向山型国語教え方教室 2009年2月号
「習得・活用型学力づくり」=授業をどうかえるか

D047

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向山型国語教え方教室 2009年1・2月号「習得・活用型学力づくり」=授業をどうかえるか

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ジャンル:
国語
刊行:
2008年12月22日
対象:
小・中
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「習得・活用型学力づくり」=授業をどうかえるか
「教えて考えさせる」の授業の基本型をマスターする
椿原 正和
漢字指導の習得システムと活用スキル
松崎 力
音読指導の習得システムと活用スキル
河田 孝文
暗唱・視写指導の習得システムと活用スキル
神谷 祐子
「要約力」を習得させる授業と活用させる授業
奥 清二郎
読解のものさしを習得させ,活用させる分析批判の授業
伴 一孝
学年別・向山型でこう指導する「習得・活用型の授業事例」[1・2月]
1年
段落をわけることで複数ある答えを見つけやすくする
奥田 純子
1年
型を教え,練習することで子どもは活用していける
中濱 麻美
2年
根拠を求める「かさこじぞう」の授業
桑原 陽子
変化のある繰り返しでオノマトペを習得させる授業
星野 裕二
3年
「視点」「話者」のものさしで習得から活用まで授業が成立する。
大関 貴之
基本形を教え,基本形を使わせる
服部 賢一
4年
「視点」で分析する,「ごんぎつね」分析批評の授業案
西田 真衣子
分析批評の授業で習得・活用型の学力を子どもにつける
田上 大輔
5年
今まで学んだ,短い文にまとめる技術から作品の主題に迫ることができる
畑屋 好之
経験を整理し,最高学年に向かって,話し合う。「聞く・話す」単元の習得・活用型の評価の難しさ
山本 純
6年
詩を授業する
新牧 賢三郎
「再話」の授業で苦手な作文を克服させる
藤原 典英
中学校
理由を詳しく書く技術を習得させる
渡辺 大祐
高校
高校古典で習得型を目指す
二澤 愛
ミニ特集 国語移行期における研究課題
キーワード対応型の授業の事実をていねいな解説とともに提示する
大森 修
文語文への素養をいかに深めるか。これが最重要課題だ。
吉永 順一
活用力を育てる「読解の必須アイテム」
新川 莊六
「習得の数値目標を設定」できるのがプロ教師
太田 聡美
充実した言語活動を保障するためには文章・言葉の検討は欠かせない。
松本 俊樹
「習得型」の授業で土台を固めよう
長谷川 博之
新分析批評ワーク
渡辺 大祐
授業での活用
栗原 明美
向山型国語キーワード
「論」と「人」
伴 一孝
満員御礼!「向山型国語教え方教室」
日本の伝統文化,名文・詩文,漢字文化を指導する
椿原 正和
巻頭コラム
五色百人一首が発達障害の子の人間関係を育てる
向山 洋一
巻頭論文
習得させる力を授業でつける。
谷 和樹
PISA型読解力を超える授業づくり
「伝統的な言語文化」の授業をつくる
伴 一孝
8つの言語活動を向山型で授業する
TOSS発達障害本格研究会(仮称)立ち上げ!
椿原 正和
五色百人一首大会のドラマ
特別支援を要する児童が参加できる大会へ
近江 利江
学級崩壊を立て直した五色百人一首のドラマ
黄金の三日間で一気にたたみかける
田村 治男
向山型国語に挑戦/論文審査 (第46回)
本欄の応募が少ない理由と解決の方向
向山 洋一
PISA型対応ワークで学力テストB問題に対応する
B問題の内容を分析し,全体の構造を考えて作成されたスキル
根本 直樹
特別支援の子どもが熱中した参観日のこの授業
低学年/どの子も楽しく詩が書ける!向山型パロディの授業(村野聡氏の追試)
高丸 一哉
高学年/子どもが熱中する向山実践「教室の窓から〜」
小野 隆行
翔和学園の奇跡
どこまでも向山型指導法を追いかける
伊藤 寛晃
新・漢字文化の授業
漢字文化の授業には大きな思想がある
奥 清二郎
みただけでわかる漢字のよさ
岩田 一博
子どもが熱中する江副文法の授業
明治以来の夢を実現する江副文法
山本 雅博
向山実践を読み解く
要約文の字数,キーワードを検討する。
向山 洋一松藤 司甲本 卓司
〜6年国語説明文「貝塚が教えるなぞ」の要約指導B〜
副編集長が初公開する向山実践の学び方
向山実践を著書から深く読み込む方法
雨宮 久
PISA型読解力対応発問づくり
一文字追究でPISA型読解力を育てる
新川 莊六
中学校でのダイナミックな向山型討論授業
「総合力」の中身を分析する
長谷川 博之
腹の底からの実感! 向山型国語を知る前と後
意図的・計画的・組織的な指導が必要
山本 学
説明文の指導が激変した向山型国語
尾田 賢一
子どもが変わった暗唱の習得システム
前川 淳
テンポよく明るい授業で保護者も安心!
兼田 麻子
「〜しい」の追試で初めて得た,授業の醍醐味
三宅 孝明
構想追試で1年生が熱狂した授業
塩苅 有紀
女教師がチャレンジする向山型討論への道
「討論」を超えよう
矢野 晴美
テーマ別 向山型国語QA
向山実践,一字題・一字詩の実践のコツはこれだ
星野 裕二
読者のページ
伝統的言語文化の全体構造を示した授業。俳句を批評する100の観点。そして,5年ぶりの漢字スキル・話す聞くスキルユースウェア公開!
編集後記
谷 和樹雨宮 久杉山 裕之
向山型国語最新情報
長谷川 博之
向山型国語に挑戦/指定教材 (第48回)
冬が来た(高村光太郎)
斉藤 美奈子

巻頭コラム

五色百人一首は発達障害の子の人間関係力を育てる。

●本誌編集長 向山洋一


 発達障害の子のうち,かなりの子が「きれる」状態を示すことがある。

 「ゲームをして負けた」とか「計算ができない」とかいうときに,極度に興奮して,手がつけられない状態になるときがある。

 何を言っても駄目。なぐさめても駄目。

 この状態が,長く続く。

 だから,「ゲームはやらない」「みんなと遊ばない」状態も生れてくる。

 統合失調症(かつて,精神分裂病といわれた)の患者の場合は,もっと,さまざまな方面で激しい場面が見られる。

 統合失調症の「訓練プログラム」は,医学の世界でも,大きなテーマである。東大,京大はじめ,各大学の医学部の専門医が研究を続けている。それほど,むずかしいテーマなのだ。ところが,TOSSから生れた「ペーパーチャレラン」が,統合失調症の「訓練プログラム」として,極めて効果があることが証明された。

 慶應大学医学部精神科学教室の「研究結果」は,日本中の医学部(40大学)の中で,最優秀に輝いた。プラハの国際大会でも注目された。「意欲的になる」「積極的になる」など,5項目の改善が「ペーパーチャレラン」によってもたらされたのである。

 「そんなにすごいのか」と,TOSSの教師も教室で使うようになったところ,「すべての子が熱中した」「やる気が出た」などの効果が,次々に寄せられている。

 「いつでも,できるようにペーパーチャレランを用意している」という教師も増えた。

 新しいペーパーチャレランを開発するため伊藤先生をチーフとして,研究チームが作られている。これまでになかった,新しいタイプを開発するのである。

 TOSSの教材は,こんなにすごかったのかと思いつつ,ふと思い出したことがある。

 「発達障害の子」が「負けを受け入れた」という報告である。「五色百人一首」「五色名句かるた」「名文話文かるた」である。

 日本の伝統文化である「かるた」は,とてつもない「教育力」を持っていたのである。

 椿原先生が,全国によびかけ,とりあえず「百の実践例」が集められた。

 本物の研究は,基本的に「百の実例」が必要である。これは,今までの教育実践には存在しなかった。今回が,日本初の本格的研究である。日本の伝統文化の「かるた」は,「発達障害の子」に「負ける」という状態を育くむ。およそ100回が目やす。その後は,人が変ったようになり,友人関係ができる。

 「五色百人一首は学級崩壊を建て直す」特効薬だったが,やはり,理由があったのである。


向山型国語

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