著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
整理整頓が身につけば、教師力は格段にアップする
私立高校教諭栗田 正行
2017/8/25 掲載
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  • 教師力・仕事術
今回は栗田正行先生に、新刊『仕事のできる先生だけがやっている モノと時間の整理術』について伺いました。

栗田 正行くりた まさゆき

1976年、千葉県生まれ。一度は憧れの教師になるも理想と現実とのギャップに耐えられず退職。飲食業を経て、塾講師へ転身。教室責任者として、授業スキルだけでなく、社会人としての考え方、効率的な働き方、子どもから大人まで対応できる幅広いコミュニケーションスキルを徹底的に学ぶ。その経験をもとに、今一度教職を選んで現在に至る。書籍や連載の執筆に加え、講演や校内研修の講師としても活躍中。実務に即し、再現性がある内容で参加者の満足度は高い。

―本書のタイトルは『仕事のできる先生だけがやっている モノと時間の整理術』です。私は整理下手なのですが、私のような整理を苦手とする人は、まず何から始めればよいのでしょうか。

 じつは私も整理下手でして、自宅ではいつも家族に「指導」を受けています。その中でよく言われることは、整理が苦手な人はまず「モノを減らす」ことが重要だということです。とかく、整理整頓というと、置き方や場所を変えてみたり、収納グッズでスッキリさせてみたりしがちなのですが、そもそもモノ自体が減らないと整理整頓ができないですから……。

―「整理整頓をするのが、そんなに重要なの?」という考えの方も、なかにはいらっしゃるかもしれません。あらためて、なぜ「整理整頓する=仕事ができる」ということになるのか、教えていただけますでしょうか。

 私なりの「仕事ができる人(先生)」という定義は、判断ができる人です。整理整頓をすると、必要なモノ・不要なモノを見極める能力が身につきます。そこで培われた判断力が仕事にも活かせます。なぜなら、仕事では優先順位を常に即時判断し、対応していかなければならないからです。イレギュラーが起きやすい先生という仕事では、よりその判断力が求められます。さらに、環境が整えば仕事もしやすいですから、一石二鳥ですね。

―学校の先生方は、提出物やプリント類なども非常に多いと聞きます。これらをどのようにさばいていけばよいのでしょうか。

 私の書類に対する基本方針は「捨てる」(「減らす」)です。二穴ファイルに大切に書類を保存する先生をよく見かけますが、その整理する時間すらもったいないと思っています。捨ててもよい書類は、「データで保存できるもの」と「誰かから再度入手できるもの」です。もちろん、守秘義務や個人情報に関する書類はシュレッダーで廃棄しますよ。この部分について詳しく知りたい方は拙著を手に取ってみてください(笑)。

―ところで、現在、学校の先生方の多忙・残業が深刻な問題になっています。整理整頓も多忙化解消の一つのポイントだと思いますが、ほかにはどのような手立てがあるとお考えでしょうか。

 誤解を恐れずに言えば、「すべての仕事を100%でやらない」ということです。よく言えばメリハリをつける、悪く言えば手を抜くということですね(笑)。手を抜くといってもサボるわけではなく、書類作成や事務処理など効率化できることは効率化し、「頑張らなくてもできる環境をつくる」という意味です。学校の体制をいきなり変えることはできませんので、半径3m以内のできることから取り組むことが大切だと考えています。

―最後に、整理整頓を意識して、仕事の効率化をはかろう!という読者の先生方にメッセージをお願いします。

 本書で伝えたいテーマは、「モノを減らして時間を増やそう」です。モノがあればあるほど、必要なモノを探したり、整理整頓したりする時間がかかります。そんな些細な時間……と思うかもしれませんが、そのよう積み重ねがあなたの大切な時間を奪っているのです。大それたことをやる必要はなく、まずは職員室のデスク上の書類を片づけることから始めてみてください。それがあなたの仕事の効率化につながると私は信じています。

(構成:茅野)
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