酒井式:6時間以内で完成する題材パーツ3
酒井式で描く“秋の題材”100選

酒井式:6時間以内で完成する題材パーツ3酒井式で描く“秋の題材”100選

ロングセラー

好評11刷

酒井式で「秋」を感じ、表現しよう/酒井式で「秋」の行事を生き生きと/酒井式で勉強の「秋」も楽しく/各パーツだけでも活用可。


紙版価格: 2,060円+税

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-585308-4
ジャンル:
図工・美術
刊行:
11刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 144頁
状態:
在庫あり
出荷:
2018年5月28日
新学習指導要領解説書籍
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目次

もくじの詳細表示

序にかえて /酒井 臣吾
T 酒井式で「秋」を感じ,表現しよう!
水たまりにうつった友だち /角銅 隆
竹とんぼを高く飛ばしたよ!! /上木 信弘
1枚の葉っぱ /佐藤 敏博
葉っぱで作る動物の絵 /大下 浩一
酒井式でブドウ狩りを描く /平瀬 敦夫
いつも ありがとう /田中 美季
酒井式で稲刈りを描く /平瀬 敦夫
U 酒井式で「秋」の行事を生き生きと!
運動会種目「大玉ころがし」の絵 /井上 浩
白線が生きる「運動会玉入れの絵」 /寺田 真紀子
玉入れをしたよ! /漆山 仁志
学芸会で演じる民話を貼り絵で表す『こぶとりじいさん』 /野村 智明
写生会「だいこんぬき」線描 /太田 公美代
校外学習での学びを家族に絵はがきで伝えよう /村上 茂
おじいさん,おばあさんを招待しよう /山川 直樹
運動会でがんばったよ! /佐々木 智穂
騎馬戦 /船曵 則成
リコーダーを吹く私 /小野 正史
V 酒井式で勉強の「秋」も楽しく!
『こぶとりじいさん』 /太田 政男
『一つの花』を描く /杵淵 真
『おじいさんのランプ』 /堀井 郁子
切り絵で標語を! /高原 富紀子
歴史人物カードを作ろう /岡芹 純一

序にかえて

   酒井式描画法研究会 /酒井 臣吾


 このところ私は次々に新しい授業の形を提案している。

 その形を一言でいうなら,「絵の完成を目的としない授業」である。

 授業の中で絵を完成させる必要がない授業ということである。その典型が「人間の手をどう描くか」という授業である。従来のように手をよく見て描くといったやり方ではなく,手を「手の平」と「指」に分割して考え,それを組み合わせて描く方法を学ぶ授業である。


 この授業は現在,二単位時間でできるところまできた。夢のような話である。何しろ難物中の難物であった手の描写が,その動きも含めて二単位時間でできるようになる(かも知れない)からである。

 この授業では,子どもたちはほとんど絵を描かない。大部分が教師の講義と話し合いである。講義と話し合いで「手」の描き方を学ぶのである。こんな授業はここ半世紀お目にかかったことがない。


 絵の授業は,「描くことによって学ぶ」が当然だったけれども,「描かなくても学べる」という一つのモデルを示したわけでもある。

 もっといえば,「ただ描いているだけで何も学ばない」ような授業,「絵の完成まで教師が子守りをしている」ような授業への強い批判を示しているわけでもある。


 上記のような背景の中から,このシリーズは誕生した。酒井式が新しい世紀に向けての新しいステージを作ろうとしているわけである。

 この本の読者は,実践する際に次のような意識をもって指導に当たっていただければ幸いである。


 第一は,「小さいこともいいことだ」である。私は「手ぶくろを買いに」とか「横笛を吹く人」などいわゆる小型画用紙による実践を提案してきた。これらは多くの人に追試されたが,どなたも「大きい画面よりも迫力がでた」「子どもの集中度が高まる」といわれる。

 大型画面にこだわるのはもうやめよう。このシリーズのどの追試でももっと小さい画面でできないか――を考えつつ実践をしてみていただきたい。

 第二は,一枚の絵を描く時,その絵をどのように活用するかについて考えていただきたいということだ。

 「先生の顔」を描く時,単に描くことだけを目的としないで,教師と子どもをより親密なものにすることも併せてねらうなどは,その典型である。

 「お祭りの絵」は地域行事への協力ポスターに生かす。手話ボランティアや,車椅子ボランティアをしたら,それとつなげて絵を描く等々他へのつながりは無限に広がる。

 この本の中にも多くの試みがあるがまだまだ十分ではない。この本を土台にして多くのモデルを作っていただきたいものである。


 第三は,この本の実践を追試しながら,教材はどのような力をつけることになるのかをしっかり意識していただきたいことだ。

 この本では,その点が少しでも明らかになるように「パーツ」という形を取り入れている。私が最初に述べたように,単に絵を完成させて終わりという授業から一歩ぬけ出していただきたい。

 そのためには,この授業で,どんな力をつけるのかを考えつつ実践していただきたい。


 最後に大切なことを一つ。

 今まで述べてきたことは,すべて授業時間の短縮の方向だと思われるだろう。その通りである。時間を短縮する方向は自ずとその時間を大切に考えていくことでもある。

 とすると,今までの酒井式シナリオのような十数時間もかけてじっくりと絵に取り組むような授業の形は否定されるのであろうか。

 はっきりいうが,それは決して否定するものではない。

 むしろ,根気よくコツコツと努力と創意を積み重ねつつ,継続して一つの作品を作りあげていくことは創造活動の基本である。

 その基本をふまえた上での新しい方向を示したものであるので,そこは十分に留意して実践していただきたい。

 多くの追試をお寄せいただければ幸いである。


  2002年9月10日

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