- 特集 在日コリアンと多文化共生
- 特集するにあたって
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- ディアスポラとしてのザイニチから見た社会
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- 「オールドカマー」と「ニューカマー」をつなぐ
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- 在日朝鮮人教育と日本人教員の立場性
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- 在日コリアンの健康指標―主要死亡動向五〇年間(一九五五年〜二〇〇五年)の分析
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- アンニョン! 多文化共生社会
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- 語りつぐ記憶
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- 不可視化される旧植民地出身者と可視化せざるをえない新たな他民族を統計から見る
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- グラビアと解説
- Great Master
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- おもちゃばこ (第8回)
- 深まる秋 あそびも学習もどんどん深まります
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- アフガンの子どもたち (第8回)
- 教育復興の礎
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- 〜「助け学びあえる学級をつくりたい」〜
- 往復書簡 子どもと学級と人権文化◆WEST&EAST (第8回)
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- 元気のもとはつながる仲間 (第32回)
- ヒロシマ 六二年目の夏
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- 〜未来の人たちを助けることはできる〜
- 【コラム】ジェンダー論の練習問題 (第31回)
- 「女の涙」について
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- 共生のトポス (第68回)
- スウェーデンで考えた
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- 〜千愛の留学〜
- 担任・教室の悩み快消◆難デモ相談室 (第8回)
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- 新!子どもがつづる
- 第59回全国人権・同和教育研究大会 開催要項
- 学校が元気になるちょんせいこのファシリテーションDiary (第7回)
- 大阪の人権教育の未来を創る〜その1〜
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- 出会いは教師のビタミン剤 (第8回)
- 「違い」を「豊かさ」に変えるということ
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- まいにち? マイニチ!
- 元気の出る学校! (第7回)
- 効果のある学校
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- 〜寝屋川第四中学校〜
- 編集後記
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編集後記
▼昨年の春から中国帰国者の学ぶ日本語教室に行っています。この四月から担当してきた学習者は、最近近所の日本人のおばあちゃんと話したり料理の交流をしたりするようになったそうです。熱心な学習の甲斐あって七月に自動車免許も取れました。教習所の先生もびっくりして喜んでくれているそうです。その彼女が、教室で学んでいるときにふともらしました。「子どもが中国語を話せなくなってきていて、どうしようかと考えています。」
▼在日韓国・朝鮮人の一世が経験したのと同じことを中国帰国者の人たちも繰り返すのでしょうか。親の生活苦、親子の断絶、子どもの生きにくさ、周りの日本人とのつながりの欠如、同化圧力。さまざまな要因が「くりかえし」を暗示します。
▼けれども一方で、時代は明らかに違います。世界の社会原理も大きく変化しています。日本では、その変化を感じにくいのが現実です。でも、変わるときには雪崩を打ったように物事は変化していくのかもしれません。遺産相続に伴う脱税が最大の理由ではないかといわれている安倍元首相の辞任も、そのような雪崩の先触れだという可能性があります。そもそも小泉改革が、日本の産業と社会のねじを逆さに巻くものだったという見方があります。
▼一八七一年の「選民制廃止令」がそうであったように、社会の大きな変動と個々人の意識や生活原理の変化が一体とならなければ時代の変化が仇となりかねません。時代の変化を生み出す種子は多くの人の心に宿っています。とりわけ日本人の側に変化が求められているといえます。本号の特集からは、そのようなことを考えました。なかには、以前からの知人の、知らなかった生い立ちも含まれています。原稿を寄せてくださった皆さん、どうもありがとうございました。
▼福地幸造さんに関わる連載が前回で終わりました。連載内容と著作目録から引き継ぐべき多くのものを改めて発見しました。連載を支えてくださった皆さんに感謝しています。
(森)
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