- はじめに
- Chapter1 学級経営ビジョンがどうして重要なのか
- 1 若手教師の資質が高まらない現状を認識する
- 2 2年目までに若手教師が身に付けるべきこと
- 3 学級担任としてビジョンを明確にすること
- 4 学校態勢のなかでの教師の力量を高めること
- 5 学級担任力自己チェックで力量を判断すること
- Column1
- 誰に聞けばよいのかな
- Chapter2 学級担任力を高める完全ガイド1 はじめの3日・2週間が決め手
- 1 スケジュール管理をどうすればよいか
- 2 新年度の準備として学級担任がしておくべきこと
- 3 始業式までにすべきこと
- 4 学級担任としてのはじめの一歩
- 5 名前の呼び方
- 6 最初の挨拶
- 7 名前の覚え方
- 8 座席の決め方
- 9 係り活動の決め方
- 10 ゲームによる学級のまとめ方
- 11 授業開き
- 12 はじめての保護者会
- 13 週計画の作成
- 14 遠足の実地踏査
- 15 毎日の言葉がけ
- 16 学級経営案の作成
- Column2
- 子どもの名前は
- スケジュール管理とは
- はじめての保護者会の覚悟は
- Chapter3 学級担任力を高める完全ガイド2 ゴールデンウィーク後の再生
- 1 学級づくりの練り直し
- 2 学習規律の徹底で授業の充実度を高める
- 3 はじめての席替え
- 4 授業が生命線
- 5 公開授業の決め手
- Column3
- 改めて,自己認識するための「自己啓発」の推進を
- 「本を読まない自己」から「読書へのかかわり」をもつ
- Chapter4 学級担任力を高める完全ガイド3 自信をつける春の運動会
- 1 運動会の担当と基本的な考え方
- 2 担当演技への対応
- 3 児童の意欲を持続させるために
- 4 演技に対しての働きかけ
- 5 当日までのタイムテーブルの徹底
- Column4
- 持続する意欲につなげるために「継続は力なり」
- Chapter5 学級担任力を高める完全ガイド4 夏休みを乗り切る
- 1 長期休業期間の基本的な考え方
- 2 研修を自己改善に生かす
- 3 自己啓発,自己研鑽が2学期に生きる
- 4 どこまでのことが終わったか
- Column5
- 自信をもった対応をするために「できた喜びを」
- 「一人学びの習慣」を身に付ける
- 「苦手分野を克服して」自信につなげる
- Chapter6 学級担任力を高める完全ガイド5 感動の1年の締めくくり
- 1 別れと出会い
- 2 何を残すか,学級文集づくりなど
- 3 学級担任として学年末まで意欲の持続を
- 4 別れの挨拶
- Column6
- 何を残すのか
- 先生ありがとう
- Chapter7 学級担任力を高める完全ガイド6 保護者等のクレーム対応
- 1 保護者対応の原則
- 2 保護者クレーム克服への手立て
- 3 保護者は最大の応援団
- Column7
- 保護者は学級担任の敵,味方?
- Chapter8 学級担任力を高める完全ガイド7 学級をまとめる生徒指導・行事指導
- 1 児童相互の人間関係の確立
- 2 学級集団としての一体感
- 3 生徒指導の対応でまとめる
- 4 学級行事が学級をまとめる
- 5 児童相互のコミュニケーションが原則
- Column8
- 学級ゲームでまとまりをつくる
- おわりに
はじめに
「最優先で学級経営ができる」
「学級経営が安定的にできる」
「授業も大切だが,学級経営あってのもの」
ということが学校現場では求められている。しかし,若手教師にとっては学級経営が困難な状況がある。学級経営を学ばずに現場に立つ教師,試行錯誤しながら学級経営をしている教師,段取りがわからず学級経営が不安定になっている教師などが増え,しかも,経験の浅い若手教師が若手を育成する時代にすでに入っている。
本書では,365日をより安定的に運営する学級経営とはどのようなものか,困難を乗り切るための手立てはどのようにすればよいかを論じるものである。特に,次に挙げる時期,場面への手立ては重要である。
「はじめの3日・2週間が決め手」
「ゴールデンウィーク後の再生」
「自信をつける春の運動会」
「夏休みを乗り切る」
「感動の1年の締めくくり」
「保護者等のクレーム対応」
「学級をまとめる生徒指導・行事指導」
これらに対して,学級担任としての力量を発揮して,乗り切ることができれば,2年目,3年目の教師の資質の低下は避けることができ,今の時代を生き抜く教師として,子どもたちの前にも自信をもって立てることになる。
学級経営は誰かが教えてくれるものではない。学級担任としての強い使命と学級経営のコツを身に付けて,どの学年の担任になっても子どもの側に立って活躍できる教師にならなくてはならない。本書の様々な実践から,今の自身の学級経営を見直し,子どもたちと共に365日輝く教師になってもらいたい。本書で紹介した学級経営力を身に付けることで,必ず,子どもたちと向き合う学級経営となり,多くの信頼を得ることができるものと確信している。
平成29年2月 /釼持 勉
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- 明治図書