チェンジ 音楽授業シリーズ2
こうすればできる“ピアノに頼らない”音楽授業

チェンジ 音楽授業シリーズ2こうすればできる“ピアノに頼らない”音楽授業

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音楽で知的好奇心を刺激し、発展的な学習につなげる実践事例満載

ピアノに自信がない=授業が上手くいかない→音楽授業から崩壊。こんな事例が増え続けている。逆にピアノに頼りっぱなしで生徒がそっぽを向く=そんな授業も数知れず「じゃ、どうすりゃいいの?」子どもがノッテくる授業づくりのノウハウをもり沢山紹介!


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ISBN:
978-4-18-762218-7
ジャンル:
音楽
刊行:
3刷
対象:
小・中
仕様:
B5判 144頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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はじめに
T 豊かな歌唱表現へ
[1] 心を開くたのしい授業〜からだでドレミ歌合戦(全学年)
教材
指導の実際
指導にあたって
発展的内容
[2] ビートを感じて〜カッコよく歌おう(中〜高学年)
教材
指導の実際
1 8ビートを感じて歌おう
2 〈翼をください〉を歌おう
指導にあたって
発展的内容
[3] 変声期の子どもたちに自信を〜パソコンで声域を知ろう(高学年)…22
教材
指導の実際
1 自分の歌いやすい音域と速さを探す
2 コンピュータで伴奏するために
発展的内容
[4] 共通教材を歌う〜日本の歌〈冬げしき〉(高学年)
教材
準備・資料
指導の実際
1 第1時
2 第2時
3 第3時
指導にあたって
発展的内容
[5] 共通教材を歌う〜日本の歌〈ふるさと〉(高学年)
教材
指導の実際
1 歌う雰囲気づくりのために
2 基礎・基本の学習のために
3 情景を思いうかべる
4 旋律を覚える
5 ハーモニーを感じて歌う
指導にあたって
発展的内容
U 豊かな器楽表現へ
[6] リコーダーと友だちに〜構え方から演奏まで(中学年)
教材
準備・資料
指導の実際
1 リコーダーとの出会い
2 タンギングのマスター
3 音色の統一
4 楽曲を使って
指導にあたって
発展的内容
[7] 視奏力アップ〜リコーダーで曲当て(中学年)
教材
指導の実際
発展的内容
[8] 「確かな」表現の工夫〜鑑賞から表現へ(高学年)
教材
指導の実際
1 第1時
2 第2時,第3時
3 第4時
4 第5時
指導にあたって
発展的内容
V 動く・考える・表現する音楽づくり
[9] 子どもたちがとびつく音楽づくり〜音まねことば(低学年)
教材
準備
指導の実際
指導にあたって
発展的内容
[10] ことばでリズムづくり〜たんとたたのリズムであそぼう(低学年)
教材
準備・資料
指導の実際
1 リズムづくり
2 オリジナル〈手びょうしのはなたば〉
指導にあたって
発展的内容
[11] グループによる創作活動〜海をテーマにした音楽をつくろう(高学年)
教材
準備
指導の実際
1 創作活動の流れ
2 楽器えらび
3 簡単なメロディづくり
4 構成を考える
5 演奏する
6 楽譜にする
指導にあたって
発展的内容
W 聴き入り,考える鑑賞
[12] 聴くポイントが見える〜楽器の音色を聴き取ろう(低学年)
教材
準備・資料
指導の実際
指導にあたって
発展的内容
[13] 聴き比べる〜ようすにピッタリする演奏を見つけよう(高学年)
教材
準備
指導の実際
1 曲名を予想する
2 5つの演奏形態による演奏を聴く
3 ようすに一番ピッタリする楽器の演奏を選ぶ
4 選んだ理由を掲示する
5 意見交流をする
6 この事例について
指導にあたって
1 素材のおもしろさへの着目
2 比較聴取を仕組む
3 正解のない内容と魅力的な場づくり
発展的内容
[14] 曲の仕組みが見える〜〈運命〉のおもしろさのヒミツを探ろう(高学年)
教材
準備・資料
指導の実際
1 〈道化師のギャロップ〉を
2 〈運命〉を
指導にあたって
発展的内容
[15] ことばで語る〜ラジオ番組をつくろう(高学年)
教材
準備・資料
指導の実際
発展的内容
X 音楽的知力をたかめる
[16] リズムがわかる〜知的にリズムをとらえる(中〜高学年)
教材
指導の実際
1 教材の概要について
2 演奏方法について
3 授業の進め方について
発展的内容
[17] 聴きたくなる鑑賞〜クイズで授業を盛り上げよう(高学年)
教材
指導の実際
1 作曲家の名前を当てよう
2 どれが正解? 正解選択クイズ
指導にあたって
発展的内容
[18] 楽譜ってなに?〜いろいろな楽譜を知ろう(高学年)
教材
準備・資料
指導の実際
1 楽譜の理解
発展的内容
指導にあたって
[19] 音符ドリル学習〜ドレミが見える(全学年)
教材
準備
指導の実際
1 モジュール学習って何?
2 できた!→達成感→自己肯定感へ
3 どうやったら何が見える?
4 活動の流れ
発展的内容

はじめに

 本書で示した授業事例は,教師に「ピアノの演奏技術」を求めないものです。

 「音楽の授業を担当するには,ピアノが弾けないと……」。この思いが,教師の苦手意識をつくり,音楽授業の担当から遠ざけていることは否めません。もちろん音楽は,表現活動を包含した教科ですので,教師は,そのための手段として,ギターでもドラムでも得意な楽器があればそれを用いればよいのです(これが重要です!)。しかし教科書や他の事例実践集を見ると,ピアノが弾けることを前提にしたものが多く,そのため「ピアノが弾けないと……」という思いに教師がおちいってしまうものです。


 本書を出版した意図はもうひとつあります。

 学習指導要領では,音楽科の目標として「表現及び鑑賞の活動を通して(略)」と記述されています。このことを否定するわけではありませんが,教育現場では,「活動を通して」ということが強調されてしまい,歌ったり演奏したりすれば,音楽の授業が成立しているという傾向がないわけではありません。「活動」=「演奏表現」と考えるのではなく,音楽という教科をもう少し広く解釈した活動があってもよいのではと考えます。


 上記のような考え方から,本書では次の3点に重点をおいた事例を提示しています。


 @ 音楽で知的好奇心を刺激する実践事例

 A より深い表現活動や鑑賞活動にむすびつく実践事例

 B 今次の学習指導要領に対応した実践事例


 すなわち,本書でねらっているひとつは,「音を通して考える」ことです。歌うこと,演奏すること,創作すること,鑑賞することだけではなく,ここに示した事例によって「ああ,こういう音楽授業もあるのだ」という,教師の音楽授業に対する概念拡大につながってほしいと考えています。

 ふたつは,本事例内容にとどまらず,発展的な学習につなげることです。

 本書の特徴を述べます。1点は,教師の発問は四角内にすべて統一されています。授業の際は,四角内をそのまま読んで使ってもよいでしょう。「それでは授業の個性がなくなるのでは?」とお思いになるかもしれません。そんなことはありません。授業者である先生が異なれば,その「個体差」から,かならずその先生の個性が授業に反映されるものです。授業とはそんなものです。

 2点は,138ページで示しているように,題材名・教材・分野・対象学年・内容を一覧にしています。さらに,それぞれの事例に対して,その発展と共通事項との関連を示しました。

 なお,本文中の「発展的内容」において,編著者が加筆したものについては,(入山克巳・M田稔子)としてあります。


 なお,もちろん本書は,ピアノ演奏に自信のある先生方にとっても,“授業のネタ”に困ったときに役立つものと信じますので,ピアノの得意な先生にも,ぜひ,活用していただければと願っています。


   /入山 克巳 /M田 稔子 /田中 健次

著者紹介

入山 克巳(いりやま かつみ)著書を検索»

1987年 武蔵野音楽大学音楽学部声楽学科卒業

茨城県明野町立明野中学校(現筑西市立明野中学校),結城市立結城中学校を経て,2001年より茨城大学大学院教育学研究科で音楽教育を専攻,2002年修了。

現在 八千代町立西豊田小学校勤務。

2005年 論文優秀賞(茨城県教育委員会,教育弘済会)

M田 稔子(はまだ としこ)著書を検索»

茨城大学教育学部小学校教員養成課程音楽科卒業

茨城県麻生町立麻生中学校(現行方市立麻生中学校),潮来市立潮来第一中学校,潮来市立津知小学校に勤務。

2004年 茨城大学教育学部に内地留学(音楽教育)

現在 鹿嶋市立平井小学校勤務。

2007年 論文優秀賞(国民教育研究所)

田中 健次(たなか けんじ)著書を検索»

1980年 国立音楽大学大学院音楽教育学専攻修了

電子楽器メーカー2社に勤務(1社契約),その後音楽制作会社プロデューサー職を経て2002年度まで佐賀大学教授。

現在 茨城大学教育学部教授・文学博士(大阪大学,音楽学)

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 音楽を知的にとらえるという考えに共感しています。一つ一つの事例がわかりやすく面白い!自分にもできると思いました。早く出会いたかった本でした!
      2010/4/19ジム
    • 音楽を知的にとらえるという考え方に,とても共感しました。一つ一つの事例を読んでいると,自分でもねらいに沿った授業ができると思えてきました。早く出会いたかった本の一冊です。
      2010/4/19ジム

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