酒井式:6時間以内で完成する題材パーツ4
酒井式で描く“冬の題材”100選

酒井式:6時間以内で完成する題材パーツ4酒井式で描く“冬の題材”100選

投票受付中

酒井式で「冬」を感じよう/酒井式で1年間を振り返ろう/酒井式で卒業の思い出を作ろう/酒井式で他教科を結び「冬」を表現しよう。


復刊時予価: 2,120円+税

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-585402-1
ジャンル:
図工・美術
刊行:
4刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第
教育書サマーフェア
テキスト採用品見本お申込みはこちらから

目次

もくじの詳細表示

序にかえて /酒井 臣吾
T 酒井式で「冬」を感じ,表現しよう!
2時間でできる酒井式による鬼の面 /漆山 仁志
子どもの大好きなお話を通してイメージを広げる /上原 美花
1年間の鬼をやっつけろ /原田 顕
宇 宙 で ス キ ー /荒谷 卓朗
ズーム・アップ冬 /佐藤 宣子
音楽会招待状を作ろう /橋本 貴代
1本の線から墨絵の年賀状に挑戦!! /吉谷  亮
U 酒井式で楽しく1年間を振り返ろう!
紙粘土で友だちの顔を作ろう /宮永 正行
あの思い出の瞬間を /持田 知道
文集の表紙をグラデーションで飾ろう /土田 志津子
「花と校舎」の着色前に /村上 弥
V 酒井式で卒業の思い出を作ろう!
卒業式に送る,6年生のお兄さん・お姉さんの似顔絵 /上木 信弘
自 画 像 /片倉 信儀
私と大事な仲間 /村田 正樹
思い出あふれる校舎 /船曳 則成
民話をステンシルで造形する /大谷 和明
W 酒井式と他教科を結び,「冬」を表現しよう!
動きのある手話ポスター /中村 由美
『てぶくろを買いに』 /中川 貴如
心のこもった手紙を /金井 有紀子
パソコン学習の思い出 /長谷川 孝
単調な作業は,1時間分を限定して乗り越えろ /畑屋 好之

序にかえて

   酒井式描画法研究会 /酒井 臣吾


 このところ私は次々に新しい授業の形を提案している。

 その形を一言でいうなら,「絵の完成を目的としない授業」である。

 授業の中で絵を完成させる必要がない授業ということである。その典型が「人間の手をどう描くか」という授業である。従来のように手をよく見て描くといったやり方ではなく,手を「手の平」と「指」に分割して考え,それを組み合わせて描く方法を学ぶ授業である。


 この授業は現在,二単位時間でできるところまできた。夢のような話である。何しろ難物中の難物であった手の描写が,その動きも含めて二単位時間でできるようになる(かも知れない)からである。

 この授業では,子どもたちはほとんど絵を描かない。大部分が教師の講義と話し合いである。講義と話し合いで「手」の描き方を学ぶのである。こんな授業はここ半世紀お目にかかったことがない。


 絵の授業は,「描くことによって学ぶ」が当然だったけれども,「描かなくても学べる」という一つのモデルを示したわけでもある。

 もっといえば,「ただ描いているだけで何も学ばない」ような授業,「絵の完成まで教師が子守りをしている」ような授業への強い批判を示しているわけでもある。


 上記のような背景の中から,このシリーズは誕生した。酒井式が新しい世紀に向けての新しいステージを作ろうとしているわけである。

 この本の読者は,実践する際に次のような意識をもって指導に当たっていただければ幸いである。


 第一は,「小さいこともいいことだ」である。私は「手ぶくろを買いに」とか「横笛を吹く人」などいわゆる小型画用紙による実践を提案してきた。これらは多くの人に追試されたが,どなたも「大きい画面よりも迫力がでた」「子どもの集中度が高まる」といわれる。

 大型画面にこだわるのはもうやめよう。このシリーズのどの追試でももっと小さい画面でできないか――を考えつつ実践をしてみていただきたい。

 第二は,一枚の絵を描く時,その絵をどのように活用するかについて考えていただきたいということだ。

 「先生の顔」を描く時,単に描くことだけを目的としないで,教師と子どもをより親密なものにすることも併せてねらうなどは,その典型である。

 「お祭りの絵」は地域行事への協力ポスターに生かす。手話ボランティアや,車椅子ボランティアをしたら,それとつなげて絵を描く等々他へのつながりは無限に広がる。

 この本の中にも多くの試みがあるがまだまだ十分ではない。この本を土台にして多くのモデルを作っていただきたいものである。


 第三は,この本の実践を追試しながら,教材はどのような力をつけることになるのかをしっかり意識していただきたいことだ。

 この本では,その点が少しでも明らかになるように「パーツ」という形を取り入れている。私が最初に述べたように,単に絵を完成させて終わりという授業から一歩ぬけ出していただきたい。

 そのためには,この授業で,どんな力をつけるのかを考えつつ実践していただきたい。


 最後に大切なことを一つ。

 今まで述べてきたことは,すべて授業時間の短縮の方向だと思われるだろう。その通りである。時間を短縮する方向は自ずとその時間を大切に考えていくことでもある。

 とすると,今までの酒井式シナリオのような十数時間もかけてじっくりと絵に取り組むような授業の形は否定されるのであろうか。

 はっきりいうが,それは決して否定するものではない。

 むしろ,根気よくコツコツと努力と創意を積み重ねつつ,継続して一つの作品を作りあげていくことは創造活動の基本である。

 その基本をふまえた上での新しい方向を示したものであるので,そこは十分に留意して実践していただきたい。

 多くの追試をお寄せいただければ幸いである。


  2002年9月10日

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ