- はじめに
- 1 とことん子どもを好きになろう
- 1 クラス全員! よいところ記録
- 2 好意を言葉に出す!
- 3 悪口は絶対言わない!
- 2 「顔晴ろう」
- 1 いつでも機嫌よい先生になる!
- 2 元気にスタート! 教室に入るワザ
- 3 子どもが食いつく! 先生の自己紹介
- 4 子どもと近づく! 愉快なアイデア
- 5 子どもが思わず笑顔になる! すべらないネタ
- 6 子どももノリノリ! 「なりきり先生」
- 3 たくさん褒めよう
- 1 子ども同士の「褒め合い」をしくむ
- 2 声に出して褒める! 習慣づくり
- 3 「褒める!」を可視化する
- 4 「よいところ発見」で必ず褒める!
- 4 授業の達人をめざそう
- 1 授業の腕を見てもらう
- 2 子どもが喜ぶ授業のスパイス
- 3 好きこそ授業の上手なれ!
- 4 「受け」の技術を意識する
- 5 あこがれを持って学ぼう
- 1 学校内であこがれる
- 2 本に学んでアタックする
- 3 セミナーの出会いには可能性がいっぱい!
- 6 最初が肝心! 秩序あるクラスをつくろう
- 1 あれやこれやは×! ポイントをしぼる!
- 2 全力を出すことは気持ちいい!
- 3 事前指導と評価が効く!
- 4 厳しさだけじゃない! ユーモアが子どもを救う!
- 7 つながろう,つなげよう
- 1 教師のそばに来ない子を意識する
- 2 教育は人! 教師のキャラを立てる
- 3 教育は人! 子どものキャラを立てる
- 4 どの子ともプラス1関わる
- 5 子ども同士の関わりをしくむ
- 8 仕事を超えてあたたかくしよう
- 1 いっしょに遊んで,喜んで,叱られる!
- 2 プライベート場面でも築く,ちょっとした絆
- 3 見守る! 励ます!
- 9 子どもに力をつけよう
- 1 子どもを伸ばす指導技術を持つ
- 2 継続は力なり!
- 3 子どもに合わせたレベルアップ!
- 4 高い目標で引き上げる!
- 10 同僚や保護者とうまくつき合おう
- 1 同僚と気持ちのよい職場をつくる
- 2 保護者とこまめな連絡でつながる
- おわりに
はじめに
キラキラした目の子どもたちを前に,彼らの力をもっともっと伸ばしてやりたいと日々奮闘している。
「先生!先生!」といつも笑顔の子どもたちに囲まれている。
先生の話を真剣に聞き,一生懸命に先生の期待に応えようとがんばる子どもたちを教えている。笑いあり,涙あり,毎日が感動のドラマのように…。
そんな生活を夢見ていたはずなのに…。
気が付けば,怖い顔をして,子どもたちを怒鳴り散らしている。子どもたちは,先生に寄りつかず,陰で悪いことを繰り返す。日々,そういったことの対応で疲れ切っている。結果,子どもや保護者からの支持を得られず,職員室で愚痴を発散させる毎日。
「こんなはずじゃなかった。」「理想と現実は違うのか?」
このような思いを持っている先生はいませんか?
本当は先生も子どもたちもニコニコ笑顔でいる学級をつくりたい!
本当は子どもたちの人気者になりたい!
本書は,そう思っていながらも,なかなか実現できないでいる先生のために書きました。
実は,上に挙げた例は,私のことです。10年ほど前の。
しかし,ここ数年はちょっと違います。4月の担任発表では,私が担任に決まると,「やったー。」とほぼ全員が喜んでくれます。3月の修了式では,ほぼ全員が「また飯村先生がいいです。」と言ってくれます。それは,「クラスの子の信頼を得よう。」と努力してきたからだと思っています。
本書では,クラスの子たちからの信頼を得た先生のことを「人気のある先生」と言います。迎合したり,媚びたりすることではありません。
まったく人気のなかった私が,長年努力して身につけてきた人気の先生になるためのコツを紹介していきます。
そもそも,なぜ人気の先生になる必要があるのでしょうか?
「別に人気がなくてもいいじゃないですか?」
そんな声が聞こえてきそうです。
確かに,先生に人気がなくても,子どもたち一人ひとりの力を伸ばし,子どもたち同士が豊かな人間関係を築いて,人として成長してくれれば,それでよいと私も思います。
しかし,現実にそれは可能でしょうか?
私は,難しいと思います。
人は嫌いな人の言うことを素直に聞くでしょうか?
「一生懸命勉強しなさい。」「友だち同士仲よくしなさい。」
嫌いな人から言われて,心の底から「よし,勉強するぞ。」「仲よくするぞ。」と思えるでしょうか? 私はできないと思います。反発するのではないでしょうか。
一方,信頼する先生であれば,子どもたちは,「大好きな先生の言うことだから聞こう。」「大好きな先生を悲しませたくない。」と思い,進んで正しいことをします。ぐんぐん力を伸ばしていきます。悪いこともそうはしません。子どもたちは,まるで魔法にかかっているみたいに,素直に明るく力を伸ばしていきます。そして,先生も楽しく仕事をすることができます。だから,人気の先生になった方が,よいのです。
かつて子どもからの支持を得られず苦労していた経験から学んだ,人気の先生になるためのアドバイスをします。
次の10項目です。
人気の先生になるための10のアドバイス
1 とことん子どもを好きになろう
2 「顔晴ろう」(がんばろう)
3 たくさん褒めよう
4 授業の達人をめざそう
5 あこがれを持って学ぼう
6 最初が肝心! 秩序あるクラスをつくろう
7 つながろう,つなげよう
8 仕事を超えてあたたかくしよう
9 子どもに力をつけよう
10 同僚や保護者とうまくつき合おう
どれも当たり前のことでピンとこないかもしれません。よく意味がわからないアドバイスもあるかもしれません。けれど,それぞれ重要なことです。
/飯村 友和
すぐに使えそうなネタから、深い教育観までぎっしりとつまっていました。
飾らない文体で、すっと入ってきます。
この先生のすごさは行動力。
本を読んだら、著者にメールをする、会いに行く。
教え子の発表会は見に行く。
たくさんの魅力的な情報で満載でした。
2学期から子どもたちに会うのが楽しみになりました。
おすすめです。