楽しい“伝統的な言語文化”の授業づくり 1・2年

楽しい“伝統的な言語文化”の授業づくり 1・2年

ワークや遊びを活用した伝統的な言語文化の授業ヒント満載!

低学年の子どもは、語呂合わせの暗記・暗唱が大好き。昔話や神話の読み聞かせなど、教室がシーンとなること受け合い。そんな授業を展開する創意工夫の観点を中心に紹介。また、アニマシオンの手法を使った事例など実践例も沢山あり。


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ISBN:
978-4-18-300518-2
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 128頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年6月20日
新学習指導要領解説書籍
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目次

もくじの詳細表示

はじめに
T 読み聞かせによる授業
[1] 次を予想させながら読み聞かせる ――神話の授業(一年)「うみひこ やまひこ」
1どの絵本を選ぶか/ 2問題を出しながら読み聞かせる/ 3うみひこ・やまひこ問題/ 4「浦島太郎」との共通点
[2] 神話だって、肩の力を抜いて、さっと読み始めるとよい ――神話の授業(二年)「いなばの 白うさぎ」
1神話は、さっと読み始めるのがよい/ 2いなばの白うさぎ(因幡の白兎)/ 3神話に親しめば、それで大成功!
[3] 「昔話の型」を使うと読み聞かせが変わる ――昔話の授業(一年)
1昔話の共通性を見つける授業/ 2昔話には型がある
[4] 磨き抜かれた日本語を体感する「再話」の授業 ――昔話の授業(二年)
1低学年と昔話/ 2読み聞かせの前に/ 3昔話の読み聞かせのポイントはリズム/ 4キーワードを確認することで、安心して書き進める/ 5書きやすい原稿用紙は/ 6しーんとなる/ 7昔話に親しみを
U ワークを活用した昔話・神話の授業
[1] 昔話の授業(一年)――「したきりすずめ」
1授業構成/ 2[ワーク@]/ 3[ワークB]/ 4[ワークC]
[2] 昔話の授業(二年)――「ぶんぶく茶がま」
1読み聞かせをして、登場人物を尋ねる/ 2間違えた読み方で読んで、間違いを指摘させる/ 3お話に出てきたものを尋ねる/ 4ワークを使って再話させる
[3] 昔話の授業(二年)――「うらしまたろう」
[4] 神話の授業(一年)――「いなばの 白うさぎ」
1授業構成/ 2[ワーク@]/ 3[ワークA]/ 4[ワークD]
[5] 神話の授業(二年)――「くにの はじまり」
1最初に範読/ 2ワークに取り組む/ 3できた子どもを大いにほめる/ 4変化のある繰り返しでワークは進む
V アニマシオンの戦術を使った授業
[1] 「前かな、後ろかな」の戦術を使った神話の授業(一年) ――「ヤマタノオロチ」
1「前かな、後ろかな」を使って/ 2「前かな、後ろかな」を使って、「ヤマタノオロチ」を読む/ 3授業の流れ
[2] 「これ、だれのもの?」の戦術を使った神話の授業(二年) ――「ウミサチとヤマサチ」
1アニマシオンのねらいと「ウミサチとヤマサチ」/ 2事前にしておくこと/ 3授業の実際/ 4子どもの感想から/ 5神話を読むきっかけに
[3] 「読み違えた読み聞かせ」の戦術を使った昔話の授業(二年) ――「瓜こひめ」
1アニマシオンの授業に挑戦/ 2一年生の教室で、飛び込み授業/ 3授業の実際
[4] 「バラバラ事件」の戦術を使った昔話の授業(二年) ――「わらしべ長者」
1読み聞かせる/ 2どんなものを手に入れましたか/ 3正しい順番に並べ替えよう/ 4昔話の「アニマシオン」の基本型
W 外国の話と比べる授業
[1] 神話の似ているところを探そう!(一年) ――日本、ギリシャ、中国の神話
1ギリシャ神話を読んでみよう/ 2神話の共通点は何か?/ 3外国の神話を比べる授業
[2] 「夫婦の神様とあの世のお話」神話の授業(二年) ――日本とギリシャの神話を比べる
1日本の神話「国生みの神」を話して聞かせる/ 2日本の神話「あの世の女神」を話して聞かせる/ 3ギリシャの神話「あの世まで妻をさがしに」を話して聞かせる
[3] 日本の昔話と同様の話が外国にもあることに気づかせる(一年)
[4] 似てる! 似てる! アジアの昔話(二年)
X 漢字文化の授業
[1] 象形文字を楽しむ
1絵から漢字を考える/ 2漢字から絵を考える/ 3言葉で聞いて漢字を考える
[2] 記号化した意味を楽しむ
1絵から漢字を考える/ 2記号化した漢字を考える
[3] パーツを組み合わせて楽しむ
1組み合わせて漢字を考える/ 2問題文も考える
[4] 「○がたくさん」の漢字を作ってみよう
[5] 何と読むのでしょう
1「木」偏の漢字/ 2「虫」偏の漢字
[6] ワークを使った授業(みんなと力を合わせて)
あとがき

はじめに

 本書は『伝統的な言語文化ワーク』(明治図書)の「あとがき」で約束した伝統的な言語文化の授業編です。

 本書の特色は、次の点にあります。


  『伝統的な言語文化ワーク』を活用した授業例を収録しました。


 ワークは、拡大コピーしたものを子どもに与えただけで、子どもが自分一人で作業を通して学べるという工夫がされています。これは、『グレーゾーンの子どもに対応した作文ワーク』や『グレーゾーンの子どもに対応した算数ワーク』の作成方針を踏襲したためです。

 発達障害のある子どもにも、伝統的な言語文化を暗唱したり声に出したりして親しんでほしいと願ったからです。また、多忙な保護者の家庭であっても、子どもが自分で作業をして、その結果を保護者に見てもらったり、暗唱してみせたり、声に出して読んでみせたりする光景を思い描いて作成しました。

 さらに、保護者の方が子どもに「読み聞かせ」てくれたら、どんなにか子どもとの関係づくりに意味があるだろうかとか、保護者との楽しい語らいなどを光景として思い描いて作成しました。

 このような思いで作成したワークではありますが、授業で使われることで、子どもはよりいっそうワークの使い方を理解することができます。また、授業で使われることで子どもは伝統的な言語文化に親しみをもつこともできます。そこで、このようにワークを使った授業ができますという事例を収録することで、ワークを使って授業される方々の便に供しようと考えました。

 授業例を参考にされて、さらに工夫された授業が展開され、子どもが伝統的な言語文化に興味や関心をもって親しんでくれたら、これ以上の喜びはありません。


  遊びで親しみ学んできた言語文化


 この代表が百人一首です。遊び方は何通りもあります。

 現在広く採用されているのが「五色百人一首」です。「五色百人一首」は現場の教育実践から生まれました。開発者は向山洋一氏です。五色、つまり、二十首ずつ色で分けました。こうすることで、短時間で対戦が終われるようになりました。子どもの「やりたい! やりたい!」という要望にも容易に応えることができるようになりました。

 百人一首はさまざまな教育効果を見せました。子どもが「自分ふだ」とでもいえるような、お気に入りのふだを決めだしたのです。お気に入りというくらいですから、暗唱していることは言うまでもありません。中には百首全部を暗唱する子どもまで出てきます。

 伝統的な言語の学びは本来「素読」でしたから、当然と言えば当然なことだったわけです。学習指導要領でも暗唱を強調しています。しかし、暗唱をさせることは必ずしも簡単ではありません。暗唱をさせられたら一人前とさえいわれているくらいです。ところが百人一首は、遊びの中で暗唱をひとりでにしてしまいます。「五色百人一首」は、東京都教育委員会の『日本の伝統・文化理解教育の推進』という冊子の中でも取り上げられているくらいに教室で使用されています。


  漢字文化


 漢字文化の授業は子どもが熱中する授業です。

 漢字文化の授業も収録していますので、子どもとともに大いに楽しんでほしいと思います。

 今では、どこの学校でも使っているTOSSランドで検索すれば、漢字文化の授業をいくつも見ることができます。漢字文化の授業も実は、伝統的な言語文化の授業にほかなりません。


 伝統的な言語文化に子どもが親しむ契機として、伝統的な言語文化の授業づくりのヒントとして、本書が使われるとしたらうれしいかぎりです。


 最後に、『伝統的な言語文化ワーク』とともに伝統的な言語文化ワークを活用した授業の提案をしていただいた樋口雅子さんに感謝申し上げます。


   編集代表 /大森 修

著者紹介

大森 修(おおもり おさむ)著書を検索»

1946年新潟県生まれ。新潟での小学校教師,校長を経て,2007年3月退職。

日本教育技術学会理事,日本言語技術教育学会理事,大森塾主宰。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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