基礎学力強化プログラム 4年生

基礎学力強化プログラム 4年生

「活用力」は基礎的な学力の上にこそ存在する!

@4年生ならこれだけはつけたい基礎学力。A黄金の三日間でつける学習のしつけ。B基礎学力をつくるシステムづくり(国語、社会、算数、理科の授業のつくり方)C一年間の土台をつくる一学期の指導。D二学期は基礎学力を定着させる時期。E知的な授業に取り組む。


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ISBN:
978-4-18-736427-8
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 148頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年10月23日
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もくじ

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まえがき
T 四年生でこれだけはつけたい基礎学力
一 学習指導要領に見る四年生に必要な学力
1 学習指導要領は最低基準
2 学習指導要領の内容をもとに何をどのように教えるか
二 PISA型読解力に対応する指導
1 PISA型学力テストから見えてくること
2 PISA型学力テストにどのように対応するか
3 四年生との関連
U 黄金の三日間でつける、基礎学力定着に必要な「学習のしつけ」
一 学習用具を徹底させる
1 ふでばこの中身を指導する
2 忘れ物の対策を
3 コンパス・分度器には要注意
二 最初に学びの構えをつくる
1 教科書にアイロンをあてさせる
2 翌日に折り目のチェック
三 学習の知的さを味わわせる指導
1 漢字文化で学習の知的なおもしろさを味わわせる
2 向山氏の漢字文化の授業を追試する
四 三〇秒スピーチで努力する意味を教える
1 三〇秒スピーチの宿題を出す
2 ほとんどが失敗する一回目
V 基礎学力をつくるシステムづくり
一 国語の一時間の流れをつくる
1 授業の最初は漢字スキル
2 漢字の後は、国語辞典の辞書引き
二 一気に授業に集中させる算数授業のつくり方
1 とにかく待たない
2 そろっていない状態で何を始めるか
三 社会科は地図帳を活用する
1 地図帳は指導しないと使えない
2 子どもが夢中になって取り組む地名探し
3 プラスα「ワールド」で外国に興味を持たせる
四 理科はノートの書き方を学ばせる
1 理科はノートの書き方を指導する
2 楽しく理科室探検
五 日常の指導で力をつける日記・暗唱の指導
1 日記は毎日書かせる
2 吸収力の高い時期にこそ暗唱指導を
六 朝学習や隙間時間も基礎学力定着に活用できる
1 毎日の朝の時間を活用する
2 隙間時間を有効に活用する
W 一年間の土台をつくる一学期の指導
一 音読指導 どの子にも堂々とした声を出させる
1 向山式音読指導で自分から練習しようとする構えをつくる
2 大事なのは、一人ずつ読ませ、評定すること
二 漢字指導 ゆび書き・なぞり書き・うつし書きの徹底のさせ方
1 漢字指導で大事なことは、漢字の覚え方を身につけさせること
2 三つのステップの意味
3 ゆび書きの徹底のさせ方
4 なぞり書きの徹底のさせ方
5 うつし書きも厳しくチェックする
6 さらにもう一歩のツメ
三 最初の教材「三つのお願い」を一字読解で授業する
1 まずは音読の練習を
2 読み方の指導を行う
3 やさしい問題をテンポよく出す
四 討論への第一歩 指名なし音読の技能を上げる
1 指名なし音読は討論指導へとつなげるためのもの
2 キーワード「一人の人が読んでいるように」
3 譲った子を大げさに褒める
4 プラスαの指導で、もうワンランクアップさせる
五 漢字辞典の学習を楽しく
1 三つの引き方を学習する
2 「音訓引き」は国語辞典と同じ
3 読み方がわからなければ「部首引き」で
4 楽しいゲームで総画引きをマスターする
六 「白いぼうし」で分析批評の導入を
1 全体の構造をとらえさせる
2 文章を読ませるような問いを出す
3 意見が分かれる発問で討論を仕組む
七 一枚の写真の読み取りを学習する
1 わかったこと、気がついたこと、思ったことをたくさん書かせる
2 箇条書きを教える
八 グラフの読み方は、繰り返し指導する
1 非連続型テキスト グラフを理解するために必要なこと
2 グラフ指導で大切な「三つ+二つの基本発問+五つの傾向」で基本を押さえる
九 理科実験 結果と結論の区別をつけさせる
1 実験ノートの書き方を教える
2 結果と結論の区別をつけさせる
一〇 観察記録の書き方を指導する
1 観察記録はノートに書かせる
2 観察にはモノを持たせる
3 観察の技能を伸ばす
一一 ノート指導は最初に厳しく行う
1 日付・ページ数で厳しくチェック
2 ノートはゆったりと書かせる 指二本チェック
一二 アルゴリズムを定着させるわり算の指導
1 わり算の学習の展開
2 わり算のアルゴリズム
3 筆算がうまく書けない子は声に出させる
4 補助計算は必ず書かせる
一三 大きな数は「数のものさし」で定着させる
1 既習事項をいきなり読ませる向山氏の指導
2 「数のものさし」で理解させる
一四 コンパス・分度器の使い方 技能を定着させるコツ
1 まともな道具をそろえる
2 コンパスはペアで作業させる
3 分度器は「中心」と「0度」を書くとミスが減る
X 二学期は基礎学力を定着させる時期
一 夏休み明けに行う一学期の漢字総復習
1 夏休みに宿題を出す
2 夏休み明けに覚えさせる
二 夏休みの作品発表はshow & tellで
1 show & tellとは
2 show & tellにぴったりな夏休みの作品発表
三 「一つの花」で主題の学習を行う
1 おかしな教材
2 主題を扱う
四 接続語の指導を向山実践で楽しく
1 向山氏「私は教室の窓から外をながめていました」の追試
2 岡恵子氏の追試で、接続語を学ぶ
五 問いの文と答えの文が説明文指導の基本
1 問いの文と答えの文を学習する
2 光村(下)『アップとルーズで伝える』を「問いの文─答えの文」で指導する
3 答えの文の内容を補う
4 七段落・八段落は一語に直させる
六 詩の書き方指導 レトリックを教える
1 レトリックを教える
2 すぐにできる倒置法・リフレーンを使った指導
七 作業を通して県の様子をつかむ
1 県の様子を大まかに把握する
2 それぞれの絵地図を描かせる
3 できた絵地図を比較させる
八 星座の学習 トレーシングペーパーを活用する
1 知っている星座を書かせて発表させる
2 トレーシングペーパーを使ってなぞらせる
九 向山実践「空気は縮められるか」
1 『もののかさと力』の基礎基本
2 空気は圧し縮められるか
3 固いものを持ち込み、フタの問題から注射器へ移行する
一〇 小数の指導は、ぱっと見てわかるようにビジュアル化する
1 小数の学習 基本的な単位換算は繰り返し行う
2 「いくつ集めた数か」という問題もビジュアル化すれば簡単
3 筆算は、答えの小数点に気をつける
一一 面積の指導はイメージを持たせる
1 なじみがない単位
2 向山氏の小数の指導
3 面積を身近なものでイメージさせる
4 もう一歩のツメ
一二 概数は「まで」を書かせるだけで、楽々定着
1 どこを四捨五入すればいいのかが混乱の原因
2 「まで」を書かせて混乱を防ぐ
一三 二けたでわるわり算 仮商修正では×をつけさせる
1 二けたでわるわり算の学習展開
2 仮商修正は、大きく×をつけさせる
3 商をどこにたてるか
Y 三学期 知的な授業で発展的な学習に取り組む
一 「ごんぎつね」で討論を行う
1 六つの事件にまとめる
2 向山実践でクライマックスを検討する
3 書き方の違いから視点に気づかせる
4 一文を検討する
5 主題を検討する
6 評論文を書く
二 一年間の総復習 平均九〇点以上になる漢字まとめの学習
1 うつしまるくんのまとめページを練習させる
2 個別にその場で学習させる
三 理科単元ノート二ページまとめで自ら学ぶ力をつける
1 単元ノートのまとめ方
2 書き始めに合否のチェックをする
四 都道府県などの知識定着は学習ゲームで楽しく覚える
1 新指導要領で重視される都道府県名
2 熱中して取り組む「アメーバー日本列島」
3 簡単白地図を書いて覚えさせる
五 分数 真分数・仮分数・帯分数の関係を押さえる
1 帯分数→仮分数は、×→+で
2 仮分数→帯分数は、わり算にする
六 まとめの問題で一年間の学力 総チェック
1 単元まとめページを使って弱点確認
2 まとめテストで、再び弱点チェック
七 向山型算数 難問の指導で熱中させる
1 難問の授業の凄さ やってみるからわかる
2 難問の授業のやり方
3 難問の授業で陥りやすい失敗
あとがき

まえがき

 新しい学習指導要領が公表された。今後一〇年の国の方針である。どのような国を作るのか、次の世代を育てるには何が必要なのか。すべてこの中にあると言ってもよい。国家戦略である。

 この学習指導要領が公表される前に出された中央教育審議会の答申(幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について)を読むと、明らかに今までと異なる点が見えてくる。「学習指導要領の理念を実現するために具体的な手立て」の中に次の文章がある。


  (前略:甲本)学校における指導について、平成一五年の中央教育審議会答申の問題提起にあるとおり、子どもの自主性を尊重する余り、教師が指導を躊躇する状況があったのではないかと指摘されていることである。第一とも関連するが、「自ら学び自ら考える力を育成する」という学校教育にとっての大きな理念は、日々の授業において、教師が子どもたちに教えることを抑制するよう求めるものではなく、教えて考えさせる指導を徹底し、基礎的・基本的な知識・技能の習得を図ることが重要なことは言うまでもない。


 教師が、「教えるな」ではない。しっかり「教えろ」と述べている。当たり前のことだ。教師が教えなくて誰が教えるのだ。一部の指導主事、管理職が、教師に教えることを躊躇させるような指導をすることがあった。深く反省する必要がある。指導案に「支援」という言葉がもてはやされた。「指導」ではなく「支援」と書けと言う。そのあたりに原因がありそうだ。「支援」は「指導」の一部分でしかあらず。様々な指導の一部なのだ。それを取り立てて強調するあまり、教えることのできない教師を量産した。

 大切なことは、教師が学び、教えることを通して子どもの人間力を向上させることだ。

 新しい学習指導要領では、しっかり「教えて考えさせる」となっている。舵が切られたと見てよい。

 さて、二〇〇七年四月に学力テストが実施された。四三年ぶりの実施である。

 この学力テストで、問題にされたのが、「活用力」である。基礎的・基本的な問題は、八割を維持した。国語、算数のB問題(活用)の正答率は六割だ。この二割の差をどう見るかである。

 この結果を踏まえ、次の世代の課題は、「活用力」と考えるとミステイクをしてしまう。

 よく考えていただきたい。

 「活用力」の元になるのは、どのような力なのかと言うことだ。

 基礎的な学力が無い上に「活用力」は、存在しない。

 マラソンのトレーニングもしないうちに、マラソンをするようなものだ。

 試合に出るためには、様々なトレーニングをこなし準備万端整えて出場する。それでも上手くできないのが本番なのだ。

 学力テストB問題(活用)が、高得点の子どもは、間違いなくA問題(基礎・基本)も高得点であった。

 小学校では、やはり「基礎的基本的な知識・技能」を身につけることは全学年を通じても大切なことである。

 答申の中にある「学力の重要な要素」は、次の二点と書かれている。


 @ 基礎的・基本的な知識・技能の習得

 A 知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等

 B 学習意欲


 この三点を満たすことが学校教育で必要なのである。

 それでは、学校で、基本的な知識・技能を高め、活用する授業を行うことになる。

 二つのことを同時に行う。そして、さらに学習意欲を向上させる。こういった授業は今までに行われていなかったのだろうか。

 先行実践にあたることは大切である。

 この三つのことを同時に満足させる授業は存在するのか。

 存在した。

 向山洋一氏が担任をしたクラスでは、右記の三点を満足させる授業がされていた。

 授業記録も多数存在する。「やまなし」の討論の授業などはその代表的な授業である。子どもたちが自分の考えを持ち、発表する。それを評論文として原稿用紙何十枚も書き続ける。まさに活用・探求の授業のモデルである。

 本書のテーマである「基礎学力向上プログラム」の解明には、向山学級の秘密を解明する作業がどうしても必要になる。

 向山実践を学年別に整理しなおし、一つ一つの教材を吟味する。

 向山実践での教材が、現在は使われていないこともある。現在の教材ではどのようになるのか。今の教材に向山実践を重ねるとどのようになるのか。

 一年生から六年生まで全学年でその作業を行った。

 それは、全教科にわたる。

 国語、算数、社会、理科など主要教科の代表的な指導法を紹介している。

 本書を参考に、教材を照らし合わせ指導法を考えて欲しい。そう言った意味で役に立つと思う。


 私は、サークルで次のように主張している。


  日々の授業を大切にすること。そのためには、授業の追試をすること。構想追試をすること。

  一番ダメなのが何も考えずに流す授業である。修業の場は、毎日の授業にこそある。


 基礎学力向上プログラムで書きたかったもう一つのことがある。それは、教師こそが学ばなければならないということである。向山実践から学んで欲しいと思う。


  二〇〇八年二月一日   TOSS岡山サークルMAK代表 /甲本 卓司

著者紹介

甲本 卓司(こうもと たくし)著書を検索»

TOSS岡山サークルMAK代表

『ジュニア・ボランティア教育&総合的な学習』誌編集長

岡山県久米郡久米南町立弓削小学校勤務

小野 隆行(おの たかゆき)著書を検索»

岡山県岡山市立宇野小学校

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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