特別支援教育の実践情報 2016年9月号
特別支援教育とアクティブ・ラーニング

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特別支援教育の実践情報 2016年8・9月号特別支援教育とアクティブ・ラーニング

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2016年7月19日
対象:
小・中
仕様:
B5判 74頁
状態:
絶版
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目次

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特集 特別支援教育とアクティブ・ラーニング
今,求められるアクティブ・ラーニング
西岡 加名恵
特別支援教育とアクティブ・ラーニング
花熊 曉
「アクティブ・ラーニング」基礎基本
Q1 「論点整理」には何が書かれているの?
田中 裕一
Q2 「アクティブ・ラーニング」とは?
西川 純
Q3 問題発見・解決を念頭に置いた「深い学び」を特別支援教育で実現するには?
新井 英靖
Q4 「対話的な学び」を特別支援教育で実現するには?
三浦 光哉
Q5 自らの学習活動を振り返って次につなげる「主体的な学び」を特別支援教育で実現するには?
竹林地 毅
〈実践〉アクティブ・ラーニングの学びの過程をふまえて
問題発見・解決を念頭に置いた「深い学び」をつくる授業づくりの工夫
「生徒に任せる」ことで生まれた経営意識と仲間同士のつながり
神戸 久美子
「憧れ」を実現する過程を大切にした,年齢にふさわしい学び
加藤 公史
茨城県の魅力を伝えよう〜言語活動の充実を図った授業づくり〜
矢部 和子
「対話的な学び」をつくる授業づくりの工夫
対話で作ろう! みんなの花壇や畑〜生徒同士の話し合いを通した協働的・能動的な学習を目指して〜
岩松 雅文
自信をもって他者と関わるために
伊藤 那津子
対話型授業による自己決定支援〜発達障害通級指導教室担当教師とのやりとりを通して〜
金子 美也子
自らの学習活動を振り返って次につなげる「主体的な学び」をつくる授業づくりの工夫
考えて決めよう 納得して次に進もう
小早川 知代子
すみれタウンへようこそ〜わたしのゆめ、ぼくのゆめ〜
臺 明子
自分たちの活動を振り返りながら進める生活単元学習
長濱 幸成
フォトライブ教室 (第3回)
アダプテッドスポーツを用いたインクルーシブ交流
石飛 了一
インクルーシブ教育最前線 (第3回)
発達障害の児童への合理的配慮の実践事例
嶋ア 博一
トピックス (第57回)
高等学校における特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議報告について 他
武富 博文
わたしと特別支援教育 (第3回)
発達障害のある保護者への家族支援ペアレント・プログラム
辻井 正次
授業を面白くする手作りグッズ
肢体不自由のある子どもたちのための柔らかいテクノロジー
杉浦 徹
〜発砲ポリエチレンを使った操作スイッチの試作〜
トリック学習掲示板
大江 浩光
子ども生き生き・学習活動
【国語】知的障害のある子の国語につながる基礎学習
新井 清嗣
【算数・数学】「5」を基数とした指の使用で,10の補数を獲得!
高畑 英樹
【造形】身近な素材で本格版画制作!?
佐々木 敏幸
〜すべての生徒に『できた!』と感動と達成感を〜
【音楽】みんなでいっしょにあわせよう
新田 恵実子
〜相手意識をもち、動きを合わせる導入「まねっこあそび」〜
【運動】行動をプログラム化する
橋本 和秀
〜やっていることはやりたいことの証〜
【自立活動】体験をベースに自分の感覚をまとめる
鬼 秀範
不器用な子どもたちの身体の土台作り 全身の感覚と運動を育む (第15回)
CDを使った手指の動作遊び【手のこなし遊び】
太田 篤志
教室でできる〈プチ〉ビジョントレーニング (第9回)
[今回のトレーニング]目と手を連動する力を育てる―その1―
奥村 智人
苦手さのある子も包み込むコミュニケーショントレーニング (第3回)
【獲得できる力】応答力
取 しづか
〜質問するチカラを育てる〜
Q&A悩み解決!知っておきたい指導のイロハ (第9回)
教師が感覚の特性に「気づく」ことで生徒の知的な活動への「気づき」を導く
木村 順
学級づくりのツボ☆教室環境・教室掲示のコツ (第3回)
【8・9月】掲示物の3S運動
三宅 亮
ライブ講義で考える (第21回)
(4)「特別支援教育あるある」の検証
川上 康則
〜【検証3】「ハンドサイン」の提示は,「視覚化」と呼べるのか〜
巡回相談Q&A (第21回)
保護者が協力的でない場合のアプローチのツボ
吉田 英生
授業をみがく!学習指導案づくり (第21回)
【自閉症・情緒障害特別支援学級(小学校)】特性に応じた支援を取り入れた国語科の授業づくり
蒲原 裕子
〜説明文「イルカのねむり方/ありの行列」(平成23年度版,光村図書3年)より〜
コピーしてすぐに使える!らくらく書字ワーク (第3回)
書き進め方(はじめ・とちゅう・おわり)を知る
杉ア 哲子
動作法の視点で見る!障害のある子が抱える困難への支援 (第15回)
常同行動や自己刺激的行動をする子どもへの支援
今野 義孝
編集後記
宮ア 英憲尾崎 祐三

編集後記

アクティブ・ラーニングとは,平成26年の中教審答申によると,大学において「学生が主体性を持って多様な人々と協力して問題を発見し解を見出していく能動的学修」のことです。今回の幼稚園,小学校,中学校,高等学校,特別支援学校の教育課程の改善に向けた諮問でも大きく取り上げられています。中教審の教育課程企画特別部会では,平成27年8月に論点整理をまとめ,育成すべき資質能力を「@何を知っているか,何ができるか(個別の知識・技能),A知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力等),Bどのように社会・世界と関わり,よりよい人生を送るか(主体性・多様性・協働性,学びに向かう力,人間性等)」の3つで示しています。そして,この資質・能力を育むためには,「課題の発見と解決に向けた主体的・共同的学び(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)が重要であるとし,子どもの学びを改善すべき視点を示しています。すなわち,@習得・活用・探究という学習プロセスの中で,問題発見・解決を念頭に置いた深い学びの過程が実現できているかどうか,A他者との協働や外界との相互作用を通じて,自らの考えを広げ深める,対話的な学びの過程が実現できているかどうか,B子どもたちが見通しをもって粘り強く取り組み,自らの学習活動を振り返って次につなげる,主体的な学びの過程が実現できているかどうかの3つの学びの過程の視点を示しています。

特別支援教育においても,通常の教育との連続性をふまえ,インクルーシブ教育システムを構築するためには,論点整理で示された,「育成すべき資質・能力」を育むために,積極的に「アクティブ・ラーニング」が求めている学びの過程を実現するための授業改善に取り組む必要があると考えられます。その際,形だけをまねるのではなく,障害のある児童生徒の特性をふまえ,一人一人の学びの文脈に合わせた支援を行い,学びの過程を通して着実に資質・能力が育まれるようにすることが重要となります。

本特集では,「アクティブ・ラーニング」について,中教審の論点整理に基づいてわかりやすく解説いただくとともに,学校現場における「アクティブ・ラーニング」の在り方,授業改善の視点などについても解説いただきました。そして,「アクティブ・ラーニング」に焦点をあて,学びの過程をふまえた実践例をご紹介いただきました。


/宮ア 英憲/尾崎 祐三

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