高等学校新学習指導要領の展開 数学科編
平成21年版

高等学校新学習指導要領の展開 数学科編平成21年版

好評2刷

新学習指導要領の内容を具体化する完全ナビ&ガイド

新しい数学科の目標や科目構成の変化から、各内容ごとの趣旨や指導上の留意点までを詳述。また、「数学的活動を積極的に取り入れた授業」や「思考力・表現力の育成を目指す授業」など、新しい学習指導要領の趣旨を生かした授業モデルを豊富に収録しています。


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ISBN:
978-4-18-850513-7
ジャンル:
学習指導要領・教育課程
刊行:
2刷
対象:
高校
仕様:
A5判 228頁
状態:
在庫あり
出荷:
2019年8月22日
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 数学科改訂の要点
1 改訂の経緯
2 改訂の要点
U 新・数学科の目標
1 これまでの数学科の目標
2 数学科の新しい目標
V 科目構成の改善
1 これまでの科目構成
2 新しい科目の構成
W 各科目の目標及び内容
§1 数学T
1 概観と目標
2 内容の解説と展開
(1) 数と式
(2) 図形と計量
(3) 二次関数
(4) データの分析
§2 数学U
1 概観と目標
2 内容の解説と展開
(1) いろいろな式
(2) 図形と方程式
(3) 指数関数・対数関数
(4) 三角関数
(5) 微分・積分の考え
§3 数学V
1 概観と目標
2 内容の解説と展開
(1) 平面上の曲線と複素数平面
(2) 極限
(3) 微分法
(4) 積分法
§4 数学A
1 概観と目標
2 内容の解説と展開
(1) 場合の数と確率
(2) 整数の性質
(3) 図形の性質
§5 数学B
1 概観と目標
2 内容の解説と展開
(1) 確率分布と統計的な推測
(2) 数列
(3) ベクトル
§6 数学活用
1 概観と目標
2 内容の解説と展開
(1) 数学と人間の活動
(2) 社会生活における数理的な考察
X 数学科の実践課題と授業設計
1 高校数学教育への期待
(1) 数学者の立場から
(2) 教科教育の立場から
2 指導計画の作成
3 学習指導要領の趣旨を生かした授業
(1) 数学的活動を積極的に取り入れた授業
(2) 思考力・表現力の育成を目指す授業
(3) 数学への興味・関心を高める授業
(4) 身近な事象を取り上げた授業
(5) 数学化の過程を重視した授業
(6) 「数学のよさ」を味わわせる授業
(7) 「数学T」における課題学習
(8) 「数学A」における課題学習
付録
1 高等学校学習指導要領「数学」
2 高等学校学習指導要領「理数(数学的分野)」

まえがき

 平成20年告示の学習指導要領の基本的な考え方は次の3つに整理できる。

@教育基本法改正や学校教育法改正等の教育理念に基づく「生きる力」を育成すること。

A知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスを重視すること。

B道徳教育や体育などの充実により,豊かな心や健やかな体を育成すること。

 特に,@について学校教育法第30条第2項には,「前項の場合においては,生涯にわたり学習する基盤が培われるよう,基礎的な知識及び技能を習得させるとともに,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくみ,主体的に学習に取り組む態度を養うことに,特に意を用いなければならない」と示されている。

 学力の3つの要素として示された「基礎的な知識及び技能」「思考力,判断力,表現力その他の能力」「主体的に学習に取り組む態度」は,教育の不易の部分であり,昭和63年の教育白書(文部省)にも次のように述べられている。「…自ら学ぶ意欲と社会の変化に主体的に対応できる能力を育成することは,生涯学習の基盤を培うために学校教育が果たすべき重要な役割である。そして,このような能力を育成するためには,学校においては,単に知識や技術の伝達ではなく,児童生徒の発達段階に応じて必要な知識や技術を確実に身に付けさせることを通して,思考力,判断力,表現力などの能力を育成することを教育の基本に据える必要がある。また,自ら学ぶ目標を定め,何をどのように学ぶかという主体的な学習の仕方,態度を身に付けさせることも大切である。」(下線部筆者。…は中略)

 この答申の後に告示された平成元年の学習指導要領では「関心・意欲・態度」と「自己教育力」を重視し,あわせて「思考力・判断力・表現力」等の能力の育成を求めていたが,20年後の今回の改訂でもこれが強調されていることは,その成果が十分ではないことを意味する。

 一方,数学では,今回の改訂は,OECDのPISA調査やIEAの調査などの国際調査,全国学力・学習状況調査や教育課程実施状況調査などの国レベルの調査結果を踏まえたものとなっている。これらの調査では,特に,「事柄や場面を数学的に解釈すること,数学的な見方や考え方を生かして問題を解決すること,自分の考えを数学的に表現することなどに課題が見られた」(教育課程実施状況調査など)ことや「数学で学ぶ内容に興味があると回答した生徒の割合が国際平均値より低く,数学の学習に対する不安を感じると回答した生徒の割合が国際平均値より高かった」(PISA調査)ということが明らかになった。この結果等を踏まえ,改訂では,特に次の3点が強調されている。

@基礎的・基本的な知識・技能を確実に身に付けること。

A数学的な思考力・表現力を育成すること。

B数学を学ぶことの意義や有用性を実感できるようにすること。

 これらは,先の学力の3つの要素をそのまま受けている。これらのことを,「数学的活動」を通して達成させようというねらいから,学習指導要領の教科目標の冒頭に,「数学的活動を通して…」が置かれた。「数学的活動」は,学習指導要領上では,創造性の基礎を培う学習方法として,平成10年度に初めて登場した。今回の「解説」には,数学的活動とは,「数学学習にかかわる目的意識をもった主体的な活動」と述べられており,「数学的活動」を数学の授業における様々な活動として,より広範囲にとらえる必要がある。

 本書は,このような改訂の趣旨を多くの先生方にご理解いただくことが重要であると考え,改訂作業にかかわった方々を中心に解説いただいた。

 ご協力いただいた先生方に心から御礼申し上げたい。

 本書を,高等学校数学教育の改善工夫を図る資料としてご活用いただくことを期待したい。


  平成22年5月   /吉田 明史

著者紹介

吉田 明史(よしだ あけし)著書を検索»

奈良教育大学教職大学院教授

昭和50年広島大学教育学部高等学校教員養成課程数学科卒業,奈良県立高等学校教諭を17年間,奈良県教育委員会事務局学校教育課指導主事,文部省初等中等教育局中学校課・高等学校課教科調査官(数学),奈良県立教育研究所教科教育部長,奈良県教育委員会事務局学校教育課課長補佐,同課長,奈良教育大学数学教育講座客員教授,同教職大学院教授,現在に至る。

専門は数学教育。研究分野は算数・数学に関する効果的な学習指導法の開発。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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