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本当に分かる発達障害 −きほんのきから学ぶ−
開催地域
神奈川県
日程
2018/7/21
主催
神奈川LD協会(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
講師
宮本信也先生(白百合女子大学発達心理学科 教授 ・ 小児科医)
参加対象
幼児・保育/小学校/中学校
ジャンル
特別支援教育/生活・生徒・進路指導/指導方法・授業研究
7月21日(土) ★セミナーコード101★ / 研修室121−123(12階) きほんのき講座

本当に分かる発達障害 −きほんのきから学ぶ− 

10:00-11:15 講義1 発達障害とは −特性は障害ではありません−
11:30-12:45 講義2 発達障害の成因 −病気?個性? どちらでもありません−
13:45-15:00 講義3 発達障害の種類 −大きく6つの種類があります−
15:15-16:30 講義4 発達障害への支援 −言葉の配慮が大事です−

Invited Speaker 宮本信也先生(白百合女子大学発達心理学科 教授 ・ 小児科医)

宮本先生からのメッセージ

 特別支援教育が始まって10年が経過しましたが、発達障害に対する関心は収まるどころか、最近では、大人の発達障害まで注目されるようになってきています。今では、少なくとも子どもと日常的に関わる仕事に就いている人たちの間では、発達障害という用語を聞いたことがないという人はほとんどいないような状況になってきました。それにも関わらず、「発達障害とはどんなものですか?」と尋ねられると、 ちょっと答えに詰まってしまうのではないでしょうか。自閉症やADHDなどの個々の発達障害の名前は出てきても、発達障害全体の特徴を説明するのは案外難しいものです。今回のセミナー前半では、発達障害とはそもそもどのようなものなのか、あるいは、どのように考えると適切なのかという、発達障害に関する基本的な考え方から説明していきます。

 ところで、何か問題があると、私たちは、原因は何だろうと考えがちです。原因が分かれば、対応方法も分かる、考えやすいと思っているからです。実は、「発達障害の原因」については、まだほとんど分かっていないというのが本当のところです。でも、分かっていないところは分かっていないままにして、発達障害の成り立ちを考えることができるのです。今回、発達障害の成因についての考え方についても説明します。発達障害の成り立ちを理解できると、発達障害の多くは、単純に病気としてとらえることも、個性としてしまうのも、どちらも適切ではないことが自然に理解されると考えています。
 
 セミナーの後半では、個々の発達障害を取り上げ、その概要を理解していただきます。医学の分類を基に、発達障害の下位分類やその特徴について解説します。全体の解説の後、自閉スペクトラム症(ASD)を取り上げ、その特徴について少し詳しく説明したいと思います。ASDの人たちは、多彩な問題を生じやすく、また、対応も困難なことが多いからです。最後に、発達障害のある人への支援について、日常的に誰にでもできる言葉の配慮を中心に説明していく予定です。

【宮本信也先生のプロフィール】青森県弘前市出身。金沢大学医学部卒業。医学博士。自治医科大学小児科入局、同小児科助手、講師、筑波大学心身障害学系助教授、教授、附属聴覚特別支援学校校長、附属特別支援教育研究センター長、副学長を経て、2018年4月より現職。専門は、発達行動小児科学。子ども虐待への対応、高機能自閉症への対応、小児心身症への対応を中心に臨床研究活動を展開している。趣味は、山歩きと日本各地の銘酒巡り。『アスペルガー症候群・高機能自閉症の本−じょうずなつきあい方がわかる』(主婦の友社)など著書・論文多数。

※申込方法等の詳細については、当協会HPをご覧下さい。
http://www.246.ne.jp/~kanald/