生活指導 2008年3月号
心に残る卒業式・送る会

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生活指導 2008年3月号心に残る卒業式・送る会

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ジャンル:
生活・生徒・進路指導
刊行:
2008年2月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 123頁
状態:
絶版
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目次

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特集 心に残る卒業式・送る会
心に残る卒業式・送る会
井本 傅枝
実践・小学校
卒業式/子ども主役の卒業式に
牧野 幸
送る会/いっぱい話し合い取り組んだ6年生を送る会
木村 静
小学校・コメント
「学校づくり」と「学び」の視点を持った実践の展開
大和久 勝
実践・中学校
卒業式/卒業式を涙と感動でつづる集大成の場に
近藤 賢司
送る会/企画・運営力を育てる「三年生を送る会」
林下 勉
中学校・コメント
卒業式の改革と全校集団づくり
花山 尚人
第2特集 学級のまとめの会・授業じまいをどうするか
実践・小学校
学年づくりを意識したまとめの会
及川 宣史
一年間の成長を子どもたちと分かち合う
今関 和子
たった一度の出会いのしめくくりを
北嶋 節子
プロセスを大切に
熊丸 仁
実践・中学校
成長を分かち合う授業じまいを
御木 聖子
限られた時間の中での学級・学年じまい
柏木 修
終わりの会を自分たちの手で
猪俣 修
誰と、どういう視点で学級のまとめをしていくのか
小室 貴
今月のメッセージ
世代を越えた“同僚性”を磨き、学校づくりを楽しもう。
浅見 慎一
私の授業づくり・道徳
【特別寄稿】「私の授業づくり・道徳」を読む
藤田 昌士
実践の広場
学級のイベント
ボール運動でつながる
山本 純
学年・学校行事
田んぼや畑の恵みで収穫祭を楽しむ!
高尾 和伸
学びの素材
「笑点」を素材にして学習発表会をつくる
青野 大祐
子どもの生活を見る
子どもは地域で育つ
洲貝 翔子
部活動・クラブ活動の工夫
部活動で大事にしていること―「やる気と自立」
松本 真理子
心に残る子どもとの対話
忘れられない少女の手紙
中畑 博文
手をつなぐ―親と教師
おばあちゃん、いっしょにやろうよ!
澁谷 光博
掲示板Y・O・U
はにわ たろう大久保 志絵奈
ホッと一息・コーヒータイム
私のオフタイム
毛利 豊
マンガ道場
新田 行雄
案内板 集会・学習会のお知らせ
教育情報
沖縄戦における教科書検定問題について
銘苅 啓起
風の声―この人に聞く
わが子の不登校と向きあって見えてきた「人間が育つ力」
鈴木 正洋鈴木 はつみ
読書案内
『若者の労働と生活世界』
白桃 敏司
読者の声
1月号を読んで
シリーズ/各地の実践
岐阜
安田 吉輝
〜隆の「引退宣言」〜
2007年度既刊目次
編集後記
井本 傳枝

今月のメッセージ

世代を越えた“同僚性”を磨き、学校づくりを楽しもう。

常任委員 浅見 慎一


職場に若い教師が増えてきた。私の勤める埼玉西部の小学校でも、二十代〜三十代前半の人が学年に一人ずつぐらい配置されるようになった。やっぱり“若さ”は魅力。エネルギーがあふれる。必然的に職場に活気が生まれ、学校全体が明るくなる。

そういう私自身は職場で“最年長”となり、相当ボケまくっているのだが、これがまた楽しい。とりわけ、若い人たちとのやりとりは新たな刺激になる。私の息子より年下世代の彼らだが、いっしょに仕事を進める“同僚”として、何より自分が“元気”をもらう。

若い人たちから学ぶことはたくさんある。発想の新鮮さ(運動会のダンスの創作性はすばらしかった!)。子どもとの距離の近さ(教師くさくないから子どもが寄りつく)。すぐにやってみようとする柔軟性(ちょっとしたアイディアを気軽に取り入れ、またやめる)。……そんな姿を見ると、忘れかけていたものを思い出す気分で、こっちもうれしくなる。

けれども、職場によってはそうでもないらしい。異世代間の意思疎通がうまく図れない。たがいにギクシャクしあう。時に孤立関係に陥ることもある。子どもや保護者とのトラブルが生じると、さらに困難な状況に置かれる教師も多い(昨年末に報道された文科省発表によれば、全国の公立学校職員の「心の病」は「10年間で3・3倍」に急増。「うつ病などの精神性疾患で昨年度中に休職した公立校教員は、前年度比497人増の4675人に上り、過去最悪を記録」という)。

私の身近な仲間にも、病休等に入る人が目立つ。共通して言えることは、子どもの事情や気持ちを尊重する対話型の優しい心根の教師である。だがいまは、子どもたちが待てない。保護者も分かってくれない。何より同僚の支え合いが弱い。どうやら、カギは“学校づくり”にありそうだ。

ところで、私が若い同僚に語るときの柱は三つある。一つには、冗談を交わすこと(=ものごとを相対化して見る余裕)。二つには、批判的な学び(=いつも複眼的な視点で)。そして三つ目は、共感と共同のスタンス(=子ども、保護者、そして同僚に……)。

最近また、若い人たち(気持ちだけでも若い人?も含め)を前に話をさせてもらう機会が増えた。生活指導サークルの「学級づくり講座」とか、教職員組合の「センセのがっこ。」などである。中味は薄いが、これまで身体で学んできたことを「ベテラン教師」として精いっぱい伝えたいという思いは強い。そうした学習会のまとめに、私は次のようなことを呼びかけてみる。

*自分流の「非勝つ三原則」(「否ガンバリズム」)を!

*やたらとメモしない。マジメに伝えない。

*子どもの事情は子どもに取材してみないと分からない。

*モタモタする子・メソメソする子ゆえの優しさと尊さ

*モノマネするゆとり・パロディ化するセンス

*「時ネタ」「流行語」「お笑い芸人」もワザのうち

*「日替わり目玉商品」を持って教室へ

*「鼻唄」を歌いながら廊下を歩こう。

「これってどういうこと??」……世代を越えて語り合い、“同僚性”を高めたい。

これからも、しなやかに、したたかに“学校づくり”を楽しみたいと思う。

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