- 特集 授業にいかす!ユニバーサルデザインの視点
 - 特集について
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 - 視点
 - 1 米国の学びのユニバーサルデザイン UDL
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 - 2 学び方が選べる!ユニバーサルデザインな授業づくり―子どもの多様性に応え、自分で学び方を工夫する自律的な学習者を育成する授業を目指して―
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 - 3 「授業のユニバーサルデザイン」の4つの階層
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 - 4 ユニバーサルデザインと合理的配慮
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 - 5 ユニバーサルデザインと学級づくり
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 - 6 ユニバーサルデザインとAT(支援機器)
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- 実践
 - 1 【国語】国語授業のユニバーサルデザインの考え方・進め方
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 - 2 【算数】算数科におけるユニバーサルデザインを目指した授業づくり―小学校1年生の繰り上がりのある計算指導に焦点を当てて―
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- 【特別寄稿】小・中学校でのユニバーサルデザインへの取り組み
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- Essay
 - Cool Gakugeiを目指して
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- 学べる!楽しい!学びにくい子への学習支援ワーク (第2回)
 - 作文のワーク
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- 発達障害の子どもに役立つ!ちょこっと支援の教材・教具 (第6回)
 - 鉛筆を上手に使いこなして文字を書くために
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- 親の会・JDDネットニュース (第54回)
 - 臨床発達心理士とは
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- 医療との連携 (第54回)
 - 神経発達症群(NDD)にかかわる学校医の在り方
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 - 〜教育と医療の連携を通して〜
 
- 実践の小箱/臨床学校現場から (第51回)
 - 特別支援学級における不登校支援
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- Newsな視点 (第10回)
 - SKAIPの特徴
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- 保護者の悩みに寄り添う教育相談 (第6回)
 - 好きなことばかりして,するべきことが後回しになります
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- 実践・ユニバーサルデザインの授業づくり (第2回)
 - どの子もわかる・どの子ものびる ユニバーサルデザインを取り入れた学級経営
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 - 〜企画:小西 喜朗/実践:大平 章嗣〜
 
- ソーシャルスキルトレーニング実践のツボ (第2回)
 - 「暗黙のルール」を指導する
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 - 〜解説:岡田 智/実践:田邊 李江〜
 
- 一度は手にしたい本
 - 『インターネット・ゲーム依存症 ネトゲからスマホまで』(岡田尊司著)/『子どもの心の育ちをエピソードで描く 自己肯定感を育てる保育のために』(鯨岡 峻著)
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- SENS for S.E.N.S (第1回)
 - ニューズレター「SENS for S.E.N.S」から本誌への移行について
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- 編集後記
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特集について 授業にいかす!ユニバーサルデザインの視点
東京学芸大学名誉教授/上野一彦
学校現場で「授業のユニバーサルデザイン」に心惹かれる先生方を最近多く目にします。毎年,筑波大学附属小学校で開かれている「授業のユニバーサルデザイン全国研究大会」にも,全国から1,000人を超える参加者があります。ユニバーサルデザインという言葉に,限りないスマートさと秘めたエネルギーを感じるのです。
教室には,授業に目を輝かせて反応する子どももいれば,はじめから学習への構えができていない子どももいます。どんな子どもも授業で引っ張っていくことが教師力だといわれますが,さまざまな達成度,個性に溢れる子どもたちを前に途方に暮れる教師もいないわけではありません。
子どもたちが「落ちこぼれ」ていくのではなく,授業で「落ちこぼし」ていく現実の厳しさを前に,もしも,より万能な授業法があるのなら,それに期待したくなるのは当然のことでしょう。しかし,看板倒れで,結局は,教師個人の力量のせいにされるのであれば,「真のユニバーサルデザイン」とは何なのでしょうか。それは万能なのではなく,子どもをよく見て,教師のたくさんの教える技術の引き出しから,子どもの反応に的確に応えていくことだと知ることができます。その授業づくりとは一体どんなものなのでしょうか。
授業のユニバーサルデザインには,ひとりひとりの特性に応じた配慮を原点とする特別支援教育との共通性のあることを多くの人が指摘します。障害は理解と支援を必要とする個性だとすれば,その個性ある子どもを理解することは,すべての子どもを大切にする指導に通じます。ユニバーサルデザインでは,指導の工夫,個別的配慮,個に特化した指導が重視されます。それらは特別支援教育の本質ときわめてよく似ています。特別支援教育の視点に立って授業をつくる立場から,ユニバーサルデザインの授業づくりを見直すことは,お互いにとって意味のあることではないでしょうか。
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明治図書
 
















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