知的追究「向山型社会」の展開2
調べ学習 高学年「仮説を立てて検証する」

知的追究「向山型社会」の展開2調べ学習 高学年「仮説を立てて検証する」

調べ学習の課題をどう立てさせるか。高学年で直面する最大の課題である。子どもたちの力で資料を集めることができるのか。子どもたちなりの結論を出すことができるのか。そのためにこれに答えるシステムを提供する。向山型社会研究会の九年間の実録をまとめた。


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ISBN:
978-4-18-425018-5
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 120頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年8月26日
新学習指導要領解説書籍
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目次

もくじの詳細表示

はじめに
T 高学年に身につけさせたい調べ学習の技能
/吉田 高志
向山実践「工業地域の分布」に学ぶ
情報の蓄積と再構成
子どもの立てる問題は、これまでの授業の反映である
教師の指導こそが最大のポイント
U 資料を読み取る
―教科書、資料集の活用方法― /鈴木 康一
教科書の文章は、資料の説明でしかない
図や表には多くの情報が盛り込まれている
「資料を吟味する力」をつけていく
資料の読み取り能力の育て方
(1) 「写真を読み取る力」を育てる指導
(2) 「グラフを読み取る力」を育てる指導
(3) 「地図帳の資料を読み取る力」を育てる指導
(4) 「資料集の資料を読み取る力」を育てる指導
V 知らないことは調べられない
―内部情報の蓄積の大切さ― /川原 雅樹
知らないことは調べられない
内部情報の蓄積の方法
(1) ビデオ視聴で数多くメモさせる
(2) 見学で数多くメモさせる
(3) ノ―ト見開き二ペ―ジにまとめさせる
(4) KJ法で内部情報を整理する
(5) 百科事典を使わせる
内部情報の蓄積と調べ学習
W 仮説を立てる
/山下 文廣
「社会科における基本的な学習の流れ」に見る学習システム
学習課題として取り上げ確かめる
価値ある課題は、教師のみが立てることができる
複数の仮説を立てさせる
討論の課題から調べ学習に入る
X 情報を集めて選択する
/鈴木 康一
資料の丸写しは認めない
資料の取捨選択は「調べ学習の密度を上げる作業」である
調べ学習のまとめで使う資料は「図や表」にする
「変化球型」の論証の仕方を教える
検索エンジンを使って資料を集める
活用する資料を絞り込ませる
Y 発表させる
/赤阪 勝
どの局面で発表させるか
調べる課題づくりと発表
討論成立の条件
五年「わが国の農業」での討論
友達の意見を生かす
Z レポ―トを作成させる
/川原 雅樹
レポ―トのさまざまな形と子どもの学び
「単元のまとめレポ―ト」実際に流れどおりに書かせてみる―フォ―マットを与えると、全員書けるようになる―
討論の前後に作文を書かせるのもよい
[ 五年の実践、六年の実践
一 五年・向山氏の「工業地域の分布」の追試から学ぶ /中田 幸介
日本の工業地域
自分で学習していけるような学習のシステム
向山実践「工業地域の分布」を修正して追試する
(1) 身の回りの工業製品をKJ法で整理する
(2) 仮説を立てて検証する
二 六年・戦国時代を代表する人物は誰か /「川原 雅樹
向山実践「戦国時代」の全体像
前の時代の特徴を言う(書く)
戦国時代の特徴と、代表する人物選び
選んだ人物について調べる
時代をどのように生きようとしたか
五つのエピソ―ドを発表する
代表的なエピソ―ドを選ぶ(KJ法)
指名なし討論に入る
戦国時代の実践における調べ学習の六つのステップ
TOSS社会研究会会員募集
おわりに

はじめに

 調べ学習の課題をどう立てさせるか。

 高学年で直面する最大の課題である。

 調べ学習の課題をどうするのかという問題は、調べ学習全体をどうイメージできるかということにかかっている。

 例えば、その課題は、長時間の追求に耐える価値ある課題なのか。

 子どもたちの力で資料を集めることができるのか。

 子どもたちなりの結論を出すことができるのか。

 つまり、子どもたちが学習を進めていく全体システムを考えなくてはならないのである。

 これに答えるシステムを持っているのは向山型社会しかないと私は考えている。

 向山洋一氏は、小学生の児童を「自分で問いを発せられる能力」の開発途上段階ととらえている。

 その子どもたちが、自分で課題(問い)を見つけ、それを解決していくことができるようになるために、どのような力が育っているのかを、次の九項目のアンケートによって調べている。


 A 資料集から資料が探せる

 B 資料の必要要件がわかる

 C 資料が読める

 D グラフの変化が読める

 E 分析・総合ができる

 F 課題に沿った情報の選択ができる

 G 情報の構成ができる

 H 調査・検証ができる

 I 発表ができる


 このアンケートを裏返せば、これらの力が育っていれば、子どもたちが「自分で問いを発せられる能力」を持つことができるということである。向山先生の仮説と考えてよいだろう。

 では、A〜Iまでの力をつける授業とはどのような授業か。

 この答えは、向山実践にしかない。

 とりわけ難しいのが「E 分析・総合ができる」力を育てることである。

 実は、仮説を立てる力は、この中に含まれる。仮説とは、それまでに蓄積した知識や新たに集めた資料を分析・総合したうえにできあがるものだからである。

 向山実践では、この部分を意識的に取り上げ実践を通して解明している。詳しくは本書をごらんいただきたい。

 本書は、向山型社会研究会の九年間の実践をまとめたものである。子どもたちが仮説を立て検証していく授業をどうつくるか。実践を通して提案させていただいた。


 TOSS社会研究会は二〇〇七年から十年目の活動に入る。TOSS社会研究会を支えてくださった会員の方々に心からお礼を申し上げる。

 また、日頃から温かいご指導をいただいている向山洋一先生、本書の企画から執筆に至るまで細かくご指導いただいた明治図書の江部満編集長に、お礼を申し上げる。ありがとうございました。


  二〇〇七年二月吉日   /吉田 高志

著者紹介

吉田 高志(よしだ たかし)著書を検索»

1957年生まれ。1979年より福井県内小学校勤務。

TOSS福井サークル所属。TOSS社会研究会機関誌

『TOSS向山型社会』編集長

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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