生活指導 2007年9月号
楽しい学級・学校を―集団づくりのアイデア・二学期編

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生活指導 2007年9月号楽しい学級・学校を―集団づくりのアイデア・二学期編

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ジャンル:
生活・生徒・進路指導
刊行:
2007年8月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 124頁
状態:
絶版
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目次

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特集 楽しい学級・学校を―集団づくりのアイデア・二学期編
楽しい学級・学校を―集団づくりのアイデア・二学期編
井本 傳枝
二学期・スタートの演出
小学校/「二学期の楽しみ」を子どもたちに伝えておこう!
清水 智
中学校/気張らずに自然体で二学期のスタートを
鈴木 直
二学期を迎える学年会
小学校/学年会をいろんな時に、いろんな場で、いろんなことを
竹田 裕一
中学校/一学期の分析から、二学期の方針をつくろう
中川 拓也
生活リズム・学習規律の立て直し
小学校/遊び感覚で楽しく取り組もう
今関 和子
中学校/新たな気持ちで再スタートを
芳賀 郁雄
学級の組織づくりの再編
小学校/一学期から夏休みにかけてつちかった力を二学期に生かす組織づくりを
中村 弘之
中学校/自治の世界を広げる
安島 文男
二学期の実践構想をどう立てるか
小学校/子どもたちの今を
丹下 加代子
中学校/学級集団の発展と個人の変革を見通して
栗城 順一
二学期の体育的行事
小学校/運動会を通して、子ども達をどう変えるのか
細田 俊史
中学校/子どもをつなぐクラスマッチ
増田 圭治
二学期の文化的行事
小学校/音楽会はラップで
塩崎 義明
中学校/伸ばし合い、励まし合い、助け合う文化を目指そう!
竹下 朋子
第2特集 授業づくりのアイデア・二学期編
実践・小学校
「外国人労働者問題」を取り上げた社会科の授業
森田 周明
「なぞの空地」から社会と地域を見つめる
地多 展英
実践・中学校
身近なモノから世界とのつながりを考える
川辺 一弘
地域教材を活かし、「社会保障」の授業実践を構想する
青澤 弘明
今月のメッセージ
「まだ若い人」からのメッセージ
関口 武
私の授業づくり・道徳 (第6回)
小学校/トラブルこそ道徳授業実践のチャンス
田中 浩太郎
中学校/「サザエさん」を通して、子ども・保護者み〜んなで「家族」を考えてみよう!
向 美由紀
実践の広場
学級のイベント
スイートパーティーで笑顔
柚木 清知
学年・学校行事
燃える取り組みをつくる
佐古 明夫
学びの素材
「ねがい」の歌を素材に平和を考える
近藤 謙介
子どもの生活を見る
心の闇を解きほぐす
田辺 不二雄
部活動・クラブ活動の工夫
女子ダレダレ軍団の激変
松原 憲治
心に残る子どもとの対話
「じいちゃん子・雄也」
伊藤 浩
手をつなぐ―親と教師
飲み会は、大事
濱口 智
掲示板Y・O・U
竹内 一馬小笠原 清
ホッと一息・コーヒータイム
私のオフタイム
西田 隆至
マンガ道場
猪俣 修新田 行雄
案内板 集会・学習会のお知らせ
【特別寄稿】全国学力テスト不参加をめぐって
滝 誠
教育情報
通常学級におけるニーズを満たすのに特別な困難を抱え、教師の学びや工夫を必要とする子どもの支援
竹内 元
風の声―この人に聞く
大学生の「生活指導」?
上野 千鶴子
読書案内
『明日はきっと晴れる』(奈良 光一 著)
村越 規雄
読者の声
7月号を読んで
シリーズ/各地の実践
山形
植松 保信
〜自治と文化を育む児童会活動〜
全生研の窓
編集室だより
編集後記
井本 傳枝

今月のメッセージ

「まだ若い人」からのメッセージ

常任委員 関口  武


この頃、いろいろなサークル、学習会に呼ばれて話をする機会が多くなりました。以前より、「本物」の若い人が増えたように思います。

「何、若づくりしてんのよ」などと言われることがあります。ぼくらの世代は、上に団塊の世代が陣取っていたために、つい最近まで、「まだ若い人」だったのです。

講座でホントに若い人のためにサービスしていることがいくつかあります。

1.教室で使っている実物の資料をたくさん用意すること

2.学級、学年の一年間の流れが見えるようにすること

3.集団づくりの継承、私が学んできた集団づくりを分かりやすく紹介すること

4.「あそび虫」を踊ること、ゲームを紹介すること、お笑い関係に励むこと

5.集団のちからとルール、集団の発展理論と実践とその実感、手応えの瞬間を伝えること

相談されることも多くなりました。

子どもたちの「仕事さぼり」に困っている、どうしたらいいのかと聞かれました。

『一緒に協力して一つの仕事をすることができません。私が無理に分担をしたとしても、それに取りかからず、いっこうに仕事が進みません。むしろ仕事に取り組むのは損だというような雰囲気さえあります。どう指導したらいいですか……』

ぼくは、短いメッセージを書きました。

ある特定の子だけが、仕事を「やらない」状況をもって、その子だけの問題と捉えてはいけないのだと思います。その子を含めた「子どもたち」の現状と捉えて、両面からの指導が必要です。

さて、仕事に取り組むのは損だというような雰囲気って、驚くことじゃなくて、なんだか「ふつう」って感じがしませんか。実はそれこそが現代社会の抱えている問題です。

まず考えなければならないことは、「一緒に協力して一つの仕事をすること」が現在の子どもたちの「ふつうの価値」なのかということです。協力して何かをやり遂げることの感動を、子どもたちは、家庭でも学校でも獲得できずにいるように思います。ですから、レベル4の「漢字大会」からではなく、レベル1の「ドッチボール大会」から始めます。

次に、「私が無理に分担をしたとしても」ということですが、先生のこうした善意の分担は、ある意味で、一方的な強制でもあることを覚悟すべきです。子どもたちは学校がどれだけ「やらされる」ことの多い所かを体験的に知っています。やりたいことを話し合いで決めます。5年1組の舘岩自然の教室新聞作りでは、ネーミングで時間をかけ、中身の分担で時間をたっぷりつかい、廊下で寝っ転がり、おしゃべりで盛り上がり、楽しい班の時間を過ごしていました。

そして、もう一つの「それに取りかからず、いっこうに仕事が進みません」という表現からは、教師側の過度な自立期待が見えます。子どもの力の足りない部分は、先生が全面的にバックアップします。ゆずれる日まで、先生がリーダーです。

そうじ当番など管理的な仕事も基本的には、他の取り組みと同様にやりたい活動の範囲内でやることです。時間を延ばしたり、きれいになるまでやるから「カッタルイ」のです。やりたい仕事から始める取り組みの中で、「損だという雰囲気」は消えて行くでしょう。

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