基礎学力を保障する向山式学習システム 小学1年

基礎学力を保障する向山式学習システム 小学1年

好評6刷

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「できない子をできるようにする!」これが向山型指導だ

最初の三日で生活・授業ルールを教える、教科書・ノートの指導、忘れ物を無くす、全員に指導を徹底させるシステム、国語、算数、体育、音楽の学習システムをつくるなど満載


紙版価格: 1,860円+税

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-515131-4
ジャンル:
授業全般
刊行:
6刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 168頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年11月22日
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目次

もくじの詳細表示

まえがき /向山 洋一
T 向山式学習システム・教科全般
初めて授業を受ける1年生への「入門期指導システム」
――(持ち物,鉛筆の持ち方等)大きくほめて,学校を大好きにさせながら指導する―― /大野木 一雄
1 入門期指導において大切なこと
2 子どもの持ち物と教師の心得
3 道具の使い方
最初の3日間で,生活・授業ルールを教えてしまう!! /芹沢 晴信
1 第1日目
2 第2日目
3 第3日目
教科書・ノートをさっと出させるシステム
――準備をしていない子を待たずに授業に入ってしまうことで,どの子も学習の準備をするようになる―― /角田 俊幸
1 即,授業に突入する
2 教科書を開けない子への対応
3 授業開始最初の3分間,教科書やノートを使うべきである
遅れてきた子も一気に授業に入らせるシステム /山田 恵子
1 国語
2 算数
3 音楽
4 体育
忘れ物をなくし,学習用具を徹底させるシステム /菅野 博文
1 忘れないようなシステム
2 忘れてしまった時のシステム
3 それでも忘れる子に対するシステム
4 それでもしつこく忘れる子に対するシステム
全員に指示を徹底させる確認のシステム /末宗 昭信
U 向山式学習システム・国語
全員に定着させる「ひらがな指導システム」
――向山式漢字指導システムでひらがなを全員に定着させる―― /大野木 一雄
1 ひらがな「書き」の学習システム
2 絵本を使った語彙を増やす学習システム
3 習熟を図る「変化のある繰り返しシステム」
平均点90点を超える「漢字指導のシステム」 /平藤 幸男
1 「最初の漢字指導」
2 「学年末の漢字スキルの使い方」
どの子もすらすら音読させる学習システム
――すらすら音読できることが国語の学力保障の大前提!―― /近藤 滋子
〈1年生のすらすら音読―5つの学習システム〉
1 音読の◯システム
2 読んでいるときの構え―姿勢をつくるシステム
3 速さと声の変化を連続させて読むシステム
4 遊び読みのシステム
5 暗唱を確かめるシステム
子どもたちを夢中にさせ,確実に定着させるくっつきの「を」・「の」の授業 /夏目 雅子
1 子どもを夢中にさせ,力をつける4つのシステム
2 実際の授業の様子
子どもの力を引き出す作文指導のポイント /江見 和彦
1 作文指導のポイント
2 個別評定をする
3 作文の出だしを指導する
1年生も熱中する漢字文化の授業システム /楢原 八恵美
1 成り立ちの絵を提示する
2 書き順を空書きさせる
3 読み方を聞く
4 熟語を発表させる
5 漢字家族を紹介する
6 日常的な指導
「暗唱の方法」を学ぶ詩文暗唱システム /永山 祐
1 30回ぐらい声に出して言ってみる
2 いろいろな読み方でたくさん読ませる
3 詩文を少しずつ消していく
4 暗唱テスト
「5つのステップ」でばっちり!! テストの答えの見つけ方・書き抜き方 /福岡 美智雪
〈ステップ1〉 問題文を読む
〈ステップ2〉 聞かれていることを◯で囲む
〈ステップ3〉 問題文と本文の,同じ部分に線を引く
〈ステップ4〉 答えに当たる部分を◯で囲む
〈ステップ5〉 解答欄に答えを書き写す
〈ステップ 念のため〉
初めて行う一字読解の授業(くじらぐも) /小松 裕明
1 一字読解の出発点
2 聴写の授業
3 「くじらぐも」での授業プラン(光村一下)
TOSSランド活用システム(国語) /岸 義文
1 授業の組み立てについて
2 授業を流す技術
3 パソコンを使用する場合の留意点
V 向山式学習システム・算数
計算の過程が一目で分かる「向山型算数ノート指導システム」 /小林 宏
1 向山洋一氏の「割り算のノート指導システム」
2 くり上がりのあるたし算での実践
「百玉そろばん」指導システム
――いきなり集中! 1年必須の「百玉そろばん」―― /野中 伸二
1 百玉そろばんはタイル板より10倍もの練習量
2 百玉そろばんのバリエーション
3 百玉そろばんで「いきなり集中」
4 百玉そろばん「基本技」のすすめ方
5 大切な「5や10の合成・分解」も自由自在
6 集中力倍増! 「数あて」「隠し玉」
7 たし算・ひき算でも大活躍
8 「大きな数」も自由自在
向山型算数「たしざん」指導システム
――「書く」「読む・言う」「確認する」3つの作業パーツ―― /千野 毅
1 「たしざん」第1時の授業
2 「たしざん」の授業 3つのメイン作業パーツ
「さくらんぼ計算」で,どの子もできる!向山型算数「ひき算」指導システム /東田 正樹
1 「授業開始」のシステム
2 「基本型の書かせ方」のシステム
3 「基本型の言わせ方」のシステム
4 「練習問題の解かせ方」のシステム
5 「計算スキル」のシステム
W 向山式学習システム・体育
基礎技能が楽しく身につく「体育準備運動システム」 /永山 祐
1 同系列の運動で,次から次へとたたみかける
2 運動量の確保
3 準備運動システムを組み立てる原則
4 かけっこの準備運動
5 跳び箱運動の準備運動
6 ドッジボールの準備運動
子どもたちを熱中させるドッジボール /江見 和彦
1 ドッジボールに熱中させるシステム
2 普通のドッジボール
3 ボールを2個にしたドッジボール
4 王様ドッジボール
5 かくし王様ドッジボール
6 ハンディ男女ドッジボール
1年生泳げない子への水泳指導システム
――水慣れから「ちょうちょう泳ぎ」へ―― /松崎 力
1 まずは水慣れ
2 低難度から高難度への水慣れメニュー
3 泳げない子も安心できる「背浮き」
4 泳げなかった子が泳げる「ちょうちょう泳ぎ」
楽しく技能が身につく「なわとび指導システム」
――スモールステップ&ゲームで―― /高橋 恒久
1 リズムに合わせてジャンプ
2 手首でなわを回す
3 グリップの持ち方と位置
4 跳ぶ,回すを合わせて
5 楽しくゲーム
X 向山式学習システム・音楽
「阿波踊りの指導における個別評定」を1年生音楽指導に生かす /小室 亜紀子
1 歌唱での個別評定
2 鍵盤ハーモニカでの個別評定
あとがき /大野木 一雄
「向山洋一教育実践原理原則研究会」会員募集!

まえがき

 「できない子をできるようにする」ことは,教師の大切な仕事だ。

 教師の仕事の中心といってもいい。

 「できない子をできるようにする」ことができる教師なら「普通の子」「できる子」の能力も伸ばすことができるからだ。

 「できない子をできるようにする」教師の仕事が,広く教育界に知れわたったのは「跳び箱指導」だった。

 それまで,ほとんどの教師は「とべない子をとべるようにする」ことはできなかった。

 跳び箱がとべない子をとべるように指導できた教師は,甘く考えて1万人に1人だった。

 もちろん,ほとんどの教師は「とべない子をとべるようにする」ために努力した。

 何時間も個別の指導をした。

 しかし,99.99パーセントの教師はとばせられなかったのである。

 論文として残っているものも皆無に近い。斎藤喜博,小久保,栄元氏など数えられる範囲だ。

 民教連の雑誌の中にも1人いた。柔道の帯を子どもの身体にしばりつけ,ひっぱりあげてとばせる方法である。これが,民教連の本に紹介された最高水準だった。

 向山式跳び箱指導法が発表されて,この問題は終息した。向山式なら,誰でも5分程度でとばせられるからである。

 成功率は98パーセント程だ。

 このような「効果のある」「すぐれた指導技術」が,教師の仕事には必要である。

 「向山型算数指導」もその一つだ。

 これまでの日本の「算数指導」の中に「市販テストで5点,10点をとっていた子が90点,100点をとった」という授業報告はなかった。

 「努力した」報告はあったが,「このような指導で成功した」という報告はなかったのである。

 向山型からは,全国各地で次々と成果が発表された。

 向山型では,いくつもの小さな技術が配列されている。

 問題への丸つけでも,「できない子」のために次のような丸つけをする。あかねこ計算スキルの重要なポイントである。

 かけ算に丸をつける場合,できない子には右のようにつけてやる。

 この子は,「間違い」をしているのだが,全体にバツをつけない。

 途中の数字の一つ一つを見てやり,「ほら,こんなに合っていたよ」と言ってやるのである。

 あかねこ計算スキルは次の三つが特長だ。

 1 全員が満点をとれる

 2 ヒント,補助計算がある

 3 どこでまちがえたかが分かる

 この3が,例で示した指導法である。

 いつから,この方法があったのか。最初からである。スキルにきちんと印刷してある。

 もう一方で,授業中にノートを持って来させる時がある。この時は,「バツかマル」をつけるのが基本だ。

 説明すると,列ができるからである。

 ところで,子どもたちの中には「バツはいやだ」と,パニクル子もいる。それが普通だ。

 その時,どうすればいいのか。

 基本をもとに,担任が工夫するのである。

 せめて,3つや4つの方法をやってみて,効果を比較するのである。

 向山型の基本を知っていれば,まずは数字ごとに丸をつける方法をやってみるだろう。

 ところが,何もやらずに「どうしたらいいのでしょう」とメールに流す人がいる。

 私は,びっくりした。

 教師という仕事で給料をもらっているなら,目の前の子どもに「あれこれ」工夫してみて,その結果を示してから,メールに流すべきである。

 「傷口を縫おうとすると痛いとパニクル子どもがいるのです。どうしたらいいでしょう」とメールに流す外科医を,どう思うだろう。

 冗談じゃない。「まず,工夫してみろ」「それが仕事だろう」と誰でも思う。

 向山型算数では「パニクル子もいる」「丸つけにはいろいろな方法もある」ことを承知の上で,技術・方法を示している。

 アドバイスをしていたベテランの教師も,このような原則をすでに向山型では示しているのだということにふれる人はいなかった。

 学力保障をするには,「授業」の技術,技能が必要である。

 すぐれた方法を学び,身につける修練が必要だ。

 それとともに,1千万人,2千万人の子どもをカバーできる「1つの方法」など,あるわけがないことを知っておくことも大切だ。

 「すぐれた技術・方法」に学び,応用していくことも時には必要なのである。

 学力保障とは,このような「教師全体の研究」の成果の上に,個々の教師の工夫が加わって可能なのである。


  2003年1月10日   /向山 洋一

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