学テ算数A&B問題―出題意図つかむ解答力のつけ方

学テ算数A&B問題―出題意図つかむ解答力のつけ方

問題を自分で解決する力をつけるための指導や実践を紹介

このテスト、どういう解答を求めているのか?ちゃんと指導しないでいると、記号で答えるべきを文章で答えてベソをかく。そういう子どもを出さない解答への構えの指導をはじめ、教師として問題をどう分析しておくべきか、ノウハウと3年間の分析結果を深層レポート。


紙版価格: 1,960円+税

送料・代引手数料無料

当日発送

電子書籍版: 未販売

電子化リクエスト受付中

電子書籍化リクエスト

ボタンを押すと電子化リクエストが送信できます。リクエストは弊社での電子化検討及び著者交渉の際に活用させていただきます。

ISBN:
978-4-18-536712-7
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 152頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年11月12日
キャッシュレス・ポイント還元事業
テキスト採用品見本お申込みはこちらから

もくじ

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 出題意図をつかめる学力テスト問題の分析法
(1) 問題の種類
(A問題) A問題は,算数科固有の問題に限定されている
(B問題) B問題は,算数科固有の問題だけでなく,「他教科関連,日常関連」の問題も出題される
(2) 解答までのステップ
(A問題) 解答までの道のりは,比較的短い
(B問題) 解答までに,複数のステップを踏まなければならない
(3) 問題文の量
(A問題) 計算・文章問題ともに,教科書レベル
(B問題) 問題文が長く,「問題はどれか」が分かりにくくなっている
(4) 問題形式の比較
(A・B問題) A問題は短答式と選択式のみ,B問題は記述式も加わる
第2章 出題者が知りたい解答力とは
(1) 問題の場面を読み取る力 これは何のお話ですか?
(2) 何を求めるのかを把握する力 これは何を聞いている問題ですか?
(3) 必要な情報を取り出す力 分かっていることは,何ですか?
(4) 問題に正対する力 「答え方」を読み取り,正確に答える
(5) 説明する力 先生がひと目で分かるように書きなさい
第3章 学年別・解答力を付ける授業づくりの実際
【1年】
数と計算「たしざん」
基本型を唱えさせて「説明する力」の基礎を養う
図形「いろいろなかたち」
必要な情報を取り出す力を育てる
【2年】
数と計算「たし算とひき算の筆算」
どこが間違っているのかを見付け,説明する力を身に付ける
図形「三角形と四角形」
いつでも定義に立ち返ることで,「説明する力」を付ける
【3年】
数と計算「あまりのあるわり算」
日常の授業に「判断する」問題を取り入れ,慣れさせる
数量関係「棒グラフの読み方・かき方」
グラフの読み取り指導のあと,先生問題で判断し,説明させる
【4年】
数と計算「わり算のせいしつ」
わり算の性質を使って,工夫して計算ができる
量と測定「面積の大きさ」
「1つの式で表す・式を見て解き方を説明する」ことに慣れる
図形「平行・垂直と四角形」
様々な図形の性質を利用して,必要な情報を読み取る
数量関係「折れ線グラフの読み方」
グラフ資料を読解する基本原則を指導する
【5年】
数と計算「小数のかけ算」
基本型を示し,教えた通りにさせることで説明する力を付ける
図形「三角形・四角形の角」
説明の型を真似ることで,「図・式・言葉での説明の仕方」が分かる
量と測定「三角形・四角形の面積」
面積を求めることを通して,必要な情報を取り出す力を付ける
数量関係「割合」
情報を取り出し,面積図を使い,整理する力を付ける
【6年】
数と計算「分数の計算」
型を教え,自分で活用して解く力を身に付けさせる
量と測定「単位量あたり 速さ」
情報を整理して,面積図に表す
図形「立体 直方体と立方体」
「理由」を明らかにして,説明する力を付ける
数量関係「比・伴って変わる2つの数量」
図・表・文字や式などを用いて,思考,判断,表現力を付ける
第4章 領域別・解答力を鍛える指導ポイント
(1) 式・計算に関する問題
@ 計算のきまりを利用する
A 式・計算の意味を理解する
B 式・計算の意味を他に応用する
(2) 図形の性質を利用する問題
@ 図形の性質を利用して,長さを求める
A 図形の性質を利用して,面積を求める
B 図形の性質を利用して,長さ・面積を比較する
(3) 表・グラフに関わる問題
@ 必要な情報・変化を読み取る
A 表・グラフを比較する
B 割合に着目する
(4) 資料の情報を活用する問題
@ 必要な資料(非連続型テキスト)と情報を読み取る
A 言葉の式を活用する
B 条件に合うように資料を活用する
第5章 学力テスト問題別3パターンへのアプローチ
問題種類別3パターンとは何か?
(1) 算数固有の問題
(2) 他教科に及ぶ問題
(3) 日常に関連させた問題
《第5章 解答例》
第6章 記述式テスト問題への解答力UPポイント
(1) 記述式の内容には3種類ある 理由・事実・方法を説明する問題
(2) 理由を説明
@ ある事柄が成り立つことの理由を説明する
A 結論を求めて(選択して),その理由を説明する
(3) 事実を説明
@ 資料をもとに,計算の性質,図形の性質や定義,数量の関係を説明する
A 表やグラフ,資料から見いだせる傾向や特徴を説明する
(4) 方法を説明
@ 問題を解決するための考え方や解決方法を説明する
A 他者の考え方や解決方法をもとに,別の場面の解決方法を考え,説明する
《第6章 解答例》
あとがき

まえがき

 本書は,学力テストB問題をもとに,「様々な算数の問題に答える力を授業の中でどのように身に付けていくか」に迫った1冊である。

 2007年度から,日本全国の小中学校で『全国学力・学習状況調査(学力テスト)』が実施された。学力テストは,「知識」に関するA問題,「活用力」に関するB問題の2種類に分かれている。特に,B問題においては,PISA型読解力を意識した問題が多く出題された。

 子どもは,「計算しなさい,面積や長さを求めなさい,〜は何個ありますか」といった「1つの決まった答え」を求める問題に慣れている。教科書や市販のテストにも,そのような問題がずらっと並んでいる。

 しかし,「どうやって解いたのか」「何故そうなるのか」を,式や言葉を使って説明する問題になると,とたんにできなくなってしまう子どもが多く見られた。

 学力テストでも,計算問題はできても,その解き方や答えが導かれた理由をどのように説明すればよいのか分からず,解答に苦戦する子どもの姿が見られたという報告を多く耳にした。

 長い問題文を見て,何を求めればよいのか分からず,闇雲に答えを出そうと焦る子ども。何を求めればよいのか分かっても,記述の仕方や答え方が分からず,途方に暮れる子ども……。そのような子どもたちに必要な指導は何か。どうしたら問題を自分で解決できる力を身に付けさせることができるのか。

 「やりっ放しの学力テスト」ではなく,その内容や結果から,今後子どもへの指導に生かすべきことを見いだすのも,我々教師の重要な役割ではないだろうか。

 本書が,少しでもそのお役に立てればと願っている。


 さて,本書の内容は,次の通りである。

 第1章では,過去3年分の学力テストの実物や解説資料をもとに,A問題とB問題の基本的な知識や傾向などを「問題の種類」「解答までのステップ」「問題文の量」「問題形式」の4つに分類し,分かりやすくまとめた。

 第2章では,学力テストB問題を解くために必要な力として,


 (1) 問題の場面を読み取る力

 (2) 何を求めるのかを把握する力

 (3) 必要な情報を取り出す力

 (4) 問題に正対する力

 (5) 説明する力


の5つを挙げた。さらに,各々の力が,学力テストB問題のどの部分で必要になってくるのかを,実物の学力テストを例に挙げながら述べた。

 第3章では,第2章で述べたような,必要な情報を読み取る力,理由,方法などを説明する力をどのような実践を通して身に付けていくことができるかを,具体的な授業の実践例を学年ごとに紹介した。併せて,追試しやすいように発問・指示,ノート,板書などを豊富に著した。なお,各学年で扱う単元は,新学習指導要領に対応させている。

 第4章では,B問題の中で特に多く出題されている問題を提示・分析した。過去3年分の学力テストの傾向をたどると,「式・計算に関する問題」「図形の性質を利用する問題」「表・グラフに関わる問題」「資料の情報を活用する問題」が多数出題されている。子どもが,このような問題のどこでつまずくのかに触れ,力を付けるために必要な指導や実践をまとめた。

 第5章では,B問題を「算数科固有」「他教科関連」「日常関連」の3種類に分け,その特徴と類似問題を,そのままコピーして使える資料としてまとめた。

 第6章では,B問題特有の「言葉や式(図)を使ってかきましょう」という記述式を「理由・事実・方法」の3つに分け,各々の問題を解くために必要な指導について述べ,そのままコピーして使える類似問題も載せた。

 本書が,1人でも多くの先生方の目にとまり,今後の算数授業の充実のために活用されれば幸いである。


  平成22年4月10日   TOSS愛知教育サークル /岩井 友紀

著者紹介

岩井 友紀(いわい ゆうき)著書を検索»

1980年12月 愛知県生まれ

2003年3月 愛知県立大学 文学部 児童教育学科卒業

2009年4月 名古屋市立野田小学校勤務

TOSS愛知教育サークル所属

TOSS愛知教育サークル著書を検索»

1999年7月に旗揚げしたサークル(代表:平松孝治郎氏)。

名古屋を活動拠点とし,月1回,土曜日に中村生涯学習センターで例会を開いている。メンバーは30名余り。例会では,模擬授業や企画会議,原稿検討等を行っている。サークル機関誌『TOSS愛知塾』を年4回発行。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
読者アンケート回答でもれなく300円分のクーポンプレゼント!

ページトップへ