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本当はあまり知られていないダウン症のはなし −ダウン症は分かっていない−
開催地域
神奈川県
日程
2019/8/4
主催
神奈川LD協会(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
講師
玉井邦夫先生(大正大学心理社会学部臨床心理学科 教授・日本ダウン症協会 代表理事)
参加対象
幼児・保育/小学校/中学校
ジャンル
特別支援教育/指導方法・授業研究/人権教育
8月4日(日) セミナーコード204 / 研修室121−123(12階) きほんのき講座


本当はあまり知られていないダウン症のはなし −ダウン症は分かっていない−



10:00-11:15 講義1 ダウン症 −「知的障害」ではすまされないその「特性」−
11:30-12:45 講義2 ダウン症支援の課題 −青年期から成人期を見通して−
13:45-15:00 講義3 ダウン症の家族支援
15:15-16:30 講義4 出生前診断をめぐって −近代科学と障害者観−


Invited Speaker 玉井邦夫先生(大正大学心理社会学部臨床心理学科 教授・日本ダウン症協会 代表理事)


玉井先生からのメッセージ

 近年、ダウン症を中心とした新しい出生前診断技術の登場が報道されました。その後、「ダウン症薬の治験開始」という報道もなされました。当事者にとって騒動としか言いようのないこの事態に対処する中、ダウン症がいかに知られていないかということを痛感させられました。そして、それは決して一般市民の問題ではなく、実は支援者と呼ばれる方たちでも同様の実態があるのではないかとも思わされました。

 ダウン症はその数の多さもあり、早くから早期療育が唱えられ、あたかも解明されたかのような印象を持たれています。しかし、この10年ほどの間に、成人期を中心にあらためて「ダウン症は難しい」という声が現場から聞かれるようになりました。ダウン症はどうしても「知的障害」という括りで語られてしまいますが、支援の実態を細かく検討していくと、決してそうではないことに気づきます。

 このセミナーでは、ダウン症についてさまざまな角度から見直す機会を提供したいと考えています。そのため、ダウン症を「知的障害」という括りから解き放って、生涯発達の視点からさまざまな支援の糸口を検討します。特に成人期については、「40代で地域生活」というモデルがほとんどない中で支援者の模索が続いていますので、いかに可能性のある年代かということを伝えたいと思います。また、常にダウン症が出生前診断の対象として取りざたされる背景に何があるのかについても私見を述べたいと思います。

 LD協会のセミナーとしてはテーマが異質と思われるかもしれませんが、ダウン症ほど知られた状態についてすら今も多くの誤解に囲まれているという発見を通じて、「発達障害」についても思いをはせていただきたいと思います。一人ひとり違うダウン症の子ども/成人に対しての支援方法を編み出していくための考え方、といったものをお伝えしたいと思っています。


※申込方法等の詳細については、当協会HPをご覧下さい。
http://www.246.ne.jp/~kanald/