虐待やネグレクトを受けた子どもの理解と支援 −トラウマとアタッチメントの視点を通して−
【この研究会は終了済です】
- 開催地域
- 神奈川県
- 日程
- 2020/7/31(※要申込:7/30まで)
- 主催
- 神奈川LD協会(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
- 講師
- 西澤 哲先生(山梨県立大学人間福祉学部福祉コミュニティ学科 教授)
- 参加対象
- 幼児・保育/小学校/中学校
- ジャンル
- 人権教育/特別支援教育/指導方法・授業研究
7月31日(金) セミナーコード211 / 研修室121−123(12階) アドバンス講座
虐待やネグレクトを受けた子どもの理解と支援 −トラウマとアタッチメントの視点を通して−
10:00-11:15 講義1 社会問題としての子ども虐待 −その増加が意味するもの−
11:30-12:45 講義2 子ども虐待の心理的影響 −トラウマとアタッチメントを中心に−
13:45-15:00 講義3 虐待を受けた子どもの心理的回復の支援 −トラウマ・アタッチメント・自己を視野に入れて−
15:15-16:30 講義4 子どもを虐待してしまう親の心理的特徴 −「世代間連鎖」をどう読み解くか−
Invited Speaker 西澤 哲先生(山梨県立大学人間福祉学部福祉コミュニティ学科 教授)
西澤先生からのメッセージ
保護者による不適切な養育は、子どもにとって慢性的あるいは反復性のトラウマ(心的外傷)体験となり、虐待的人間関係の再現など対人関係の歪み、感情調整障害、自傷行為、反社会性など、子どもにさまざまなトラウマ関連障害をもたらします。また、虐待及びネグレクトという養育環境は、乳幼児期のもっとも重要な「精神的装置」であるアタッチメント(愛着)の形成に多大なる混乱をもたらします。
アタッチメントに問題を抱えた子どもは、いわゆるADHDや自閉スペクトラム症との鑑別が非常に困難な臨床像を呈すると考えられ、今日の発達障害の増加の背景に、虐待やネグレクトなどの環境因の問題が存在する可能性があります。また、アタッチメントの問題は、「自分がどのような存在であるか」という自己感の形成に深刻な問題をもたらす可能性があります。一方で、子どもを虐待する親は自分自身が子どもの頃に虐待されて育ったという、世代間連鎖と呼ばれる現象がありますが、こうした世代間連鎖が生じる背景にも、親のトラウマやアタッチメント、あるいは自己感の問題が存在するように思われます。
このセミナーでは、子ども虐待の増加の背景にはどのような社会的要因が存在するのか、虐待が子どもに与える心理的影響をトラウマ、アタッチメント、および自己感の観点からどのように理解し、その回復をどのように支援すればいいのか、そして、世代間連鎖を生じる親の心理的特徴はどのように理解されるのかなど、子ども虐待をめぐる臨床心理学および臨床福祉学の問題を検討する予定です。
【西澤 哲先生のプロフィール】大阪大学人間科学部行動学専攻卒業。サンフランシスコ州立大学大学院教育学研究科修士課程修了(カウンセリング専攻)。情緒障害児短期治療施設小松島子どもの家心理士、大阪府環境保健部精神保健室心理技師、大阪府立こころの健康総合センター心理技師、日本社会事業大学社会福祉学部専任講師、大阪大学大学院人間科学研究科臨床心理学講座助教授を経て、現職。専門領域は臨床心理学、臨床福祉学。特に、虐待を受けた子どもの心理臨床及び生活臨床を専門とする。
※申込方法等の詳細については、当協会HPをご覧下さい。
http://www.246.ne.jp/~kanald/
虐待やネグレクトを受けた子どもの理解と支援 −トラウマとアタッチメントの視点を通して−
10:00-11:15 講義1 社会問題としての子ども虐待 −その増加が意味するもの−
11:30-12:45 講義2 子ども虐待の心理的影響 −トラウマとアタッチメントを中心に−
13:45-15:00 講義3 虐待を受けた子どもの心理的回復の支援 −トラウマ・アタッチメント・自己を視野に入れて−
15:15-16:30 講義4 子どもを虐待してしまう親の心理的特徴 −「世代間連鎖」をどう読み解くか−
Invited Speaker 西澤 哲先生(山梨県立大学人間福祉学部福祉コミュニティ学科 教授)
西澤先生からのメッセージ
保護者による不適切な養育は、子どもにとって慢性的あるいは反復性のトラウマ(心的外傷)体験となり、虐待的人間関係の再現など対人関係の歪み、感情調整障害、自傷行為、反社会性など、子どもにさまざまなトラウマ関連障害をもたらします。また、虐待及びネグレクトという養育環境は、乳幼児期のもっとも重要な「精神的装置」であるアタッチメント(愛着)の形成に多大なる混乱をもたらします。
アタッチメントに問題を抱えた子どもは、いわゆるADHDや自閉スペクトラム症との鑑別が非常に困難な臨床像を呈すると考えられ、今日の発達障害の増加の背景に、虐待やネグレクトなどの環境因の問題が存在する可能性があります。また、アタッチメントの問題は、「自分がどのような存在であるか」という自己感の形成に深刻な問題をもたらす可能性があります。一方で、子どもを虐待する親は自分自身が子どもの頃に虐待されて育ったという、世代間連鎖と呼ばれる現象がありますが、こうした世代間連鎖が生じる背景にも、親のトラウマやアタッチメント、あるいは自己感の問題が存在するように思われます。
このセミナーでは、子ども虐待の増加の背景にはどのような社会的要因が存在するのか、虐待が子どもに与える心理的影響をトラウマ、アタッチメント、および自己感の観点からどのように理解し、その回復をどのように支援すればいいのか、そして、世代間連鎖を生じる親の心理的特徴はどのように理解されるのかなど、子ども虐待をめぐる臨床心理学および臨床福祉学の問題を検討する予定です。
【西澤 哲先生のプロフィール】大阪大学人間科学部行動学専攻卒業。サンフランシスコ州立大学大学院教育学研究科修士課程修了(カウンセリング専攻)。情緒障害児短期治療施設小松島子どもの家心理士、大阪府環境保健部精神保健室心理技師、大阪府立こころの健康総合センター心理技師、日本社会事業大学社会福祉学部専任講師、大阪大学大学院人間科学研究科臨床心理学講座助教授を経て、現職。専門領域は臨床心理学、臨床福祉学。特に、虐待を受けた子どもの心理臨床及び生活臨床を専門とする。
※申込方法等の詳細については、当協会HPをご覧下さい。
http://www.246.ne.jp/~kanald/