特別支援教育の実践情報 2024年3月号
子供の学びを支える自立活動

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特別支援教育の実践情報 2024年2・3月号子供の学びを支える自立活動

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2024年1月16日
対象:
小・中・高
仕様:
B5判 74頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年5月7日

目次

もくじの詳細表示

特集 子供の学びを支える自立活動
特集について
自立活動の学習指導要領上の位置づけ
(1)知的障害における自立活動
加藤 宏昭
(2)発達障害における自立活動
加藤 典子
個別の指導計画・教育支援計画と連動した自立活動の指導
柳澤 亜希子
実践 学びを支える自立活動の指導
「自立活動」の指導 実践ナビゲーション
実践から見えてくる自立活動の指導<知的障害・発達障害の場合>
朝日 滋也
(1)特別支援学校小学部
入学期の学校生活・集団生活に慣れるためのアプローチ
長沼 潤子
(2)特別支援学校小学部
よさを生かして学習意欲を高めるアプローチ
コ田 朋子
(3)特別支援学校小学部
友達とのトラブルを軽減し,感情のコントロールを促すアプローチ
牧野 亜耶
(4)特別支援学校中学部
活動しやすい身体づくりへのアプローチ
市橋 博子
(5)特別支援学校高等部
情緒の安定と行動の調整を目指したアプローチ
小出 博史
(6)小学校特別支援学級
気持ちを表現できるようになるアプローチ
久野 優
(7)中学校通級指導教室
自己理解を深めるアプローチ
三富 貴子
【特別寄稿】こども家庭庁と特別支援教育
鈴木 久也
アイデアいっぱい・誰にでもできる指導法
生成AIで文の作り方を楽しく学ぼう!
関口 あさか
授業を面白くする手作りグッズ
小集団指導で活用できる自立活動教材
滝澤 健(たっきー)
子供イキイキ・学習活動
【図工】絵の具フォンデュ
北野 ちゆき
〜特別支援学校×造形遊び〜
【運動】姿勢・バランスの改善を目指したサーキット運動の工夫
西浦 修平
トピックス (第102回)
中央教育審議会初等中等教育分科会質の高い教師の確保特別部会 他
平沼 源志
写真で見る 工夫がキラリ★教室環境づくり・校内環境づくり (第36回)
高等部の作業学習における教室環境づくり
黒田 宗
ICT大活用!障害のある子のコミュニケーション支援 (第6回)
自分のことを知ってもらうために
坂井 聡
目的と行為の方程式で導く!子供に最適な「ほめ方・しかり方」 (第6回)
[ほめる]暴言を言ってしまっているが,自分なりに自制しようとする様子が見えた子供/[しかる]本人も自分の制御が難しくなっていて,暴言が止まらない子供
イトケン太ロウ
「ことばの教室」の担当になったら「構音指導」基礎基本 (第6回)
音別指導の実際「異常構音の音づくり」
中澤 洋子
できた!を育む 楽しい手作り教材 (第12回)
見て触って分ける「自立活動」
佐々木 敏幸
〜活動をつくって連結する〜
子供の思いを引き出し支援に生かす!「聞く」スキル (第6回)
子供の話に“寄って聞く”
上條 大志
「図工・美術」指導のコツ&題材アイデア (第12回)
卒業制作
脇坂 歩
心と体を整える「ヨガ」ポーズ&プログラム (第12回)
ヨガのたいそう
鈴木 敏成竹内 ゆりか吉田 麻里
知的障害教育における単元づくりと学習評価 (第6回)
授業づくりと学習評価に関する研究の総括
横尾 俊
特別支援教育最前線―紹介します,わが県のホープ&エース (第36回)
福井県
河原 康徹
編集後記
是枝 喜代治朝日 滋也

編集後記

 特別支援教育で「自立活動」は重要と言われています。障害による困難を主体的に改善・克服するための指導だからです。25年前には「養護・訓練」と言われていましたが,受け身ではなく主体的に活動するようにと,「自立活動」へと名称が変わりました。

 自立活動の内容も6区分27項目となり,『学習指導要領解説自立活動編』には「実態把握から具体的な指導内容を設定するまでの流れの例(流れ図)」も例示されています。また,「ICF(国際生活機能分類)」や障害者差別解消法における「合理的配慮」などの考え方から,障害による困難だけに着目するのではなく,環境を整えればできることも考慮すべきだとされています。

 自立活動の指導は,視覚障害,聴覚障害,肢体不自由の場合は比較的,指導内容もイメージしやすいのですが,知的障害や発達障害のある児童生徒の自立活動は,内容も指導形態も様々です。知的障害の実践事例集等では,「心身の安定」「人間関係の形成」「コミュニケーション」を中心課題とする報告が多いですが,「身体の動き」や「環境の把握」「健康の保持」などにも関連してアプローチしている事例も少なくありません。共通して言えることは,中心課題を絞り集中して指導しながら,学校生活全般でも意図的に取り組むようにすると,つまずきの減少だけではなく,学習や生活への自信や意欲が見られるようになるといった報告が多いことです。

 知的障害や発達障害に随伴して見られる様々な状態を改善・克服するために,自立活動として「何を・いつ・どのように」指導したらよいか。指導の過程で児童生徒はどのように変容し,学びの質を高めていけるのか。今回の特集では,特別支援学校,特別支援学級,通級による指導,それぞれの学びの場における先駆的な取組から,児童生徒が自立活動を通してどのようにその後の学びを充実させていったかについて事例を集めました。ご執筆くださった先生方には,「子供の学びを支える自立活動」について,これからの特別新教育を担う先生方の参考となるようお力添えいただきました。


   /是枝 喜代治・朝日 滋也

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 具体的な事例がたくさんあり、実態からどう目標を設定し、その結果どう変容していったのかよく分かりました。
      2024/4/2240代、教諭
    • 4月から初めて特別支援学級の担任になります。スタートするに辺り、少しでも役に立つものをと思い、手に取りました。少しずつ真似をしながら、生徒に寄り添っていきたいと考えています。
      2024/3/27初めての特別支援学級担任
    • 熊谷市立富士見中学校の三富先生の記事が読みたくて購入しました。中学校通級の自立活動の内容が具体的にわかり、参考にしていただこうと思います。
      また、どの場所で自立活動を行うにしても、個別の指導計画において、中心となる課題をアセスメントから導いて、指導目標を具体的に立てることの大切さを再認識しました。
      2024/2/2540代・小学校教員

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