- 特集 〈幼児期〉から進める特別支援教育―気づき・支援・つなぎ・連携のポイント―
- 特集について
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- 提言
- 発達障害早期総合支援モデル事業から
- 「障碍」を多職種チームでとりのぞく
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- 幼稚園教育から
- “はじめの一歩”は大人同士から
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- 事例
- 幼稚園の実践
- 幼稚園における個別支援教室「にじのへや」の実践
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- あなたが大事,みんなで支えるよ!
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- 手さぐりの保育支援から特別支援教育へ
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- 幼→小のつなぎについて
- なめらかな接続をめざして
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- 小学校への滑らかな移行を目指して
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- 幼から小へ生活と学びを効果的につなげるために
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- 特別支援教育専門機関等によるサポート
- 障害受容を支える保護者支援
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- 一人一人のニーズに応じた支援の在り方を考える
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- Essay
- 特別支援教育の広大な裾野―発達障害と虐待を通じて―
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- 子どものページ
- 「お皿,ケーキ」
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- 親の会ニュース (第33回)
- 「設立20周年を迎えて」NPO法人全国LD親の会
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- 医療との連携 (第33回)
- 未来を担う子どもたちへ(1)
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- 〜医療から見た教育〜
- 実践の小箱/臨床学校現場から (第31回)
- 生徒が教えてくれたこと
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- 〜特別な環境で育つ力〜
- 情報最前線/行政や海外の動向は (第33回)
- 知的障害特別支援学級における現状と課題
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- 地域支援コーディネーター奮闘記 (第1回)
- 先生の言葉から拾う特別支援教育
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- 保健室から見える発達障害の子どもたち (第1回)
- みんなのひみつ
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- 〜うそとひみつと約束〜
- 発達障害の子どもが抱える視覚機能の課題とトレーニング (第1回)
- 学習に必要な眼球運動の能力とは
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- 新しい制度の動きを追う! (第1回)
- 著作権法改正による発達障害児・者への情報保障・教育支援の広がり(1)
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- 一度は手にしたい本
- 『自閉っ子,こういう風にできてます!』(ニキ・リンコ×藤家寛子著)/『育てにくい子にはわけがある』(木村 順著)
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- 編集後記
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特集について
〈幼児期〉から進める特別支援教育―気づき・支援・つなぎ・連携のポイント―
国立特別支援教育総合研究所総括研究員/笹森 洋樹
発達障害のある子どもについては,早期から発達段階に応じた一貫した支援を行っていくことが重要であり,早期発見・早期支援の取り組みは,発達障害者支援法においても国の責務とされています。乳幼児健診等により,発達障害のある子どもやその可能性のある子どもが早期に発見され,すぐに必要な支援が受けられる体制づくりは地域の喫緊の課題です。
子どもたちにとって初めての集団生活の場である幼稚園や保育所において,保育の担当者が日頃の行動観察から,何らかの発達上の問題に気づくことが多くあります。年少であれば,とても不安の強い子ども,身体の動きがぎこちない子ども,落ち着きのなさが目立つ子ども等が気になるでしょう。年長になると,身辺自立の難しい子ども,順番やルールが守れない子ども,コミュニケーションがうまく取れない子ども,集団遊びやグループ活動に参加できない子ども等が配慮の必要な子どもとしてあがってきます。
文部科学省は幼稚園等においても特別支援教育の体制整備を推進しています。保育の担当者のニーズは高く,子どもの実態把握や巡回相談の活用,研修の受講など積極的に取り組んでいるところが少しずつ増えてきています。しかし,こうした日常の気づきが具体的な指導・支援にはなかなかつながっていない現状があります。
早期であればあるほど発達障害かどうかの確定診断は難しく,発達障害の可能性のある子どもたちをどう把握し支援を工夫していくか,気づきを支援につなげていくための体制整備には多くの課題があります。また,保育の担当者が発達障害の可能性に気づいていても,確実な根拠がないままに保護者にどう伝えていけばよいのか難しい面もあります。幼児期は,保護者にとっても障害の受容が困難な時期でもあるのです。
子どもたちは幼少期の数年間に少しずつ社会性を培い,集団生活に慣れ,そして小学校への就学を迎えます。幼稚園や保育所では,子どもの状態に応じて様々な活動しやすい工夫が実践されていますが,それが就学後の支援につながっているという例はあまり多くありません。子どもが安心して新しい環境でスタートが切れるためにも,幼稚園等の支援が小学校へつながっていくことはとても重要です。そのためには,個別の支援計画や相談支援ファイル等のツール,具体的な支援内容も含めた連携会議や事例会議等の積極的な活用も望まれます。
そこで,本号は「幼児期から進める特別支援教育」を特集のテーマに,幼稚園,保育所における支援の実際,小学校への支援のつなぎ,そして専門機関等によるサポート等の実践から,幼児期における特別支援教育を推進していくためのポイントについて考えてみたいと思います。
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