楽しい国語の授業7
だれでもできる書写指導
硬筆・毛筆指導入門

楽しい国語の授業7だれでもできる書写指導硬筆・毛筆指導入門

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小学校書写指導における指導事項を的確におさえた上で,「だれでもできる」文字力伸張のコツを豊富な具体例で明快に解説。即日授業に役立つ!


復刊時予価: 2,277円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-631703-8
ジャンル:
国語
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 120頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 書写の授業の考え方
1 硬筆と毛筆の教え方
2 毛筆を35時間教えるポイント6
3 硬筆と毛筆の関連指導・5つのポイント
U これからの授業の進め方
1 筆順に従って文字を正しく書く指導
2 練習用紙(毛筆)の作り方・使い方
3 評価カードの作り方・使い方
4 書写の指導の進め方
V 書写指導のキーワード
1 点画の長短
2 点画の方向
3 点画の交わり方
4 画と画との間
5 点画の接し方
6 文字の中心
7 文字の組立て方
8 文字の大きさ
9 字配り
10 配列
11 関連文字=毛筆教材の関連文字一覧表=
W だれでもできる書写指導のコツ
1 正しい姿勢の指導
2 硬筆入門期の指導
3 鉛筆の持ち方
4 ひらがなの指導
5 かたかなの指導
6 筆の持ち方の指導
7 用具の準備の仕方
8 毛筆入門期の指導
9 点画の長短の指導
10 点画の方向の指導
11 点画の交わり方の指導
12 点画の接し方の指導
13 文字の中心の指導
14 画と画との間の指導
15 文字の大きさの指導
16 左右の組立て方の指導
17 上下の組立て方の指導
18 組立て方―たれとその他の部分の指導
19 組立て方―にょうと他の部分の指導
20 組立て方―かまえと他の部分の指導
21 組立て方―縦・横の三つの部分の指導
22 字配り指導―漢字とかな(4字)
23 字配り指導―漢字とかな(5字)
24 字配り指導―漢字とかな(6字)
25 書き初めの指導
26 分解文字の指導
27 小筆の指導
28 配列の指導―縦書き
29 配列の指導―横書き
30 はがきの書き方
31 封筒の書き方
32 毛筆書写の評価
33 毛筆・硬筆の評価(スケール法)
34 評価の基準
35 漢字の許容

まえがき

 平成元年3月に告示された小学校学習指導要領で,国語科書写の果たす役割が大きくクローズアップされた。特に,第3学年以上では各学年で年間35単位時間程度を毛筆書写にあてることが明示された。国語科の作文における指導時間と合わせて重視されたのが毛筆書写である。従来の,「手本を見て書きなさい」という書写指導や作品づくりのための書写指導を,これからは大きく転換させる時である。

 また,従前から重視されていた硬筆と毛筆の関連指導の在り方が,全国の小学校でこれほど模索されたことはない。しかし,次のような質問は絶えず耳にすることがある。

 @ 硬筆と毛筆の関連指導は,どのようにすればよいのか。

 A 毛筆35時間の考え方はどのようにするとよいのか。

 B 硬筆は,いつ,どこで学習をするのか。

 C 指導事項は,どのようにおさえて指導をするのか。

 D どのような文字を指導すると関連指導となるのか。

 そして,実際に指導計画を立てたり,授業を展開していくとますます分からなくなっていくということが多い。書写指導をどのような考えで進めていくとよいのかという大きな課題が絶えず残る。本書は現在,各小学校で模索されている書写指導の一助になればと考え刊行する運びとなった。その根本的な理由は次の五点である。

 I 書写に関する指導事項を適切に捉える必要がある。

 U だれもが指導できる書写の時間にする必要がある。

 V 書写の学習を通して,書くことの素晴らしさを児童に知らせる必要がある。

 W どんな文字を扱って指導をすると効果があるか知る必要がある。

 X 教師自らが,書くことを好きになる必要がある。

 書写の時間は,児童にとって楽しい時間であるという。また,反対に学年が進むにつれて,教師にとっては負担で,つらい時間であるという。このずれを少しでも解消し,書くのは苦手でも,ポイントの指導は明確にできるという自信を本書からぜひ学んでほしい。私自身「書くのは苦手」ということからスタートした書写指導も,児童が真剣に文字に向かっている態度や丁寧に書けたときの笑顔がいつまでも忘れられないものである。「書けないから教えられない」ではなく「書けなくても,教え方しだいで児童は上手に書けるようになる」にしていくことが,これからの各先生方に与えられた課題である。

 平成4年度から完全実施される学習指導要領では,国語科書写がこれからどのように各学校で指導されるかで,21世紀に生きる子どもたちの文字意識が決まってしまうといっても過言ではない。『書写の嫌いな子はいない』『文字を上手に書きたいという子は多い』そして,なによりも上手になりたいと願っている子どもに,いかに応えてあげられるかが,教育に携わる者の使命であろう。

 本書は,未完成な部分もあるが,これからの書写教育の一助になればと思い編集してみたものである。最後に,本書を刊行するにあたり,文部省初中局教科調査官・小森 茂先生より推薦のことばをいただく光栄を賜るとともに,終始本書編集にご協力いただいた明治図書の方々に深甚なる敬意と感謝をいたします。


  平成3年5月   著者 /剱持 勉

著者紹介

剱持 勉(けんもち つとむ)著書を検索»

東京都出身。昭和52年千葉大学教育学部卒業。昭和58年兵庫教育大学修士課程修了。福島県立西会津高等学校,東京都文京区立明化小学校,北区立滝野川小学校,杉並区立高井戸第四小学校を経て,現在,荒川区教育委員会指導主事。この間,文部省学習指導要領調査研究協力者等を務める。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 書写指導の本が少ないため、希望
      2022/4/24

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