基礎学力を保障する向山式学習システム 小学3年

基礎学力を保障する向山式学習システム 小学3年

好評4刷

「できない子をできるようにする!」これが向山型指導だ

チャイムと同時に授業に入るシステム、教科書・ノートがさっと出せるシステム、TOSSランドを活用するシステム、国語の学習システム、算数の学習システム、社会、理科等


紙版価格: 1,860円+税

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-515324-4
ジャンル:
授業全般
刊行:
4刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 176頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年9月24日
新学習指導要領解説書籍
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目次

もくじの詳細表示

まえがき /向山 洋一
T 向山式学習システム・教科全般
チャイムと同時に授業に入るシステム /河田 孝文
2 国語授業開始のパーツ
3 算数授業開始のパーツ
4 チャイムと同時に学習をはじめる学級づくりの原則
教科書・ノートがさっと出せるようにする3つのシステム /野崎 史雄
1 前の時間のうちに準備させるシステム
2 1を習慣づけるための確認システム
3 教科書・ノートをさっと開かせるシステム
学習用具をそろえさせるシステム /尾崎 文雄
1 年度始めに必要なものをそろえさせる
2 学習用具をそろえさせるためのチェック
3 学習用具がそろわない子への対処法
4 一線を引く
遅れがちな子も授業についていく確認のシステム
──小刻みに,やり直させ,詰める── /高橋 恒久
1 音読の確認システム
2 新出漢字の確認システム
3 聞き方の確認システム
TOSSランドを授業に活用するシステム
──「TOSSインターネットランド」を使いこなすことで授業を充実させる── /白石 周二
1 単元構成の中で使えるコンテンツをすべてピックアップする
2 授業に使いやすいように加工する
U 向山式学習システム・国語
どの子も力をつける漢字学習システム /佐々木 伸也
1 「あかねこ漢字スキル」を使用した新出漢字の学習
2 「うつしまるくん」を使用した学期末の漢字の復習
テストの答え方を定着させる学習システム /平松 孝治郎
音読指導のシステム /尾崎 文雄
1 音読を練習させるシステム
2 様々な音読の方法
3 授業のなかでの音読テスト
力を伸ばす一字読解の学習システム /石本 康一郎
1 向山型一字読解
2 実 践
3 一字読解の学習システム
4 一字読解の学習システムを支える「教材との格闘」
向山型説明文の指導システム
──「ありの行列」「標識と言葉」(光村)を向山型で授業する── /小松 裕明
1 説明文の答えの2つのパターン
2 「ありの行列」の授業
3 「標識と言葉」の授業
4 向山型説明文指導システムの威力
長い文が書けるようになる作文指導システム /勇  眞
暗唱詩文集で1年中子どもが熱中する名文詩文のシステム /谷 和樹
1 暗唱させるための日常的なシステムを指示しておく
2 ある日の暗唱テストの様子
3 暗唱テストのポイントは「明確な合否の判定」である
4 暗唱詩文集を子どもたちに配布しておくとよい
考える力を伸ばすノート指導システム /山口 裕史
1 まずは,発問
2 ノートの型指導
3 討論を通して
4 文章に対する感覚を磨く日々の指導
5 最後に学習のまとめ
知的な漢字文化の授業システム /松藤 司
1 教材に内包されている学習システム─ハのつく漢字─
2 漢字文化の授業システム
V 向山式学習システム・算数
確実な力をつける補助計算システム
──かけ算の筆算(2)(啓林館 下 P.54)── /藤原 能成
1 補助計算とは
2 補助計算の書かせ方
3 「かけ算の筆算(2)」(啓林館 下 P.54)での実践
4 子どものノート
ノートスキルをまねながら,ノートの書き方を学ぶシステムを作る /赤石 賢司
1 最初の算数の授業から書き方を教える
2 子どもが使うノートをTOSSノートに指定する
3 ノートスキルで書き方を学ぶ
4 教師が子どもと同じノートに書く
5 最初は小刻みにチェックする
平均点90点を突破する教科書チェックシステム /正木 恵子
1 教科書チェックとは何か
2 教科書チェックの方法
3 印のつけ方
4 教科書チェックの時間の確保
5 教科書チェックの指示の仕方
6 子どもの声
わり算を攻略する学習システム /小池 哲也
W 向山式学習システム・社会
地域学習を充実させる学習システム /漆山 仁志
1 問いに対して予想をさせる
2 勉強したいこと,不思議に思うことをノートに箇条書きさせる
3 ノートに書いたことを指名なし発表させる
4 調べる方法を知らせる
オリエンテーリング形式で楽しく充実した学区探検
──個別評定で内部情報を蓄積させる── /白石 周二
1 活動形態の工夫(オリエンテーリング形式)
2 内部情報を蓄積させる
3 個別評定を行う
4 探検で書き込んだ地図をもとにマップ作りに取り組む
地図記号・グラフを読みとらせるシステム /吉田 高志
1 地図記号
2 地図記号を読みとる
3 グラフ
X 向山式学習システム・理科
子どもを集中させる観察システム
──個別評定と板書による情報共有システム── /大堀 真
1 3年生の観察学習の基本システムはこれだ
2 基本システムを働かせるための指導事項
3 基本システムを働かせるための教師側の留意点
4 もう一歩の突っ込みのための補則
実験観察ノート作りシステム /善能寺 正美
1 カードかノートか
2 3年生にはノートがよい
3 ノート作りの指導
子どもを熱中させる自由試行 /大堀 真
1 向山型自由試行は授業システムである
2 3年じしゃくでの授業例
Y 向山式学習システム・体育
運動量のある器械運動学習システム
──子ども熱中! 変化のある繰り返しで組み立てるマット運動── /根津 盛吾
1 2〜3人に1枚以上のマットを用意し,運動量を確保する
2 「一時一事の原則」と「個別評定の原則」で動きを引き出す
3 「変化のある繰り返し」で子ども達は燃える
楽しみながら力を伸ばす水泳学習システム
──泳ぐ前にまず浮くことが大切,呼吸は別に指導する── /八和田 清秀
1 浮くのは意外に難しい
2 少しだけ泳ぐ
3 呼吸は「ぶくぶく,ぱっ」
4 実践を貫く原則
Z 向山式学習システム・音楽
リズム指導を通した,あかねこ音符の学習システム /関根 朋子
1 「あかねこ漢字スキル」の原理原則
2 あかねこ音符の学習システム
3 「あかねこ音符の学習システム」のこれからの方向性
あとがき /白石 周二
「向山洋一教育実践原理原則研究会」会員募集!

まえがき

 「できない子をできるようにする」ことは,教師の大切な仕事だ。

 教師の仕事の中心といってもいい。

 「できない子をできるようにする」ことができる教師なら「普通の子」「できる子」の能力も伸ばすことができるからだ。

 「できない子をできるようにする」教師の仕事が,広く教育界に知れわたったのは「跳び箱指導」だった。

 それまで,ほとんどの教師は「とべない子をとべるようにする」ことはできなかった。

 跳び箱がとべない子をとべるように指導できた教師は,甘く考えて1万人に1人だった。

 もちろん,ほとんどの教師は「とべない子をとべるようにする」ために努力した。

 何時間も個別の指導をした。

 しかし,99.99パーセントの教師はとばせられなかったのである。

 論文として残っているものも皆無に近い。斎藤喜博,小久保,栄元氏など数えられる範囲だ。

 民教連の雑誌の中にも1人いた。柔道の帯を子どもの身体にしばりつけ,ひっぱりあげてとばせる方法である。これが,民教連の本に紹介された最高水準だった。

 向山式跳び箱指導法が発表されて,この問題は終息した。向山式なら,誰でも5分程度でとばせられるからである。

 成功率は98パーセント程だ。

 このような「効果のある」「すぐれた指導技術」が,教師の仕事には必要である。

 「向山型算数指導」もその一つだ。

 これまでの日本の「算数指導」の中に「市販テストで5点,10点をとっていた子が90点,100点をとった」という授業報告はなかった。

 「努力した」報告はあったが,「このような指導で成功した」という報告はなかったのである。

 向山型からは,全国各地で次々と成果が発表された。

 向山型では,いくつもの小さな技術が配列されている。

 問題への丸つけでも,「できない子」のために次のような丸つけをする。あかねこ計算スキルの重要なポイントである。

 かけ算に丸をつける場合,できない子には右のようにつけてやる。

 この子は,「間違い」をしているのだが,全体にバツをつけない。

 途中の数字の一つ一つを見てやり,「ほら,こんなに合っていたよ」と言ってやるのである。

 あかねこ計算スキルは次の三つが特長だ。

 1 全員が満点をとれる

 2 ヒント,補助計算がある

 3 どこでまちがえたかが分かる

この3が,例で示した指導法である。

 いつから,この方法があったのか。最初からである。スキルにきちんと印刷してある。

 もう一方で,授業中にノートを持って来させる時がある。この時は,「バツかマル」をつけるのが基本だ。

 説明すると,列ができるからである。

 ところで,子どもたちの中には「バツはいやだ」と,パニクル子もいる。それが普通だ。

 その時,どうすればいいのか。

 基本をもとに,担任が工夫するのである。

 せめて,3つや4つの方法をやってみて,効果を比較するのである。

 向山型の基本を知っていれば,まずは数字ごとに丸をつける方法をやってみるだろう。

 ところが,何もやらずに「どうしたらいいのでしょう」とメールに流す人がいる。

 私は,びっくりした。

 教師という仕事で給料をもらっているなら,目の前の子どもに「あれこれ」工夫してみて,その結果を示してから,メールに流すべきである。

 「傷口を縫おうとすると痛いとパニクル子どもがいるのです。どうしたらいいでしょう」とメールに流す外科医を,どう思うだろう。

 冗談じゃない。「まず,工夫してみろ」「それが仕事だろう」と誰でも思う。

 向山型算数では「パニクル子もいる」「丸つけにはいろいろな方法もある」ことを承知の上で,技術・方法を示している。

 アドバイスをしていたベテランの教師も,このような原則をすでに向山型では示しているのだということにふれる人はいなかった。

 学力保障をするには,「授業」の技術,技能が必要である。

 すぐれた方法を学び,身につける修練が必要だ。

 それとともに,1千万人,2千万人の子どもをカバーできる「1つの方法」など,あるわけがないことを知っておくことも大切だ。

 「すぐれた技術・方法」に学び,応用していくことも時には必要なのである。

 学力保障とは,このような「教師全体の研究」の成果の上に,個々の教師の工夫が加わって可能なのである。


  2003年1月10日   /向山 洋一

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