酒井式の新展開2
触感力で作る粘土の授業

酒井式の新展開2触感力で作る粘土の授業

視覚に頼らず触ることで子どもと対象物と格闘させる。

小・中学校の図工や美術の授業、子どもたちが「手ごたえがあり、作り上げた充実感があり、作った本人がいつまでも大事にしたくなる」ような立体作品を授業で作らせたいと、著者は、粘土を材料に「触感で作らせる」ことを中心に子どもたちに造形力を育てた実践提起。


紙版価格: 1,660円+税

送料・代引手数料無料

電子書籍版: 未販売

電子化リクエスト受付中

電子書籍化リクエスト

ボタンを押すと電子化リクエストが送信できます。リクエストは弊社での電子化検討及び著者交渉の際に活用させていただきます。

ISBN:
4-18-706010-3
ジャンル:
図工・美術
刊行:
対象:
小・中
仕様:
A5判 112頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年12月9日
キャッシュレス・ポイント還元事業
テキスト採用品見本お申込みはこちらから

目次

もくじの詳細表示

まえがき /高橋 正和
(一) 触感力で作る立体の授業『そっくり野菜』
1 目の不自由な人を体験する粘土の授業
2 『そっくり野菜』の授業
3 盲学校生徒作品の迫力はどこからくるのか
4 教材研究は教師自身が作ることから
5 『そっくり野菜』の追試
触ってつくる「そっくり野菜」 /吉田 晴美
触感力でつくるそっくり野菜 /深本 志奈乃
6 『そっくり野菜』授業のポイント
(1) 授業の導入で生徒の心をつかむ
(2) 1600gの粘土を全部使え
(3) 粘土は見えるところに置け
◇そっくり野菜◇
(二) 粘土体操
1 いろいろな『粘土体操』
(1) お団子
(2) ヘ ビ
(3) 爆 弾
(4) 玉
(5) その他
2 テンポよい授業で生徒に妨害させるな
(1) やんちゃ坊主が突っ込みたくなる授業とは
(2) ADHDの生徒を参加させる指示の出し方
(3) 作業中の個々の活動を確認せよ
(4) 熱中させる学習活動のさせ方
(5) 妨害させない指名の仕方
3 あの横山浩之ドクターがADHD生徒役で
講座U 模擬授業 図画工作「粘土体操」 /高橋 正和
4 横山ドクターが指摘するADHD対応のポイント
5 手の動きを引き出す粘土体操
◇『粘土体操』◇
(三) 触感力で作る『あまめん』(鬼の面)の授業
1 授業のポイント
2 『あまめん』の授業
(1) 下地作り
(2) 鼻
(3) 唇とあご
(4) ほ お
(5) 目
(6) 髪
(7) 着 色
3 子どもの感想
4 『あまめん』(鬼の面)授業の追試
怖い鬼のお面を作ろう(小3) /刀祢 敬則
自分の顔を触って作る「鬼の面」(小5) /山口 きみ子
5 追試を読んで3つの補足
(1) 立体表現とは,出ている部分を発見し表現すること
(2) 口と目の表現の仕方
(3) 粘土の保管の仕方
◇『あまめん』『鬼の面』1,2◇
(四) 触感力で『自画像』の立体を作る
1 触感力で作るから立体らしくなる
2 『自画像』の授業
(1) 下地作り
(2) 鼻
(3) 唇
(4) ほ お
(5) 目
(6) 髪
(7) 着 色
3 実技に必要な「局面の限定」の原則
4 『自画像』授業のポイント
(1) 目を作らせず,まぶただけにする理由
(2) 事前のスケッチは必要ない
(3) 顔に耳を作らせなかった理由
(4) 笑顔にさせてほおを作る
(5) ひねり出しで作ると乾いてもはがれない
(6) 粘土は多めに準備しておく
5 立体作品の鑑賞の方法
◇『自画像』◇
(五) 粘土の後始末と保管の仕方
1 粘土の学習で準備する物
2 粘土の後始末
3 あると便利なグッズ
(1) スポンジたわし
(2) ミニほうき
(六) 粘土遊びから彫塑学習へ
1 粘土を使った立体の授業の欠点を克服する
2 視覚に頼らず触感力を生かそう
3 半立体的な表現に取り組ませよう
あとがき /高橋 正和

まえがき

 小中学校の教師は,今,図工や美術の授業でどんな立体作品を作らせているだろうか。

 教材カタログに出ている短時間でできる作品。

 ペットボトルや段ボールで作ったすぐに壊れる作品。

 そういう作品が現場で多く見られるようになった。

 もっと手ごたえがあり,作り上げた充実感があり,そして作った本人がいつまでも大事にしたくなるような立体作品を授業で作らせたい。


 材料は主に粘土を使った。

 私が,粘土に注目した理由は2つある。

 第一に,粘土にはいろいろな可能性がある。

 教材カタログを見るといろいろな材料が出ているが,粘土ほど自由に立体を作ることができる素材はない。これは今も昔も変わらない。

 第二に,粘土は手の機能を発達させると同時に感覚を鍛える。

 手は「第二の脳」と言われる。手や指の機能を高めることができる。粘土は,つかむ,握る,なでる,叩く,抑えるなど,手や指を使ったいろいろな動きを引き出すことができる。同時に,粘土を触ることで触覚も使う。

 粘土で作る題材を,教科書はもちろん教材会社の資料でいろいろ探したが,思ったより数が少ない。小学校低学年のときは「粘土遊び」,中学校で指導する「手」や「頭像」程度である。

 だが,「手」や「頭像」は,中学生にはかなり高度な題材である。約2,000人の生徒に彫塑の指導をしてきたが,粘土を使う前に芯棒作りでつまずく生徒がたくさん出てくる。9割以上の生徒が完成できる指導法も考え取り組んだが,やはりこれらの題材は不器用な生徒,美術の苦手な生徒には困難な教材なのである。

 ただ粘土を使って立体を作らせるのではない。

 触感で作らせたい。

 触感の力,「触感力」である。


 盲学校の生徒が作った陶芸作品を見た。

 竹の子なら下の方の粒々までリアルに作られていた。迫力があった。

 盲学校の生徒にできるのなら,私が教えている生徒にもできるのではないかと思った。

 盲学校の生徒の作品に迫力があるのは,彼らが視覚に頼らず,手や指の触感力で作るからである。

 触感力で作った作品は,目で見させて作った作品よりも立体的で迫力のある作品になった。

 それだけではない。目で見て作る授業よりも,子どもたちはずっと学習に集中し最後まで取り組んだ。


 勤務校では,中学校で授業をしながら,国見小学校(併設ではなく隣にある)でも授業ができる状況にある。

 このため私は小中学校両方の実践ができる。

 触感力で作った小中学校の彫塑の授業を提案したい。


  平成18年1月15日   /高橋 正和

著者紹介

高橋 正和(たかはし まさかず)著書を検索»

1957年福井県福井市生まれ

1981年より福井県内小中学校勤務。現在,福井市国見中学校に勤務する。

TOSS中学美術代表,JHS福井サークル代表,酒井式描画法北陸支部代表

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
読者アンケート回答でもれなく300円分のクーポンプレゼント!

ページトップへ