若い教師力アップ選書2
図解 「分かる」が生まれる授業55の基礎技術

若い教師力アップ選書2図解 「分かる」が生まれる授業55の基礎技術

好評2刷

教師の教え方で、子どもは変わることを実感できるプロの技!

ベテラン教師が若い人に伝えるべき授業の基礎技術を55に厳選して示す。教師がうまく教えれば、@子どもの理解度がかわる、A子どもの知識の量がかわる、B子どもの技能の高まりがかわる、C子どもの考え方がかわる、D子どもの意欲がかわる等の成果を公表。


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ISBN:
978-4-18-244517-0
ジャンル:
授業全般
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 128頁
状態:
在庫あり
出荷:
2019年10月16日
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 教師の表情・態度・話し方
1 楽しそうに話している
楽しそうに話せることは授業づくりの基本/教師は鏡で自分の顔をみてから授業をする/教師のじょうずな話し方3つの基本
2 話の内容が整理されている
教師の話はとかく結婚式のスピーチのように長い/筋道だって話すことで論理的な思考力が育つ/教師の話の飛躍をおぎなえる子・おぎなえない子
3 子どもの反応をみて話している
子どものようすや反応をモニターしながら話す/子どもは質問や発言することで学ぶ意欲を高める/質問や発言を子どもとのコミュニケーションにつなぐ
第2章 授業目標とねらいの設定
4 指導目標を子どもの姿で具体化している
指導目標は子どもの具体的な姿で書きあらわす/「〜を理解する・分かる・知る」の目標にしない/指導目標を具体化するための5つの原則
5 指導目標を子どもと共有している
指導目標は子どもと共有することにより達成できる/授業のはじめに黒板に目標やねらいを書く/指導目標を教師がいうか子どもにいわせるか
6 評価規準表がつくられている
評価規準表は評価のためでなく授業づくりのため/単元の評価規準をつくれば授業がかわる/授業に役立つ評価規準表づくりの7条件
第3章 学習内容の組織化
7 学習内容が指導目標とズレていない
指導目標やねらいが一文一義になっている/学習の内容を目標やねらいにそって精選する/高めたい能力を明らかにして活発な活動を仕組む
8 学習内容が子どもに合っている
学習の内容が子どもの実態に合っている/分かる授業づくりでは子どもの準備の状態をみる/子どもの認知的,技能的,情意的レディネスを見きわめる
9 教えると学びとるの区別がある
教師が教えると子どもが学びとるの区別/習得する学習と探求する学習の区別/子どもが学びとる授業には目にみえない仕込みがある
第4章 授業の組立てと展開
10 学習の導入・展開・まとめがある
子どもとの出会いから導入への流れをつくる/展開には山場もあり予期せぬハプニングもある/35分の危機を乗り越えてまとめへと収束する
11 授業のねらいに合った学習形態を選ぶ
学習形態は一斉学習,グループ学習,個人学習が基本/授業のねらいにより一斉,グループ,個人学習を選ぶ/個人学習はじっくり学習できるが思考がかたよりやすい
12 学習に変化があって飽きさせない
学習に飽きがこない授業ができるワケ/学習材のビジュアル化と作業化で集中力が高まる/子ども同士の対話と教育機器の利用も有効
13 チョークとトークから脱出している
「分かりましたか?」「はーい」は一種のセレモニー/子どもに分からせたつもりからの脱出/子どもは主体的に学ぶとき潜在能力を伸ばす
14 子どもから質問や意見をだしやすい
授業は疑問がでないように分かりやすくつくる/子どもが質問や意見をだせない授業は分かりにくい/子どもの間違いや質問を活かして学習に厚みができる
15 学習の山場がつくられている
授業の山場には納得,解決,完成,結論が得られる/授業の山場をつくることで考える力が高まる/教師が説明し子どもが表現する授業でも山場はつくれる
16 クイズやゲーム的な学習がある
クイズやゲーム的な学習で子どもは大喜び/クイズやゲームそのものよりクイズ的ゲーム的な展開/学習させたい内容をクイズやゲームにしつらえる
17 学習を結晶させている
学習を結晶させるとは経験を自分のものにすること/授業のおわりに子どもが学習を結晶させる/授業では学習活動のまとまりごとに結晶させる
第5章 学習する環境づくり
18 学習のルールが守られている
道路には交通のルール教室には学習のルール/学習のルールはまず教師の態度によって生まれる/基本的な学習ルールは繰り返して教える
19 教室に支持的な空気がある
教室はだれも安心して学べる所でなくてはならない/支持的な空気には相手を思いやる心と言葉がいる/応答的環境のなかで学習がすすんでいく授業
20 子どもと教師間に信頼関係がある
授業では子どもと教師間に信頼やミゾがみえる/子どもに迎合してばかりでは信頼関係は生まれない/子どもとの間に授業の信頼を生みだすもの
21 教室の学習環境がととのっている
学級目標や学習のルールが壁に貼られている/子どもの作品が美しく展示されている/教室の掲示に求められる四季折々の季節感
第6章 学習材と教育機器の選択
22 教科書をうまく利用している
教科書には多くの意見が反映されている/教科書を教えるのではなく教科書で教える/教科書の内容を発問や学習材につくりかえる
23 工夫した学習材をつかっている
黒板に貼りつけたり映像で見せたりする学習材/プリント,ワークシートなど個人学習をうながす学習材/子どもの手もとで操作したり実験したりする学習材
24 機器や教具を活用している
教育機器や教具によって授業が劇的にかわる/プロ教師はどんな教育機器があるか知っておく/メカにつよい教師が教育機器に頼りすぎるのも問題
第7章 学習を支援する技術
25 発問や指示が分かりやすい
発問には種類があり多様な学習をうながす/発問でおきる教師と子どもの間のズレ/発問を分かりやすくするために教師が考えること
26 板書が美しく分かりやすい
板書の文字が正しく美しく書かれている/色チョーク,カード貼りつけなどの工夫がある/ワク囲みや矢印などで板書が構造化されている
27 教師が見本を示している
子どもに見本をみせる教育はいつの時代にも必要/すべての教科に教師が子どもにみせたい見本がある/学級担任はよい見本よくない見本の両方をみせている
28 子どもをよく考えさせている
考える力の種類はさまざまで子どもの得意がちがう/「よく考えさせる」ではどんな思考が想定されているか/教師が先回りして教えると考える力は育たない
29 子どもをじょうずに指名している
ドキドキしながら手をあげている子どもがいる/はじめに手をあげた子どもに飛びつかない/タッチ式,リレー式などで指名する方法もある
30 子どもが体験的に学習している
五感をはたらかせた体験的な学習の効果/話を聞かせノートをとらせるだけの授業を見直す/国語や算数においても体験的な学習ができる
31 ノートやプリント指導がていねいである
ノートやプリントの内容がよく整理されている/ノートやプリントに書く時間が設定されている/教師の赤ペンがノートやプリントへの意欲を高める
32 子ども同士の対話や討論がある
「話し方・聞き方のルール」がつくられている/テーマにそった対話や討論ができている/話し合いが聞き合いでなく言い合いになってしまう
33 グループ学習を成立させている
グループ学習にちょうどよい人数をきめる/個人思考をしたうえでグループで話し合う/グループごとにワーキングボードが用意されている
34 家庭学習をうながしている
子どもの学習は学校だけでは成果が上がらない/予習の仕方,復習の仕方を教えるのも教師の仕事/学校の授業と家庭学習をうまく関連づける
第8章 思考を深める技術
35 発言にあいづちを打つ
思考を深める指導はカウンセリング技法から/基本のカウンセリング技法は7つの段階をふむ/あいづちを打つことが子どもの考える意欲を高める
36 くわしい説明を求める
子どもに説明させることで考える力が育つ/子どもが知っているごく簡単なことから語らせる/人に説明できるようになって100%の理解になる
37 意見の曖昧さを取り上げる
子どもの発言や発表の曖昧さを取り上げる/事実と意見が曖昧なとき,主張の根拠が曖昧なとき/子どもの仮説の曖昧さを許容することもある
38 発言の矛盾を問いかける
学習でみつけた結論と日常の生活との矛盾/子どもが発言した内容のなかにふくまれる矛盾/子どもがだした結論の論理的な不合理をつく
39 問題の位置関係をたずねる
問題になっていることの全体における位置/事実や課題が生まれた前後関係の問いかけ/問題が発生した因果関係を明らかにする
第9章 学習の仕方
40 学習の仕方を教えている
学習の仕方を知らないから学力が伸びない/ノートの書き方,漢字などの覚え方について教える/学習の仕方は4月のはじめから学年で取り組む
41 テストへの準備を教えている
テスト準備の方法もまた学校で教えたい/どんな学習をしたかふり返ることがスタート/答案が返ってきたら,どうするのかを教える
第10章 子どもの心理
42 子どものなかによい競争がある
生活には助け合いが,学習にはよい競争がいる/学習をゲーム化したりコンテスト方式にしたり/教室のなかに笑える競争を生みだす
43 子どもが自己評価している
正しく自己評価できる子どもは学力が伸びる/授業のおわりにふり返りの時間を設ける/子どもの自己評価はある程度大らかにする
44 子どもが挑戦する場面がある
「できるかな?」という不安に挑戦する学習/キャンプの飯ごう炊さんの不安はよい挑戦のモデル/各教科で仕組みたい子どものさまざまな挑戦
45 子どもが選択する場面がある
子どもが課題を選ぶ課題をつくる/学習方法が好きだから生まれる学習意欲もある/子どもがめいめいに学習方法を選択する
第11章 個々への学習支援
46 ていねいに机間指導をしている
机間巡視から机間観察へと用語をかえるワケ/机間観察では観察の視点をはっきりさせる/子どもの個別プロフィールを知って机間指導をする
47 じょうずにアドバイスしている
じょうずにヒントを与えて考えやすくする/いくつかの選択肢を示して考えを広げさせる/必要のない情報を教えて考えをまとめさせる
48 課題のレベルを調整している
のぼる階段が高ければ半分の高さの2段に分ける/別の言葉に言い換えることで考えやすくなる/迂回ルートの補充課題を用意して練習させる
49 習熟度に合わせて教えている
習熟度に合わせた指導で個人差に対応する/あらかじめ評価規準をつくって習熟度に対応する/コース名も習熟度別学習を成功させるカギ
50 子どもにKR情報を返している
子どもの発言や発表にきちんと反応する/知的KRと情的KRに分けて返す/教師の表情や態度もKR情報について回る
51 子どもの「よさ」を見つけている
日本人は足りない所を見つけるのがじょうず/子どもの「よさ」を見つけることの意味/個人の学習状況を横断的または縦断的にみる
第12章 指導の評価の一体化
52 子どもの満足度を評価している
子どもの満足度を確かめながら授業する/子どもの評価と教師の評価は一致しないことがある/面白おかしいだけで子どもの満足感は生まれない
53 形成的評価で授業を修正している
形成的評価は指導の途中におこなう評価/単元の途中で子どもの到達度や満足度を評価する/診断的評価・形成的評価・総括的評価の組み合わせ
54 補充的学習や発展的学習を設けている
補充的学習と発展的学習はどの子も等しく伸ばすため/補充的学習は評価規準があって成立する/発展的学習で難易度の高い問題に挑戦させる
55 単元の総括的評価をしている
総括的評価は単元ごとに観点別におこなう/観点別の学習状況評価を次の単元に活かす/観点別学習状況評価をもとにして評定する
あとがき

まえがき

 「プロ」と名のつく職業は,高度な技術をともなう。

 大工さんがカンナで削る技術,理容師さんが髪を切る技術,お医者さんが電気メスを操作する技術が,それである。

 では,教えるプロである教師には,どんな技術があるか。

 たとえば,「分かりやすく説明する」「じょうずに板書する」「ノートに赤ペンが入れられる」などがあげられる。

 でも,それだけでは,じゅうぶんでない。

 授業をつくるためには,「子どもを指名して学習を深めるワザ」も,「ゲームやクイズで学習を楽しくするワザ」も,「子どもの発言を評価して自信をもたせるワザ」も必要である。

 「プロ」の職業の技術には,それを伝承する仕組みがある。

 師匠から弟子,先輩から後輩へと伝わる高い技術は,その仕組みを通して受け継がれる。

 大工さんも,理容師さんも,お医者さんも,師匠や先輩の技術を学びとり,また自分で盗みとって,ようやく一人前になる。

 しかし,学校の教師はどうだろう。

 残念ながら,若い人たちがベテラン教師の技術を学びとる文化は,ほとんどの学校でない。

 それどころか,ベテラン教師は授業をみせることをためらい,できれば避けようとさえする。

 校内の研究授業も,できるだけ若い教師に任せ,その批評はしても,自分の授業をマナ板にのせることはしない。

 こうした理不尽が職場でまかり通るのは,学校の教師くらいのものだろう。

 だから,若い教師は,仕方なく手さぐりで授業をし,ときに小中学生時代に教わったと同じやり方で教える。

 学校の教室は,一世代30年前の指導が,そのまま通用してしまうところなのである。

 いま,日本の学校は,団塊世代の教師が大量退職する時代をむかえ,この矛盾が一気に吹きだしている。

 若い教師たちは,教えを乞いたいベテラン教師から見事に体をかわされ,どこに救いを求めていいのか分からないでいる。

 本書は,本来なら,ベテラン教師が若い人に伝えるべき授業の基礎技術を55に厳選して紹介した。

 授業をすればすぐ実感することであるが,教師の教え方によって,子どもはたしかにかわる。

 教師がうまく教えれば,子どもの理解度がかわる。

 教師がうまく教えれば,子どもの知識の量がかわる。

 教師がうまく教えれば,子どもの技能の高まりがかわる。

 教師がうまく教えれば,子どもの考え方がかわる。

 教師がうまく教えれば,子どもの意欲がかわる。

 本書は,筆者のこんな学校体験があって刊行した。

 若い先生方が,子どもの「分かる」を生みだす授業の基礎技術を早く身につけ,楽しんで授業ができる日が近いことを願っている。


  2008年7月   /長瀬 荘一

著者紹介

長瀬 荘一(ながせ そういち)著書を検索»

1950年生まれ。神戸大学教育学部卒業,神戸大学大学院教育学研究科修了。兵庫県公立小・中学校教諭,神戸大学附属中学校教諭及び副校長を経て,現在,神戸女子短期大学副学長・教授(教育心理学)

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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