あなたの授業力が大変身! 河田孝文の授業ナビ講座5
“自由と規律”を使いわける学級システム

あなたの授業力が大変身! 河田孝文の授業ナビ講座5“自由と規律”を使いわける学級システム

好評2刷

楽しい学級づくりのためシステムとルールをどう機能させるか詳述

著者は「楽しい学級」には二つのシステムがあると主張する。第一は子どもが自由に活動するためのシステム、第二は学級が楽しくなるためのシステム。この二つを円滑に動かそうと呼びかける。学級のメンバーならば守らなければならないルールが大事になると主張。


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ISBN:
978-4-18-748514-0
ジャンル:
授業全般
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 176頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年10月21日
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もくじ

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まえがき
一 楽しく知的で力をつける授業が大前提
1 授業の改善と充実が最優先課題である
2 よい授業の条件
3 楽しく知的な授業の前提条件
二 統率してこそ学級は集団になるのである
1 学級を「群れ」として管理する教師
2 学級を「群れ」として放任する教師
3 学級の「群れ」に翻弄される教師
4 学級を「集団」として統率する教師
三 善悪・行動の基準は学級担任でなければならない
1 統率者なき学級は崩壊する
2 席替え事件
四 守るべき規範を示す
1 秩序なき学級
2 「自律」を欠いた「自立」はありえない
3 荒れた学級再生への道のり
五 新担任一日目のすべて
――子どもたちを率いていく気概をもつ!
1 板書から始まる初日
2 担任の姿勢を見せる
3 担任の願いを伝える
六 学級通信『マキシマムNo.5』
1 学級の底力を測る「始めての宿題」
七 「全員で巻き込む」ことを基本とし、詰めすぎない
1 一刻も早く授業モードにシフトする
2 見逃さない
3 詰めすぎない
八 演出力を支える三つの力「授業力」「段取り力」「目配り力」
1 「授業力」が演出力を支える
2 「段取り力」が演出力を支える
3 「目配り力」が演出力を支える
九 学級の集団維持システムをつくる@
1 学級集団機能確立の二つの原則
2 一人一当番システム
3 一人一当番のチェックシステム@
4 一人一当番のチェックシステムA
十 学級の集団維持システムをつくるA
1 みんなが困らないための「当番」
2 みんなが楽しくなるための「係り」
3 「係り」を発足させる
4 ネーミングにこだわる
5 条件はゆるやかに
6 活動を活性化させる評価
十一 学級の集団維持システムをつくるB
1 係りの維持と活性化が大切
2 黒板を開放して評価する
3 学級通信で評価する
十二 学級通信『七色の落書き!』
1 進化する係り「みんなであそぶなかよしチーム」
2 係り活動に見る“子ども文化”の創造力@
3 係り活動に見る“子ども文化”の創造力A
十三 学級会を使いこなす
〜発言システムを教える@
1 「学級会」は意思決定機関である
2 討論の方法を教える〜発言編
十四 学級会を使いこなす
〜発言システムを教えるA
1 討論の大前提
2 自分の考えをもつことが大切である
3 討論のシステムは討論の中で教える
十五 学級会を使いこなす
〜学級会システムを機能させる
1 学級会係りを立ち上げる
2 学級会は討論の授業とはちがう
3 学級会の決定に例外は許されない
十六 学級通信『Over Drive!』
1 四年一組河田学級忘年会……ではなく「お楽しみ会」
2 「お楽しみ会」の舞台裏
十七 オールドブームの遊びに熱狂させる
1 人気ランキングトップの要因を探る
2 みんなが熱中できる昔の遊び
3 遊びで学級を組織する
十八 学級経営の危機管理は、定石を蓄積することから
1 学級経営には危機管理が不可欠
2 危機管理の定石蓄積が大切
3 危機管理定石・情報検索システム
十九 事件が発生したら、可能な限り早急に手を打つべし
1 最大の問題点を瞬間的に判断する
2 可能な限り早急に手を打つ
3 集団の教育力を最大限に活用する
4 被害者も加害者も仲間である
二十 乗り越えさせてやること、そこに教育の場がある
1 必ず本人に確認する
2 事件は集団機能構築の絶好の場である
3 これで終わりではない
4 もっとも苦しいのは誰かを考えよ
5 大切なのは乗り越えさせることである
6 子どもの声に耳を傾けよ
二十一 学校にいじめ発見・対処システムを!
1 クラスの問題ではすまなくなった
2 いじめ発見システム
3 いじめ対処システム
二十二 問診表でいじめを早期発見!
二十三 「弱いものいじめをしない」という基本原則を小さいときに教えられないシステムが大問題である
1 理不尽な行為に気持ち悪さを感じる
2 善悪の判断を教えられる
二十四 「力のある資料」で教える
1 資料が命である
2 授業を組み立てる
3 生き方の原理原則とは
二十五 学級すべての子どもにとって心地よい学級をつくる
1 メリハリのある居心地のよい学級
2 学級経営のキーワードは「手抜き」
二十六 「学力をつける授業」「徹底したしつけ」「教師の毅然とした態度」が大切
1 授業充実こそ最大の必要条件
2 学力をつけるための授業改革が必要
3 授業充実を支える学習のしつけ
4 教師の毅然とした態度
あとがき

まえがき

 ここ数年、学級訪問が続いている。

 月二回以上のペースで。

 年度はじめから学期末まで時期を問わずやってくる。

 いや、年度のはじめだから見たい、学期末の様子を見たいなど、あえて時期を指定してくるのである。

 運動会、学習発表会など、学校行事の準備期間にもやってくる。

 中には、二日連続参観という熱心な教師もいる(自分の学級は大丈夫なのかな?)。

 学級参観が繰り返されるから、準備や仕込みは全くできない。

 参観者は、日常の極々普通の学級の状態をライブで味わう。

 「こんな学級の日常風景見て役に立つのかな?」と思うが、驚きの連続らしい。

 私と子どもたちにとっては、毎日繰り返される極々ふつうの行為が、参観者には特別に映るらしい。


 後日、参観者からレポートが届く。

 さまざまな視点から、さまざまな分析がなされている。

 山ほど届いたレポートから一つ紹介する。


 河田学級を訪問させていただいた江口儀彦です。福岡市立東光小学校で二年生を担任しております。

 河田学級の子どもたちの討論の授業を見せていただき、圧倒されました。今まで、討論が上手だと言われる先生の学級を訪問させていただいたことが何度かあります。ですが、どんなに討論が上手な学級でも、それは仕切っている先生が上手なだけでした。ところが、河田学級では、子どもたちが討論の授業が上手なのです。驚きです。

 授業中に、五年一組の子どもたちだけで討論が進行していっていました。このような討論を見たのは初めてです。朝学の自習時間の討論など、先生は朝の打ち合わせでその場にいませんでした。それでも、活発な討論が行われていました。立って意見を戦わせる人。辞書を引いて意味をしらべている人。お隣の人と論題について相談しあっている人。自ら学ぶ子どもたちの姿に驚かされました。

 そして、朝学係は、先生にやらされているのではなく、自分たちの発案でやっているということも驚きでした。学ぶ事が好きな子どもたちなのだと思いました。

 一時間目の「某は案山子にて候雀殿」の俳句の授業も同様でした。途切れず討論がかみ合いつつ続いていきます。

 どんなに討論の授業が上手な教師よりも討論が上手な子どもたちの学級。

 こんな学級が日本にあるということに驚き、私自身ももっと頑張らなければと思いました。

         福岡市立東光小学校 /江口 儀彦


 江口氏は、子どもたちの様子に驚いている。

 「どんなに討論の授業が上手な教師よりも討論が上手な子どもたちの学級」と評している。

 子どもたちは、自然な状態で討論ができるようになったわけではない。

 仕組みをつくり、スキルを教え、発言に慣れさせるというさまざまな手立ての蓄積の上に成立した討論システムである。

 討論だけではない。

 漢字も計算も、勉強の内容そのものは教えていない。

 勉強の仕方を教えたのである。

 向山型学習システムを学級にトレースしたのである。

 学習システムだけではない。

 学級のシステムもしかり。

 「担任が一週間いなくても学級が機能する」が学級づくりのイメージである。

 朝来てから「さようなら」をするまで、どこで、誰が何をすればよいのか。

 子どもたちは、学級のシステムを駆使してスムーズに学校生活を送っている。


 ここまで読むと、学級はガチガチのようなイメージがする。


 しかし、別の参観者は、次の報告をしている。


 河田学級の子どもたちはノリがいい!

 一日中、授業のどこかで爆笑がおこる。

 だから、脳がいっぱいいっぱいにならないのだ。

 脳を効率よく働かせてくれた。

 例えば。

 「百人一首をします。」と言えば、いえーい! と歓声。

 河田先生が冗談を言えば、大笑い。

 とにかく、楽しい!

 河田先生は、学級の素質とおっしゃっていたが(それもあるだろうけど)、働きかけもたくさんあった。

 給食の時間、生活調べの表彰の放送がかかると。

 「みんな、(クラスの名前が呼ばれたら)よろこぶんだぞ!」

 長縄で、河田先生がうまく回したあとに。

 「先生の回し方うまいやろ? うまい! とか言ってよ。」

 などなど、盛り上げ方のスキルを促がす言動がたくさんあるのだ。

 「楽しいから笑う」だけではない。

 「笑うから楽しい」のだ。

 知的さとバランスのとれた楽しさや笑いの演出。

 学級経営に大きな効果があることを実感した。

 これも大きな収穫だ。

         山口県光市立浅江小学校 /大貝 優希


 楽しい学級には、二つのシステムがある。

 一つは、子どもが自由に活動するためのシステム。

 一つは、学級が楽しくなるためのシステム。

 さらに、二つのシステムを円滑に動かすために学級のルールが必要である。

 学級のメンバーならば、守らなければならないルール。

 原則として例外を認めない、きまりである。


 楽しい学級づくりのために、システムとルールをどのように機能させていけばよいのか。

 本書のメインテーマである。

 ご覧いただきたい。


  平成二一年二月   /河田 孝文

著者紹介

河田 孝文(かわた たかふみ)著書を検索»

1964年5月山口県豊浦郡豊北町神田特牛生まれ

1988年 山口大学教育学部卒業

1988年 山口県山陽町立厚狭小学校教諭

1993年 山口県豊浦町立小串小学校教諭

1996年 山口県下関市立江浦小学校教諭

1999年 山口県下関市立川棚小学校教諭

現在,下関市立桜山小学校教諭

1988年教育技術法則化運動に参加する。

向山洋一・22番弟子,槇田 健・1番弟子

TOSS道徳教育研究会代表

TOSS長州教育サークル所属

TOSS/Advance代表

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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