クラス平均90点をとる算数授業の原則 低学年

クラス平均90点をとる算数授業の原則 低学年

できない子どもをできるように!向山型なら成果が見える

向山型算数の基本的な授業展開は次の五点にしぼれます。@平均点90点のために教科書を使うことの大切さ、Aできない子の原因とその対策、B力をつける教材や教具の活用、C単元ごとの授業のポイント、D基本型や面積図などによる解法の仕方、にあります。


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ISBN:
978-4-18-556112-9
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 132頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年8月20日
新学習指導要領解説書籍
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目次

もくじの詳細表示

序  文
まえがき
T 平均90点のためには教科書を使うのが大原則
1 なぜ教科書が大切なのか
2 導入で子どもを巻き込む
3 教科書の音読も算数の大切な力
(1) 音読で子どもを鍛える
(2) 教師が読んでから音読させる
4 発問・指示・確認のサイクルでリズム・テンポを作る
(1) 向山型算数は説明しない
(2) 発問と指示はセットにして,その確認をする
5 教科書を使った1時間の学習システム
(1) 基本型  (解き方を教わる)
(2) 練習問題  (教わった通りに練習する)
(3) 計算スキル・ドリル  (実戦形式で練習する)
6 できる子も苦手な子も網羅する練習問題の指導法
(1) 黒板に書かせる
(2) できない子への対応
(3) 教科書チェック
U これで安心!1年生の算数はこう進める
1 文房具の置き方から教えよう
(1) 「教科書」ってどれ?
(2) 教科書・ノート・筆箱・下敷きの置き方
(3) 隣の席の子と仲良く学習する
2 ここから始まる! 教科書のめくり方,ページの折らせ方,ノートの取り方
(1) 教科書に折り目をつける
(2) ノートの取り方を教える
V 教師を助ける 子どもに力をつける教材,教具
1 フラッシュカード
(1) どんな種類があるか
(2) 作り方とユースウェア
2 百玉そろばん
(1) 授業の始めは百玉そろばんで
(2) 使用方法
(3) 力をつけるために
(4) 順唱・逆唱の流れ
(5) ポイント
3 ノート
(1) どんなノートがよいか
(2) ノートの取らせ方
4 TOSSかけ算九九計算尺セット
(1) 一目で量がわかる
(2) 子どもが操作する
(3) 変化のある繰り返しで練習できる
(4) 使い方
5 計算スキル
(1) 全員満点システム
(2) 補助計算システム
(3) ミス発見システム
(4) 使い方
6 鉛筆,赤鉛筆,定規
(1) 鉛 筆
(2) 赤鉛筆
(3) 定 規
7 教室に置いておきたい物
(1) 赤鉛筆
(2) ミニ定規
(3) 下敷き
(4) ノートのコピーと予備
(5) 百玉そろばん
(6) ペーパーチャレラン
(7) 難問プリント
(8) フラッシュカード
W 教えるからできる!テストの解き方
1 テスト前に行うこと
(1) 事前にテストを見ておく
(2) 教科書チェックを行う
2 問題文の読ませ方
(1) 教師について読ませる
(2) 問題の解説を入れる
(3) 厳しい採点が,教科書を読む子を育てる
3 文章題攻略法
(1) 絵を描かせる
(2) 問題文に着目させる
(3) 筆算をきちんと書かせる
(4) 3点セットをきちんと教える
X 平均90点を突破する授業のポイント 1年生
1 なかま分け,なかま集め
(1) 絵を見て,お話をする
(2) 同じ仲間を囲ませる
2 なんばんめ
(1) 「前から後ろから」「上から下から」「右から左から」
(2) 教科書を使って学習をする
3 いくつといくつ
(1) 百玉そろばん・フラッシュカードを使う
(2) 10の合成・分解は徹底的に行う
4 たし算
(1) 「あわせて」の場合
(2) 「ふえると」の場合
5 ひき算
(1) 「のこりは」の場合
(2) 「ちがいは」の場合
6 10より大きい数
(1) 「位」の意識を持たせる
(2) 数の並び方
7 繰り上がりのたし算
(1) さくらんぼ計算の方法
(2) さくらんぼ計算で単元を貫く
8 繰り下がりのひき算
(1) まずは図を描くことでわかる
(2) ひき算もさくらんぼ計算を使う
9 100までの数
(1) 十の位の位取りが重要
(2) 教科書の絵はこう扱う
10 時 計
(1) スモールステップで指導する
(2) おすすめのサイトを使う
11 算数的活動をこう取り入れる
(1) 具体物を数える活動
(2) 計算の意味や仕方を表す活動
Y 平均90点を突破する授業のポイント 2年生
1 たし算の筆算
(1) 位をそろえる
(2) 「繰り上がりの1」を書かせる
(3) 「繰り上がりの1」は筆算の横棒の上に
2 ひき算の筆算
(1) 位をそろえる
(2) 繰り下がりの途中計算を書く
3 かけ算
(1) イラストでかけ算の意味を考える
(2) かけ算の文章を作る
(3) 半具体物でかけ算の意味を定着させる
4 長 さ
(1) 単位を正しく書かせる
(2) 長さを測る手順を身につけさせる
(3) 単位換算の問題は,指で隠してシンプルにする
(4) 長さの計算は,こう攻略できる
5 大きな数
(1) 教師の説明を最小限にする基本型(「あわせて」型)
(2) つまずきやすい問題を解けるようにする基本型(「あつめて」型)
(3) 基本型を取り入れる最初の時間
6 時刻と時間
(1) 時刻,時間を数直線でイメージする
(2) 数直線を使って時刻,時間をおさえる
7 算数的活動をこう取り入れる
(1) 身の回りから,数字を探してみよう
(2) 九九表のひみつを調べよう
(3) 1mの長さのものを見つけよう
(4) 図形を敷き詰めてみよう
(5) 文章問題を絵で描いてみよう
Z インターネットの活用で深化する算数授業
1 1年生の教材研究におすすめのサイト
2 1年生の授業に使えるサイト
3 2年生の教材研究におすすめのサイト
4 2年生の授業に使えるサイト
あとがき

序文

 算数を教える教師であるなら,だれもが「クラス平均90点」をとらせたいという願いを持ち,それを目指して努力していることでしょう。

 私も,子どもたちに力をつけさせたいと願い,20代のときから進んで研究授業を行いました。特に,教材研究を念入りに行いました。

 まずは導入問題を工夫します。教科書例題よりももっといい問題を作るぞと意気込み,そして発問指示を考えて,授業の組み立てを決めていきました。準備は十分なので,授業後のテストもよい点を取るに違いないと思っていました。ところが,事前の教材研究や様々な工夫を十分にしたからといって必ずしもよい点が取れるというわけにはいきませんでした。むしろ,意気込んで凝りすぎるほど,子どもたちが学習から離れていくようでした。

 その結果,単元テストは平均70点,80点程度という感じでした。むしろ,力まずに,教科書をベースにきちんと指導していった方が,テスト結果がよかったこともありました。

 私自身の指導力不足ももちろんありますが,周囲の先生方にたずねてみると,同じような経験をしている先生方がたくさんいるのに驚きました。

 その後,向山型算数と出会い,教科書通りに進めていくことの大切さを学びました。向山型算数は教科書の内容に沿って学習を進めることが基本ですが,その過程には様々な学習システムが組み込まれた指導法であることがわかってきました。

 最近では,脳科学の知見からもその有効性が関連づけられてきました。そして,できる子もできない子も巻き込みながら授業することが可能となったのです。特筆すべきは,特別支援を要する配慮児童に対しては特に温かな配慮,工夫が多く見られる指導になっていることです。

 本書のシリーズでは,「クラス平均90点」をとるための授業原則を追究しました。向山型算数が目指すべき指標の一つに「クラス平均90点」があります。具体的な表現でとてもわかりやすい指標です。

 実は,この指標には隠れた教育哲学が含まれています。

 それは,「できない子をできるようにするまで引き上げないと,平均90点は達成できない」という考え方です。

 いつも90点,100点をとっている子はそれ以上平均90点に貢献することはありません。ふだん10点や30点,また50点前後しかとれない子が50点,70点とるようになってはじめて,クラス平均90点は達成されるわけです。つまり,「クラス平均90点」を目指すということは,「できない子を必ずできるようにするぞ」との固い決意と実践が必要とされるのです。

 本シリーズは,そのような自覚をもった先生方が集うTOSSサークルに執筆をしていただきました。

 1 平均90点のためには教科書を使うことの大切さ

 2 できない子の原因とその対策

 3 力をつける教材や教具の活用

 4 単元ごとの授業のポイント

 5 基本型や面積図などによる解法の仕方

 向山型算数の基本的な授業展開は例題指導,練習問題,あかねこ計算スキルという三段構成になっています。各巻ともこの三段構成の授業展開をベースにした実践を紹介していますが,それにサークル独自の手ごたえや研究成果も含めてまとめてもらいました。

 低学年は教材教具のユースウエアや90点を突破する単元の指導ポイント

 中学年は例題,練習,計算スキルそれぞれの段階での指導ポイント

 高学年は基本型で数量関係を攻略するポイント

 ですから,1巻だけでなく,3つの巻を手元において読んでいただくとより一層効果的な活用ができます。

 本シリーズを活用した多くの学級で「クラス平均90点突破」が誕生することを願ってやみません。


   /板倉 弘幸

著者紹介

板倉 弘幸(いたくら ひろゆき)著書を検索»

1953年東京生まれ。現在,東京都台東区立大正小学校教諭。

TOSS中央事務局。向山型算数研究会事務局。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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