- まえがき
- はじめに
- T 新時代の学級経営に求められる視点
- /佐藤 愼二
- 1 “ホーム”ルーム復権!―学級経営の重要性―
- (1) 学級は“ホーム”“ファミリー”!
- (2) お互いが当てにされる生活
- 2 新学習指導要領時代に求められる学級経営の視点
- (1) 学校・学級生活の充実こそ―学校・学級は「サンマ(三“間”)」!―
- (2) 個と環境の相互作用論
- (3) 肯定的でしなやかな思考
- (4) 安心感を高める―困っても助けてもらえる―
- (5) 本人の声・思いに寄り添う姿勢―集団化と個別化―
- (6) 校内ミニマムスタンダードという発想
- 3 保護者との連携協力
- (1) 保護者との連携も学級づくりが基盤
- (2) 保護者は子どもへの「期待」「希望」に生きる
- (3) 子どもの“良さ”“頑張り”こそ伝える
- (4) 子どもの応援を学校と家庭で
- (5) “親は一生,教師は一時”
- U 新時代の学級経営の実際
- 通常の学級の実践
- 実践1:さまざまなトラブルに学級として向き合う(1) 激しい離席のある子に対する支援例 /漆澤 恭子
- 1 Aさんの様子
- 2 担任の学級への指導
- 3 Aさんへの支援
- 4 学校全体の取り組み
- 5 おわりに
- 実践2:さまざまなトラブルに学級として向き合う(2) 暴言・暴力に対する支援例 /漆澤 恭子
- 1 Aさんの様子
- 2 支援の実際
- 3 おわりに
- 実践3:保護者との連携協力 /漆澤 恭子
- 1 保護者との連携協力について
- 2 周りの保護者への説明
- 3 おわりに
- ミニ解説1:通常学級の学級経営 /佐藤 愼二
- 特別支援学級の実践
- 実践1:小学校特別支援学級の学級経営(1) /新田 江美子
- 1 はじめに―学級担任の仕事はこんなに楽しい!
- 2 「楽しい」学校生活をつくるために初めに考えていきたいこと
- 3 子どもたちの実態をどうつかむか
- 4 教育課程をつくる
- 5 教科の系統性と生活を大切にした授業を
- 6 ずっとつながっていくために
- 7 おわりに
- 実践2:小学校特別支援学級の学級経営(2) /多久島 史子
- 1 はじめに
- 2 特別支援学級担任になって
- 3 年間を通しての学級経営のポイント
- 4 保護者との連携協力
- 5 おわりに
- 実践3:中学校特別支援学級の学級経営 /永元 千穂
- 1 中学校特別支援学級での活動の工夫
- 2 学校生活にテーマをもって
- 3 生徒の様子を知る
- 4 年間を通しての実践の実際
- 5 保護者との連携協力
- 実践4:交流及び共同学習の実際 /吉川 剛
- 1 交流及び共同学習の考え方と留意点
- 2 教科交流の実際
- 3 給食,清掃,行事等の交流の実際
- 4 特別支援学級の活動に通常学級の子どもを巻き込む形での交流の実際
- ミニ解説2:特別支援学級の学級経営 /佐藤 愼二
- 特別支援学校の実践
- 実践1:特別支援学校小学部の学級経営 /星野 美砂
- 1 交流及び共同学習の考え方と留意点
- 2 子どもの様子を知る―個別の教育支援計画から―
- 3 年間を通しての学級経営のポイント
- 4 保護者との連携協力
- 実践2:特別支援学校中学部の学級経営 /片桐 睦
- 1 学級生活をイメージして―教育課程編成の工夫―
- 2 生徒の様子を知る―個別の計画にふれて―
- 3 年間を通しての学級経営のポイント
- 4 最後に
- 実践3:特別支援学校高等部の学級経営 /林田 利郎
- 1 学級生活をイメージして―教育課程編成の工夫―
- 2 子どもの様子を知る―個別の教育支援計画,個別の指導計画の活用―
- 3 年間を通しての学級経営のポイント〜テーマのある学校生活〜
- 4 働く・社会人になる―教育活動の中心(作業学習)と進路支援のポイント
- 5 保護者との連携協力
- 実践4:高等特別支援学校の学級経営 /芝山 泰介
- 1 学級生活をイメージして―教育課程編成の工夫―
- 2 デュアルシステムの実際
- 3 保護者との連携協力
- ミニ解説3:特別支援学校の学級経営 /佐藤 愼二
- 個別の指導計画と教育支援計画
- 実践1:個別の指導計画の実際
- 〜日々の支援につながる「個別の指導計画」への取り組み〜 /佐々木 貴賢 /吉村 理恵
- 1 個別の指導計画の意義と作成の実際
- 2 個別の指導計画活用の実際―日々の授業・支援の中で―
- 3 まとめ―個別の指導計画を活用するポイント
- 実践2:個別の教育支援計画の実際 /菊地 直樹
- 1 個別の教育支援計画作成の実際
- 2 個別の教育支援計画活用の実際
- 3 まとめ―個別の教育支援計画を活用するポイント
- ミニ解説4:個別の教育支援計画 /佐藤 愼二
まえがき
特別支援教育の意義が,各現場で,次第に理解されてきています。この次の課題,それは,子どもや保護者に,きちんと実際の実践で返していくことです。本シリーズは,こうした編者の意図から生まれました。
これからの特別支援教育を担うすべての先生方向けに,実践の方法をガイドする。これが本シリーズの第一のねらいです。
通常の学級,特別支援学級,特別支援学校。それぞれの場で,個への実践の必要性がさらに増します。本シリーズでは,こう考え,場を超えて必要な内容を選びました。これからの教育で求められるのは,個を主体とした方法の共有です。本シリーズは,その具体策をガイドします。
特別支援教育は,どの子にも優しく,細やかな教育という見方があります。困っている子の声を聞き,細やかに対応すれば,どの子にも優しいユニバーサルな教育につながるということでしょう。
こう考える本シリーズの第二のねらいは,一例をふまえ,さらに広く共通する,ユニバーサルな対応を学ぶということです。
本書のガイドや事例からは,細やかで優しく,そしてどの子にも通じる,きちんとした考えと方法を学べます。読者の前のさまざまな子どもにも通じる,ユニバーサルな活用のため,本シリーズは実際的なヒントを節目に設けてあります。一般化に流れず,一例にとどまらず,確実に活用を生み出す考えと方法へのガイドを志向しています。
このようなことをねらい,本シリーズではそれぞれの巻に沿って具体化を図りました。各巻の編者の個性と見識も反映し,類書にない特徴を各巻ともに備えています。
学校・学級で役立つ本シリーズをガイドに,子どもを支え,ともに歩む,よりよい実践をつくって下さるよう編者一同願っています。
平成22年4月 /太田 俊己
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- 明治図書