- はじめに
- ロケットスタート3秒前&応援メッセージ
- 第1章 今どき☆1・2年の子どもたちを知ろう
- /多賀 一郎
- 1 発達段階をふまえよう
- 2 成長の特徴を考えよう
- 3 保護者の考えも学年で変わることを知ろう
- 4 人間関係に注意しよう
- 5 特に気をつけなければならないこと
- 6 心に留めておきたい!クラスの気になる子のこと
- 第2章 楽しく学び始めるための学級開きアイデア
- 「この先生のクラスでよかった」と思わせる指導のアイデア /多賀 一郎
- 1 出会いの演出 /藤木 美智代
- 入学式は最初の授業参観「お返事 はいっ!」
- 自己紹介はマップでトーク
- いつも心に「いいことちょきん」
- 2 教室掲示のアイデア /藤原 友和
- 安心メッセージを伝える初日の黒板
- 明快で覚えやすいクラス目標
- 仲間意識を高めるマイプロフィール
- 全ての学習の基礎になる学習のやくそく
- 広がりのある本のある空間づくり
- 子どもの作品を学級ポートフォリオに
- 3 あそび /藤原 友和
- 空気を変える手遊びバリエーション
- やわらかな空気を生む手遊び歌
- ルールと思いやりを学ぶすもう遊び
- 集団の育ちを生むおにごっこバリエーション
- まとまりを生むグループ遊びアラカルト
- ふり返りを意識したプロジェクトアドベンチャー
- 4 教室のルール /飯村 友和
- 笑顔になる活動でスタートする朝の会
- 帰りの会で「よいところ貯金」
- 記名を徹底! 持ち物のルール
- 給食は「もぐもぐタイム」を設けよう
- 学級への所属感を生む一人一役当番
- 「すっきりタイム」で整理整頓
- 5 学習のルール /藤木 美智代
- 教室での話し方・聞き方は「太陽とひまわり」
- 発言は,ハンドサインで意思表示
- 日記は三文で「できごと・学んだこと・これからのこと」
- ノートは,色使いを決めて,その時間に仕上げる
- 机の中は2つに分けて毎日の習慣は「あははちなつぼふ」
- 自習のきまりは,ただ2つ「しゃべらない」「席を立たない」
- 6 保護者を味方につけるアイデア /山田 洋一
- 最初の保護者会は,まず安心を担保する
- 連絡帳は,「書きやすさ」を担保する
- 学年だよりは,保護者の便宜を優先する
- 第3章 最初が肝心!楽しい学び始めのための授業開きアイデア
- 1年 国語 学びのオリエンテーションはしかけの連続! /藤原 友和
- 1年 算数 やっぱり算数のスタートは,楽しくなくっちゃ! /古川 光弘
- 2年 国語 アクロスティックで楽しくつくろう /藤原 友和
- 2年 算数 初めての授業は,全員参加の授業を!―「9になるたし算」の授業― /古川 光弘
- 1年 生活科 コース別学校探検で見つけたもの発表は3ヒントゲームで /藤木 美智代
- 2年 生活科 春をさがそう―ネイチャーゲームの手法を使って― /藤木 美智代
- 1・2年 体育 ゲーム的な活動で診断をする /山田 洋一
- 1・2年 道徳 日常から心をつかって考える /山田 洋一
- 第4章 子どもとの最高の出会いをつくる準備・作戦
- /長瀬 拓也
- 1 学級の土台づくりをしよう
- 2 学年で共通認識をもとう
- 3 一年間の戦略を立て,具体化しよう
- 4 クラスの子どもたちをしろう
- 5 スタートグッズを揃えよう
- 6 教室の準備をしよう
- 7 学級のルール,システムを決めよう
- 8 学年・学級通信で何を伝えるか
- 9 出会いの一日をつくろう
- 10 出会いの一日だけで終わらない
- おわりに
- 学びの振り返り─ロケットスタートを切るために─
- 著者紹介
はじめに
毎年のように全国各地で学級崩壊や教師の休職の話が聞こえてきます。その多くは,4月のスタートからボタンの掛け違いが起こって,それが次第に傷口を広げ,どこかで破綻してしまったという場合がほとんどです。
つまり,4月からのスタートが,一年間の学級・授業づくりを決定づけてしまうのだということです。
しかし,4月からのスタートのことだけを考えて,ただ楽しいだけ,おもしろいだけ,どこかで仕込んだネタをしているだけでは,スタートを凌いでいるだけになります。一年間を見通した学級づくり,授業づくりにつながったものでないと,その時期が終わったとたんに,急速に教室はしぼんでしまいます。
その勢いを一年間維持しながら学級が安定して飛行し続けられる,そんなスタート(ロケットスタート)の切り方が必要なのです。
小学校の場合,低・中・高学年で,それぞれ子どもの姿は大きく違っています。
低学年について考えましょう。
一年生プロブレムという言葉に代表されるように,一年生だから,大丈夫,何とかなるということは,なくなってきました。
また,従来ならば最も安定した学年だった2年生でも,学級崩壊は頻繁に起こっています。
それには,社会状況の変化や保護者の変容など,様々な理由が考えられますが,いずれにしても,低学年なら学級はなんとか治まるということは,今や,全くないということなのです。
今どきの低学年に応じたロケットスタートの在り方を考えなければなりません。
今,もっとも勢いのあるスペシャリストのみなさんに,ロケットスタートのさまざまな手法をまとめて頂きました。
それぞれの先生方の経験学年と得意分野で,まさしく「使える」実践を提示していただきました。
この本は,今年こそ,または今年から,4月のスタートをしっかり切りたいと願う全ての先生方に,技術と考え方を届けます。
/多賀 一郎
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- 明治図書