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学校施設における事故防止対策取りまとめへ―文部科学省
kyoikujin
2008/12/26 掲載

 文部科学省は25日、学校施設における事故防止の留意点についての第一次報告を公表した。
 学校施設における事故といえば、6月に東京都杉並区の区の小学校で授業中に児童が天窓から転落した事件が記憶に新しい。文部科学省では、この事件等を踏まえ、学校施設の計画・設計ならびに利用段階での事故防止対策について、調査研究協力者会議を設けて検討を行ってきており、報告はこの検討結果をまとめたものだ。

 17日の毎日新聞などで報じられたように、6月の事故では、転落の危険性があると認識していながら対策を怠ったとして、校長と授業を担当していた教諭が業務上過失致死容疑で書類送検される結果となった。報告書では、このような事故が繰り返されないよう、学校施設における事故防止の基本的な考え方や、実際の事故事例をもとに、各室・各部の課題と対策例が具体的に示されている。
 対策例として示されたのは、以下のような内容だ。

  • 児童生徒等が近づく可能性のある天窓には防護柵や落下防護ネット等を設置する。
  • 2階以上の階にある外部に面した窓には、手すりや開口制限ストッパー等を設置する。
  • 階段の手すり等の上を滑って遊ばないように、手すり等に突起物等を設置するなどの工夫をする。

 文部科学省では、この報告書を受け、今年度末を目処に「学校施設整備指針」の改訂を行う予定という。また、学校施設の利用段階での事故防止に関する留意点についても、引き続き検討を進め、今年度末を目処として、学校施設における安全対策の考え方全体について改めて取りまとめる予定という。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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