- まえがき
- T 酒井式描画指導法のラフスケッチ
- U エチュード
- (1) 電線を描く
- (2) 長い長いヘビ
- (3) さあこんどは人間だ
- (4) もぐらのQちゃんの冬ごもり
- V シナリオ
- (1) 先生の顔
- (2) しゃぼん玉
- (3) 電柱のある風景
- (4) 獅子舞を描く
- (5) 床屋さん
- (6) ポスター・珍鳥珍魚博物館
- (7) ぼくも,わたしもすもうをした
- 書きあげてみて思うこと
- 巻末付録
まえがき
この本は,小学校の教師のためのものです。中学校や幼稚園のことは考えずに書きました。
内容は,大きく次の三つに分けられます。
T 酒井式描画指導法のラフスケッチ
これは,私の考え方を大づかみにとらえてもらうために書きました。わかりやすくするために二つの事例にそって書いています。
追試する時は必ず一度ここを読んでからやると,スムースにできます。
U エチュード
習作とか練習とかの意味での「小作品」と考えてもいいと思います。
普通のクロッキーを変型したものと解してもいいと思います。
クロッキーは無目的にやたら実施しても効果がありません。かえって線が安易になります。
クロッキーの間に,このようなエチュードを挟んで実施してください。
エチュードのメリットは次の三つです。
@ 子どもが喜ぶ。そして,熱心に描く。
A クロッキーでは変化のない子も,エチュードでは変容できる。
B 教師の視点が定まるので,絵を見る力がつく。
私はここで,ひとつの方法論としての方向を提示したつもりです。
読者の新しい開発を期待します。
V シナリオ
これはもうはっきりと「いい作品」を生むためのものです。
ですから,いい作品を作らせる必要などないと考えている人は読んでもなんにもなりません。
私はシナリオの目的を,
[ その子なりの最高傑作を作らせること ]
と決めています。
しかも,一名も残さずにクラス全員が「傑作」を作るのです。そのための筋道を示したものです。
一年に最低一回は全力投球して作品を完成させるということを私は大切にします。
追試の条件はただひとつ,
[ シナリオの順序で,まず教師が描いてみること ]
これだけです。
この本を書くにあたって,私は子どもの力をつけることと同時に,
[ 教師の力量を高めること ]
を目的にして書きました。
ご意見,ご批判は,下記へお寄せください。
新潟県村上市新町6〜29 /酒井 臣吾
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