- はじめに
- 第T章 学級びらき
- 〜ルールと関係づくり,最初の1ヶ月,成功の原則〜
- 1.学級びらきへの準備はこうする!
- 2.ありのまま受け入れることも必要
- 3.スタートはカッコよく!
- 4.まずは,クラスを統率する
- 5.授業のシステムを確立する
- 6.4月の授業はパーツ教材で組み立てる
- 7.当番と係を組織する―楽しい係活動を!―
- 8.100日連続日記の挑戦課題を与える
- 9.百人一首でクラスをまとめる
- 10.クラスの人間関係力を高める―長所発見トレーニング―
- 11.自分のことを好きにさせる!―円形型・長所発見システム―
- 12.ハッピーがみんなに広がる!―ハッピーレター―
- 第U章 授業で力をつける
- 〜力をつける教科指導,成功の原則〜
- 1.教科書をしっかり教え,算数の力を伸ばす
- 2.算数科・オープンエンドアプローチで考える力を伸ばす
- 3.国語科・ピックアップ指導法で言語活動力を伸ばす
- 4.自己表現力を身につけさせる―「やまなし」を例に―
- 5.討論の力をつけるための教師のフォロー
- 6.ロング作文で書く力をつける
- 7.1枚新聞で学習のまとめを行う
- 8.「ゆさぶり」社会科で追究の鬼を育てる
- 9.簡単に学習課題をつくり出す方法―「絵」を描かせる―
- 10.4月の図工科は絵画指導に全力を投入する
- 11.「総合的な学習の時間」は,汗をかく課題に挑戦する
- 12.総合は徹底的に調べさせる―調べ方を鍛えるワーク―
- 13.短期集中型「自学」で課題解決学習に取り組ませる
- 第V章 徹底的に楽しい活動を仕組む
- 〜思い出に残る学級づくり,成功の原則〜
- 1.「伝説」として残るような行事をやる!―我慢比べだ,汗かき大会―
- 2.「冒険的実践」をやろう!―ラーメンを盛大に食べよう会―
- 3.真夏の夜を演出する―星座観察会そして肝だめし大会―
- 4.夏は親子で盛り上がる!―ひまわり迷路のナイトオリエンテーリング―
- 5.インパクトのある思い出を残す―夏だ!千種川で泳ぐ―
- 6.でっかいパーティーを年に1度は開く―とんでもない「クリスマスパーティー」―
- 7.夢を実現する―喫茶「カフェテリア」オープン―
- 8.校外学習を工夫する―1600万年前の神秘をさぐる!―
- 9.対外行事をうまく活用する―ビスラカップドッジボール大会―
- 第W章 全員で取り組む
- 〜学級にドラマを生み出す,成功の原則〜
- 1.4月,早々と全員達成の事実をつくり出す―全員が跳び箱を跳ぶ!―
- 2.「水泳」で,再び全員達成の事実をつくり出す―全員が25mを完泳する!―
- 3.「縄跳び」でも全員達成の事実をつくり出す―全員が二重跳びを跳ぶ!―
- 4.難関「鉄棒」でも全員達成の事実をつくり出す―全員がさか上がりを習得する!―
- 5.体当たりの思い出をつくる―大健闘!NHK全国合唱コンクール―
- 6.生涯の思い出を残す―子どもたちの歌声,未来へ!―
- 7.運動会で完全燃焼させる―子どもたちは風になった!秋の大運動会―
- 8.学級にドラマを生み出す!―最優秀選手誕生!陸上競技大会―
- 第X章 子ども・保護者とつながる
- 〜子ども・保護者の心をつかむ,成功の原則〜
- 1.ソシオメトリックテストで人間関係をつかむ
- 2.文章完成法で子どもを観察する
- 3.今,再び,「ひとりぼっちの子」調査を!
- 4.子どもたちの心模様を知る―100日連続日記から―
- 5.ファンタジー作文を書こう
- 6.さようなら,先生…―300日連続日記から―
- 7.1年間の思い出を振り返らせる―思い出ベスト10―
- 8.子どもたちへ言葉を贈る
- 9.学級通信で保護者の気持ちをつかむ
- 10.保護者から投稿を募る―学級通信の節目に寄せて―
- おわりに
はじめに
本書の内容に入る前に,読者の皆さんへ,充実した教師人生を送るための5つのメッセージを送ります。
1つ目は,「追い求める目標を持て」ということです。
目標とする教師を持つことが大切です。この人!と思ったら,とことん追い続けてみることです。それが,自分自身の確立に今後,大いに役立ちます。自己流では壁にぶつかると伸びません。
2つ目は,「同じ志を持つ仲間をつくれ」ということです。
本音でものが言い合える仲間を持つと言うことは,何事にも変えがたい価値があります。
私は22年前に教育サークル「やまびこ」を結成しました。最初は2人でつくりました。今現在,岡山県のメンバーも加え,約10人で活動しています。月に2度ほど集まって,わいわいと教育のことを話しています。
1人ではできない研究も,仲間となら挫けず続けることができます。全国各地の研究会にも一緒に参加しています。
ぜひ,そのような素晴らしい仲間を見つけて,サークルをつくってください。
3つ目は「身銭を切れ」ということです。
学ぶことにお金を惜しんではいけません。書籍,研究会参加費などに身銭を切りましょう。若いうちの苦労は,年を取ったときに取り返せます。お金はプロとしての自己を確立するために,自分自身に投資するのです。
4つ目が「本を読め」ということです。
とにかく皆さんは教師なのですから,教育のプロなのです。常に教育雑誌の2,3冊に目を通して,最新の情報を取り入れるぐらいのことはしてほしいと願っています。
それから教育書も月に2,3冊は購入して指導技術を学んでほしいと思っています。皆さんの代わりが誰でも務まるようでは駄目なのです。皆さんは専門職なのですから。
最後5つ目が「頼まれたら断るな」ということです。
頼まれるということはあてにされているということです。
研究発表,研究レポート,研究授業,研究会司会,どんなことでも,自分のためにならない仕事はありません。全て血となり肉となっていきます。積極的にチャレンジしてほしいと願っています。
世の中,忙しい人に仕事は頼めと言われています。忙しい人の方がいい仕事をするからです。
1度しかない人生です。せっかく教職というすばらしい職業を選んだのです。どうかお互い,素晴らしい教師人生を送ろうではありませんか。
本書に収めた実践は,拙いものばかりですが,皆様の学級づくりが大成功するために,少しでもお役に立てれば幸いです。
平成25年1月 /古川 光弘
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- 明治図書