現代教育科学 2006年5月号
学校力・教師力の強化の課題

A596

«前号へ

次号へ»

現代教育科学 2006年5月号学校力・教師力の強化の課題

紙版価格: 859円(税込)

送料無料

電子版価格: 772円(税込)

Off: ¥87-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
教育学一般
刊行:
2006年4月7日
対象:
小・中
仕様:
A5判 116頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 学校力・教師力の強化の課題
提言・学校力・教師力の強化の課題
教師力・学校力強化の決め手は「評価と開示」、「論より証拠」
山極 隆
コーディネート力が問われる時代に
市川 伸一
「授業力」の復権
田中 耕治
大学への「期待」が大きすぎはしないか
長尾 彰夫
《世論形成》と《インストール》
長南 博昭
学校研究の充実による学校力・教師力の強化
木原 俊行
学校の自主性・自律性の確立
自主性・自律性の確立を阻む「行政の一貫性」という壁
吉永 順一
学校運営から学校づくりへ発想を転換する
山田 一
校長の教育ビジョンを明示する
岩田 重信
保護者・地域住民の学校教育への協力
研究発表会・語る会・子ども議会
橋本 定男
保護者や地域の方が協力したくなる学校経営
西川 敏之
保護者・地域の願いを受け止め、学校経営に生かす
向田 宏男
教師力強化への学校の取り組み
スクールマネジメントの質を高める
駒井 隆治
模擬授業を校内研修に取り入れる
槇田 健
管理職の能力が問われる
鈴木 健二
「学ぶ意欲」を引き出す授業づくり―小学校教師からの提言
「写す」学習が子どもの能力も意欲も引き出す
河田 孝文
TOSS授業技量検定五段昇段「サイボーグの授業」
木村 重夫
作文指導でわかる情報入力の重要性
井上 嗣祥
学ぶ意欲を引き出す学級経営と授業づくり
中田 晋介
教師の授業力向上こそが、学ぶ意欲をかき立てる最大の秘訣である
松崎 力
「学ぶ意欲」を引き出す授業づくり―中学教師からの提言
学習者から信頼を得ること
岩ア 淳
学習意欲の階層化と目的意識に基づいた授業形態
堀 裕嗣
キャリア教育の授業をする
川神 正輝
追い込んで引き出す学習の満足感
岩ア 有朋
戦後の授業研究の歴史 (第2回)
導入と目標設定で子どもの学習物語を演出する
山下 政俊
親と教師の信頼関係づくり (第2回)
何をどこまで知らせるのか
大森 修
理科は感動だ! (第2回)
難しいから面白い〜やさしいだけではつまらない〜
小森 栄治
法人化国立大学の苦悩―学部長奮戦記 (第2回)
大学の臨床教育機能を高める
明石 要一
TOSS授業技量検定の成果 (第2回)
TOSS技量検定C表B表A表
向山 洋一
教育課程の見直しに参加して―中教審委員の一人として (第2回)
第三期中教審の審議態勢の仕組み―教育課程部会を中心に―
安彦 忠彦
編集後記
江部 満樋口 雅子

■編集後記

◯…中教審答申には、これからの新しい義務教育の姿として「子どもたちがよく学びよく遊び、心身ともに健やかに育つことを目指し、高い資質能力を備えた教師が自信を持って指導に当たり、そして、保護者や地域も加わって、学校が生き生きと活気ある活動を展開する、そのような姿の学校を実現することが改革の目標であると考える。学校の教育力(学校力)を強化し、教師の力量(教師力)を強化し、それを通じて、子どもたちの人間力の豊かな育成を図ることが国家的改革の目標である」と強調しています。その提案をふまえ、学習指導要領の見直しに当たって「読み・書き・計算などの基礎・基本を確実に定着させ、教えて考えさせる教育を基本として、自ら学び自ら考え行動する力を育成すること」を強調しています。

◯…その前提になっているのが、「学ぶ意欲や生活習慣の未確立」であり、「後を絶たない問題行動」など義務教育をめぐる状況は深刻なものがあるとするとらえ方です。それらが時代や社会の変化に起因するものもあるけれども、「学校教育、教育行政が十分対応できなかったことも否めない」と反省していることに注目する必要があります。改めて義務教育の「知・徳・体」の養成を強調していることも検討に値する重要な提言と言えるでしょう。

◯…さらに学校は「目指す教育の目標をこれまで以上に明確に示し、それに即して、子どもたちに必要な学力、体力、道徳性をしっかりと養い、教育の質を保証する」ことが求められているとしています。そのためには「指導力不足など問題のある教師が教壇に立つことがないようにする」ことまで提言しています。本号は、義務教育の構造改革が求められている時代の「学校力・教師力の強化の課題」を検討する特集です。

〈江部 満〉

◯…文科省が07年度から実施を予定している「全国学力テスト」について犬山市は従来のような◯×式テストの場合には参加しない方針を打ち出しているといいます。「画一的な学力調査では子供の成長発達の姿をとらえることはできない」とし、石田市長も「われわれは、学力を全国一律で評価するような学力観には立っていない」と文科省の学力観とのちがいを強調しているようです。

一方では、「単純な◯×式ではないテストなら、当然一緒にやる」とも語っているようです。

一見「なるほど…」と思える意見のようにも思えますが、「全国統一の◯×式などのテストは、今までの犬山市の教育を否定する―」というのは? に思えてなりません。

PISAのような学力調査問題ならOKということは、あの種のテスト問題は◯×的要素を含まない! ということになりそうです。

しかし、◯×的知識の土台なしに、自ら学ぶ力は獲得できるのでしょうか。両者を対局にあると考える学力観こそがおかしいと思えるのですが…

〈樋口雅子〉

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ