- 特集 「解剖の授業」と理科で育てる生命観
- 理科で育てる生命観と「解剖の授業」―減少傾向をどう考えるか
- 解剖の授業のすすめ
- /
- 私がカエルを解剖する理由
- /
- 罪の意識が共生の意識に変わる
- /
- 命を実感できる解剖の授業を
- /
- 「解剖の授業」の可能性
- /
- もっと「解剖の授業」の研修会を!
- /
- 生徒に一度限りの貴重な体験を
- /
- 日常の学校生活の中に生と死を想う
- /
- 解剖と生命を結び付けるのは教師の生命観
- /
- 生と死のナレッジマネージメントがキーワード
- /
- 解剖を知らない教師たち
- /
- 本物だから感じる自分の内臓を考える機会に
- /
- 「菜食主義?」「経験?」
- /
- 嫌悪感を科学的思想で克服
- /
- 個々の子どもの反応から見えてくること
- /
- 見方や考え方を養う「解剖の授業」
- /
- 解剖授業と自然体験とは別のものでは
- /
- 解剖は伝達可能な授業のエッセンス
- /
- 教師も体験!実物観察が理科授業の原点
- /
- 大学で「解剖ならぬ鶏を殺して食べる」授業
- /
- 実物に触れる機会の減少を防ぎたい
- /
- 解剖によって生命の実感と大切さを
- /
- 牛の眼から見た教員の多忙化
- /
- 基本的な動物概念形成として解剖実習は必要
- /
- QA=「解剖の授業」をめぐる疑問に答える
- 「生物の愛護・生命の尊重」どう対応するか
- /
- 「人間の食文化」どう関連付け指導するか
- /
- 「体験とバーチャル」どう区分け指導するか
- /
- 「いやがる子」どう対応するか
- /
- 「面白がっていたずらする子」どう対応するか
- /
- レポート=子どもはどう受け止めたか―「解剖の授業」を通して育った“生命観”
- イカはいったい如何なもの?
- /
- 廃鶏を利用した体のつくりの学習
- /
- まずはサンマから始めよう
- /
- 「解剖の授業」どんな素材でどう進めるか
- 小学校/コイやフナ・カエルの解剖のポイント
- /
- 小学校/サンマをかみそりで三枚におろし蒲焼に
- /
- 小学校/サバの中にアニサキス発見
- /
- 中学校/古くて新しい素材はカエル?
- /
- 中学校/身近で手軽,食材に見る解剖ネタいろいろ
- /
- 子どもに伝えたい「解剖の話」
- 写真や教科書からは得られない本物を使った授業の効果
- /
- 解剖は科学史上でも理科の授業でも「目的意識」と「必然性」がカギ
- /
- 知的好奇心から生まれた解剖学
- /
- ここにこんなものが!ユニーク博物館情報
- 秋吉台科学博物館
- わが理科室と理科準備室・ここが工夫点
- とにかく“身近に!”
- /
- 百人一首に登場する動植物 (第10回)
- ササ
- /
- なぜ理科が大事か:21世紀の学力から考える (第10回)
- ポスト経験主義科学観と構成主義学習論から見る理科授業
- /
- ポートフォリオ:子どものやる気を変える使い方 (第10回)
- ポートフォリオアセスメント事始め(その10)
- /
- 子どもを引き付ける楽しい実験アラカルト (第10回)
- 身近な自然観察〜カモから始めよう〜
- /
- 小学校・移行期の理科指導のポイント (第22回)
- 基礎・基本の獲得を目指した第6学年B(2)「空気と燃焼」の展開
- /
- 編集後記
- /
- ご存知“この動物の24時間” (第10回)
- 人の目をみつめ,心を通わす小鳥たち
- /
編集後記
○…数年前,ある研究会で,ゲストティチャーの獣医さんが“豚の内臓”を丸まる一匹,理科室に持ち込み,まだ生暖かいような内臓のそれぞれのパーツを計量させたり,腸の長さをはからせたり,洗って綺麗にさせたり―というような学習をして大いに盛り上がっていました.
勿論,理科室は内臓が放つ,かなり強烈な“におい”に,はじめのうちは(特に女子の一部が)いやがっていたのに,だんだん慣れて来るのか,本気で?取り組みだしてきた…のが印象的でした.
獣医さんの発問がうまくて,豚の内臓の大きさ・重さはほぼ人間に同じ…ということも,自分の内臓と言う気分で取り組んだのかも知れません.
それにしても,最近は解剖の授業が大幅に減っているようです.そのせいでしょうか.ある東大生から「外科医志望の友人が,ミミズの解剖で何匹も失敗していた.あいつには絶対,手術は頼まない…」と.
これも,解剖がなくなった?後遺症?ではないかとも思えます.
動物愛護と解剖,肉のない食生活は,もはやわが国ではありえないのに,屠殺なんて考えるのもイヤ,というようなことで,かなりむずかしい学習問題ではあります.が,ここを避けていては,“子どもの生命観形成”ともかかわってくると思います.
理科離れ…と言うことがいわれます.このような点に対して,正対する学習を怠って?きたことも原因の一つではないか,と密かに思ってもいるところです.
本号特集企画の動機です.広くご意見ならびに実践をお寄せいただきました.
(樋口 雅子)
-
- 明治図書