学の授業を提供するために,授業前,授業中,授業後,教師は何をすべきなのか

などと自問自答している数学教師は多いのではないだろうか。

 そのような先生方と一緒に,よりよい「言語活動の充実」をめざした数学の授業を考えようというのが,本書の意図するところである。


 そこで,本書は,第1章「言語活動を充実させるためのポイント」,第2章「言語活動プラン&評価問題」の2章構成とした。

 第1章では,「言語活動の充実」を考えるポイントして,まず,その経緯を簡単に振り返る。ここでは,もっと詳しく知りたい,深めるために原典を読みたいという先生方に役立つよう,できるだけ引用文献がわかるように心がけた。次に,指導のためのポイントとして,10項目を提案する。10項目は,授業の計画の段階から,授業中,授業後の生徒への評価問題,教師の自己評価・研鑚までを取り上げる。

 第2章では,1〜3年まで学年ごとに授業例を示す。「言語活動の充実」といっても,特別な教材を準備するものではなく,日々の授業で実践すべきものという考えから,授業例としていくつかは,教科書通りともいえる問題も取り上げる。授業例では,

授業の目標 :学習指導案などにおいて示される授業の目標

教材について:授業の主問題について,授業で意図する数学的活動,授業展開例で示し切れない部分の説明など

言語活動充実のポイント:第1章の10項目との関連,授業を行うときの「言語活動の充実」からの留意点など

授業展開例 :T−S形式で,授業場面の切り取り

評価問題  :このような評価問題を出題したいという例 内容は,評価問題,出題の意図,解答類型・評価基準

を示す。評価問題では,授業を受けての評価問題という立場から,記述式ばかりでなく,短答や記号選択の問題も示す。

 これらは,「言語活動の充実」による数学の授業を展開するための1つの提案である。だから,ぜひ,批判的に読み,自分ならこうすると考え,目の前の生徒たちに実践していただきたい。そして,先生方の授業実践の一助となれば幸いである。

 末筆ながら,この本に至るまでご指導いただいた先生方,先輩,仲間,そして,生徒たちに感謝申し上げます。また,出版に際し,ご尽力いただいた明治図書出版の赤木恭平氏にお礼申し上げます。


   /鈴木 明裕

著者紹介

鈴木 明裕(すずき あきひろ)著書を検索»

岐阜聖徳学園大学 教授

1959年 愛知県生まれ

愛知教育大学大学院数学教育専攻修了

名古屋市立中学校教諭,筑波大学附属中学校教諭を経て現職。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 言語活動の具体例がわかりやすかった。
      2017/8/3050代・中学校数学教師
    • 「どうしてこう考えたの?」と授業で考えさせていることを、どう評価するか、参考になりました。
      2016/12/2450代・中学校教員
    • 評価の在り方についての考える良い機会となりました。
      2016/11/2640代・中学校教員
読者アンケート回答でもれなく300円分のクーポンプレゼント!

ページトップへ