教え方のプロ・向山洋一全集99
TOSSが提案する基礎学力の保障と英会話

教え方のプロ・向山洋一全集99TOSSが提案する基礎学力の保障と英会話

平均点90点以上は達成出来る―奇跡の指導法が出現した!

リズムとテンポよく流すのが授業のシステム。これで平均点90点以上を達成させられる―その指導法を保証するのがノート、赤エンピツ、お手本文化。小学校英語は読ませず、書かせず、訳さず「聞くから話す」への指導の具体を紹介。教える知恵満載の1冊!


紙版価格: 1,960円+税

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
978-4-18-437912-1
ジャンル:
教育学一般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 180頁
状態:
在庫あり
出荷:
2018年4月23日
春の教育書フェア2018
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目次

もくじの詳細表示

1 向山洋一全集全一〇〇巻刊行へのまえがき
/向山 洋一
2 私とTOSS─こうして出逢った教師修業のドラマ
/松本 菜月
T 基礎学力を保障する教育システム
1 TOSSが主張してきた基礎学力保障
2 基礎学力を保障する授業システム
(1) 安定した授業システム、それを運営する授業力によってこそ子どもたちは伸びていく
(2) できない子をできるように指導してこそ平均九十点以上となる。珠玉の指導のパーツをリズムよくテンポよく授業の流れにするのが授業システムである
(3) 平均点九十点以上は誰でもとらせられる。授業の技量を上げ、すぐれた指導法で授業すれば誰でもできる
(4) 向山の思考方法 楽しい授業からぎりぎりの教育内容までの辿り方
(5) 教師は、クラスの基礎学力の保障をきびしく問われる。アカウンタビリティ(説明責任、実行責任、結果責任)がすべての教師に課せられた
(6) いかなる授業もリズムよくテンポよく
(7) 成功体験の授業を追試することで授業に目覚める
(8) 奇蹟の指導法が出現した。できない子が満点をとるまでの指導
3 基礎学力を保障する学校の研修とは
(1) 本物の教育研究を求めて
(2) 四十数年昔、全国から毎年三千名の参観者があった音楽公開授業!
─山本先生の主張をTOSSはしっかり受けつぐ─
(3) 日本で最もうすい十二ページの研究紀要は長く日本の教育史に残る傑作だ
─熊本県鏡西部小学校研究紀要─
(4) 「必達目標」で基礎基本学力を保障した海浦小の学校づくり
(5) 向山型指導法のすばらしさを示した「子どもの事実」
─長野県篠ノ井東小学校、研究三年目のドラマ─
(6) 長野県基礎学力を保障する授業研究会
4 基礎学力を保障するノート、赤えんぴつ指導
(1) 私は小学校一年の時、母親から教えられた
(2) お手本で指導して数値で評定する
(3) 効果のない我流をすて、赤えんぴつ指導に習熟するとできない子は激変する
(4) 赤えんぴつ、赤ペン指導には原則がある
(5) 「赤えんぴつ」「赤ペン」指導のプロ、向山のユースウェア
(6) ゆれ動く「文科省の学力像」の追跡と今後の課題
─その「学力」は「いかなる指導」でもたらされたか─
5 基礎学力の保障を破壊する最悪の指導法
(1) 我流教師が苦労して生きのびてきた、人には言えない秘密
(2) まずは基礎をきちんと教えることから
(3) 新しい方向は、子ども、教師を救う
─算数の問題解決学習から算数の全員習得学習へ! 学級崩壊を救いクラスをまとめる伝統的言語文化!─
(4) 過度な原理習得学習は子どもをスポイルする
(5) 学力崩壊の真犯人
(6) 研究とはこのようにする。プロの仕事とはかくまで奥が深い。五十数年昔の「計算練習の実際」をTOSSが復刻
(7) 黒板を見れば教師の実力が分かる
U 小学校英会話の授業システム
1 小学校英会話の授業づくり
2 小学校英会話の知的な授業の組み立て
─上海師大附属小(上海市実験学校)の授業はTOSS英語とそっくりだった (テンポとリズムのある流れるような授業だった)─
3 読ませず、書かせず、訳させず、「聞く」から「話す」へ
4 二十一世紀の基礎基本を見据えた英語のカリキュラム
─中学校英語の授業を拒否することから小学校英会話の授業づくりは始まった─
5 TOSS英会話授業の構成術
─授業は、ハードウェア、ソフトウェア、ユースウェアの三つが必要である─
6 「聞く、話す、読む」の習得ステップに不可欠なフラッシュカード、英語カルタ
7 すぐれた教材を身近において活用する
V 授業の本質
1 向山の教育研究の断片
2 ほんの小さな授業行為の中にこそ大切な授業の本質がある
3 日本の幾百千年の「教える知恵」を受けついだのはTOSSである
あとがき
/伴 一孝・溝端 達也・平瀬 公士

1 向山洋一全集全一〇〇巻刊行へのまえがき
   /向山 洋一

 向山洋一全集全一〇〇巻が刊行されることになった。

 これは、日本の教育界で初めてのことであり、他の分野でもほとんど耳にしない出来事である。

 私が、小学校で三十二年間実践したことのすべて、千葉大学、玉川大学で十年余にわたって教えたこと、NHKクイズ面白ゼミナール、進研ゼミ、セシールゼミ、光村、旺文社、正進社、PHP、サンマーク出版、主婦の友社などで発刊した教材群(その多くは、日本一のシェアをとった)などが入っている。

 すべての子どもの学力を保障するために、とりわけ発達障がいの子の学力、境界知能の子の学力を保障するために、慶応大学など多くの専門医と協同研究をしてきた成果でもある。

 教育技術の法則化運動は、結成して一年で日本一の大きな研究団体となり、二十一世紀にそれをひきついだTOSSは、アクセス一億、一ケ月で七十七ヶ国からのアクセスがあるなど、ギネスものの無料のポータルサイトとなって、多くの教師、父母の方々に情報を提供するようになった。

 TOSS学生サークルも全国六十大学に広がり、TOSS保護者の支援サークルも生まれている。

 総務省、観光庁、郵便事業会社と全面的に協力した社会貢献活動もすすめてきた。例えば、「調べ学習」として、全国一八一〇自治体すべての「観光読本」(カラー版)を自費で作り、八〇〇余の知事、市、町村長からのメッセージをいただいている。

 このような大きな教育運動の中で、多くの方々と出会い仕事を共にしてきた。波多野里望先生、椎川忍総務省局長はじめ、幾多の方々の応援に支えられてきた。

 また、こうした活動を普及していく多くの編集者とも出会ってきた。

 とりわけ、お世話になったのが、向山洋一全集全一〇〇巻のほぼ全部を創ってくれた江部・樋口編集長である。多くの方々に心から御礼の意を表したい。

 この一〇〇巻が完成する時、二〇一一年三月一一日、一〇〇〇年に一度といわれる巨大地震が日本をおそった。

 東北地方太平洋岸が壊滅的な被害をうけた。

 向山洋一全集全一〇〇巻と共に、この東日本大震災のことも、この全集に含めておきたい。

 どこよりもはやく、東日本復興の企画会議を招集し、今回百数十人から寄せられた「復興企画」の中から寄稿をお願いしたものである。

 「TOSSの活動、願い、実行力」を具体的に示すものとして、後世に長く伝えられていくことと思う。



2 私とTOSS―こうして出逢った教師修業のドラマ
   /松本 菜月


1 TOSSとの出会い

 私はとてもラッキーな出会いをした。初任研の指導教官が、TOSSで学んでいる先生だった。家庭の都合でサークルには参加されていない。しかし、雑誌や本をたくさん読みながら勉強されている先生だった。その先生に、私は四月一日の出会いの日に一冊の雑誌を渡された。『教師ツーウェイ』の四月号だった。


  「黄金の三日間」というものがあるからね。とても大切だから、この雑誌を読んでみてね。


 私はその雑誌を読み、子どもたちと出会う前に「黄金の三日間」を知った。「赤鉛筆指導」も知った。そして「TOSS」を知った。


2 知っているはずなのにうまくいかない

 始業式のときに出会った子どもたちはとてもおとなしかった。私の言うことを注意深く聞いてくれた。「なるほど、これが『黄金の三日間』というものか」と思った。授業では、ノートをうまく取れない子がいた。赤鉛筆で薄く書いてあげると、その子はなぞった。「なるほど、これが『赤鉛筆指導』というものか」と思った。

 雑誌に書いてある通りのことが、目の前で起こっていることに、私は感動した。


  しかし、ゴールデンウィークが明けるころ、私のクラスは荒れた。


 授業中は私語が絶え間なく続いた。私がどんなに指示を出しても、子どもたちは動かなかった。私は「TOSS」を知っているはずなのに。こんなはずではなかった。


3 同じクラスの子どもたちなのに

 クラスがうまくいかずに悩んでいる中、初任研の指導教官が、私のクラスで師範授業をした。


  「教科書を出しなさい」「○番の問題を指で押さえなさい」「ノートに解きなさい」「できたらもっていらっしゃい」などの指示に従って、さっと動く子どもたち。


 その光景は私にとってとてもショックなものであった。この子どもたちは、いつも私の言うことは聞かない。目の前でとてもおりこうに学習に取り組んでいる子どもたちは、本当に私のクラスの子どもたちなのだろうか。

 私はそのとき、「TOSS」という言葉を知っているだけではダメなんだ、ということに気が付いた。


  私は、学ばなくてはいけないんだ。


 今なら、なぜ私は子どもを動かせなくて、指導教官は動かせたのかが分かる。私には指示を出したあとの「確認」がなかった。「ほめ言葉」もなかった。だから、子どもたちにとっては指示されたことは、やってもやらなくても同じことだったのだ。いや、逆に、一生懸命やってもほめられないのだから、やらないほうが良い…という考えになっていたのだ。指導教官には「確認」があった。そして「ほめ言葉」がたくさんあった。真面目にやると、ほめてもらえる。普段ほめられることの少なかった私のクラスの子どもたちは、とてもうれしかったのだと思う。


4 サークルとの出会い

 そんなとき、偶然、同期の先生が講師時代から参加しているサークルに誘ってくれた。初めて「サークル」に行っておどろいた。

 まず模擬授業。まるで子どもを相手にするように、授業をしている。


  そして、その授業がとてもおもしろい!


 私はそこで、サークル代表の音読指導の授業を受けた。それまで私は、「音読=単調な繰り返し」と思っていた。そこでの授業は、今までの音読のイメージが覆される授業だった。TOSSでは当たり前の「追い読み」「交代読み」そして「たけのこ読み」…音読のバリエーションが豊富であることに驚いた。


  そして、読むたびに授業者からでるほめ言葉のオンパレード。


 大人でも「もっとがんばろう」「私も先生にほめられたい」と思えた。子どもだったら、もっとそう思うだろう。


5 やっと学び始める

 次の日、早速サークルで学んだとおりに音読指導をしてみた。たけのこ読みで楽しそうに立ちあがる子どもたち。ほめる度に、大きくなっていく声。すごい、すごい! 授業をしながら、私は目の前の子どもたちの変化に興奮した。


  私が生まれてはじめて味わった「子どもの事実」と「腹の底からの実感」だった。


 次の日から、雑誌を読む目が変わった。今まで私は雑誌を「読んでいる」とは言えるものではなかった。眺めている程度だったのだ。この日から、教室に雑誌を持ち込んだ。発問・指示が書かれているページはそのまま追試した。サークルに参加し始めて数か月後、サークルで模擬授業もした。手が震えて、声がうまく出せなかったけれど、次の週にサークルで指摘された部分を修正してクラスで授業をすると、うまくいった。


  「TOSSを知っている」だけではダメなんだ。


 クラスの子どもたちが、少しずつ変わってきた。

 三月。子どもたちがお手紙をくれた。「授業を楽しく教えてくれてありがとう」と書いてあった。

著者紹介

向山 洋一(むこうやま よういち)著書を検索»

1943年9月15日生まれ

1968年3月 東京学芸大学社会科卒業

2000年3月 東京都大田区立多摩川小学校退職

教育技術法則化運動代表,千葉大学非常勤講師,上海師範大学客員教授,日本教育技術学会会長,日本言語技術教育学会副会長。月刊『教室ツーウェイ』『向山型「算数」』『向山型「国語」』編集長。月刊『教育トークライン』,隔月刊『ジュニア・ボランティア教育』編集人。

日本一のインターネット教育情報ポータルサイトTOSSランド代表。

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※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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