谷和樹著作集3
教材研究にこだわる社会科授業の組み立て方

谷和樹著作集3教材研究にこだわる社会科授業の組み立て方

好評3刷

社会科の教科書をどう使いこなすか

上達には「あこがれ」が重要である。著者の教師修業での「あこがれ」は向山氏である。本書は@授業をつくるための手つづき、授業の組み立て方、黄金の三日間の仕事、A教材研究にこだわる、B重厚なテーマに挑戦する。例えば教育基本法の改正、愛国心などに挑む。


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ISBN:
978-4-18-237212-4
ジャンル:
社会
刊行:
3刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 200頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年12月9日
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目次

もくじの詳細表示

はじめに
T 授業をつくる
T 教科書を使いこなす
1 社会科の教科書を活用し尽くす「プロの技術」
(1) 教科によって何割くらい教科書を使うか
(2) 教科書をどう授業するのか
2 グラフ資料の扱い
グラフを扱う場合の基本要件
3 絵や写真から入る場合
(1) 絵や写真から授業を始める時の基本発問
(2) 書かれた意見を評定する
4 学習問題から入る
(1) 教科書どおりに教える授業
(2) 学習問題から入る授業プラン
5 教科書で自学させる
(1) 自分で学習を進めることができる
(2) 教科書を自学させる手順
(3) 効果的な直写
U 毎時間の「授業の始まり」をどうするか
1 「授業の開始」は極めて重要である。毎時間,毎時間,工夫する
(1) TOSS授業技量検定
(2) 授業開始のポイント
(3) フラッシュカードを活用した具体例
2 「授業の開始」にフラッシュカードを使い,一気に集中させる
(1) フラッシュカードを自作する
(2) フラッシュカードへの微かなこだわり
3 まだまだある! 子どもたちを一気に集中させる方法
(1) TOSSランドのフラッシュカードコンテンツ
(2) 地図帳の地名さがし
4 導入の5分で地図帳の索引検索を指導する
(1) 地図帳の「索引検索」は指導しなくてもできる
(2) ゲーム化すればよい
V 知識の定着をどうするか〜子どもの学力を考える
1 卒業するまでにどの子にも覚えさせたい知識
(1) 社会科の基礎・基本とは何か
(2) 熱中して都道府県名を覚える指導
2 「知識の定着」をどうするか
(1) 社会科の授業は事例主義である
(2) 問題集の使い方
(3) 市販テストの使い方
3 向山型は、学力低下論争と無縁である
(1) 学力は低下したのか
(2) 学力とは何か
(3) 向山型指導法が学力を保障する
4 PISA型読解力は何を示唆するか〜文科省「読解力向上に関する指導資料」を検討する
批判的に読む力と論理的に表現する力
W 技能を高める授業の組み立て方
1 社会科授業で「考えさせる」追い込み方〜立場を明確にして意見を書かせる
(1) 「どちらかの立場に立たせる」ことで追い込む
(2) 「全部発表させる」ことで追い込む
(3) 「問題を絞る」ことで追い込む
(4) 「具体的にする」ことで追い込む
2 “インターネット”の指導案例
(1) キーワード検索を教える
(2) 「調べ方を問う」読解力の面白問題
3 “情報”にトッピングする遊びネタ
(1) キーワード検索にトッピングするなら
(2) まずインターネットランドから
4 「神話」の授業から読書活動へ
X クラスを設計する
1 黄金の3日間に何をすべきか
(1) クラスの組織・ルールを安定させること。「給食システムの大幅見直し」も必要である
(2) 『授業の腕をあげる法則』を学び,使いこなせ
(3) 毎日繰り返される場面の指導法を安定させる
(4) 計画をきちんと紙に書き出せ。1秒も無駄にするな(黄金の3日間「2日目」の計画)
(5) 子どもたちを「よく見る」そして巻き込む
U 教材研究にこだわる
T 単元を貫く“大黒柱となる基本発問”の見つけ方
1 5段階の手順で基本発問を設計する
(1) 授業したいことを一言で,端的に説明できる
(2) 授業したい内容についての関連情報を膨大に集めている
(3) 教えたい知識内容を分類することができる
(4) 知識を整理して並べかえることができる
(5) 知識を発問の形に変換することができる
(6) 「商圏」の授業での発問
(7) 雪小モデルによる発問
U 新しいテーマの教材研究をどのように進めるか 社会科におけるディアスポラ研究〜どのような授業が可能かを探る
1 台湾に生き続けている日本の文化
(1) まずどのような作業をするか
(2) ディアスポラとは何か
(3) 文化的なディアスポラ
(4) 台湾と日本
2 とりあえず授業をつくってみる(セミナー会場での5分間の授業)
(1) 対決模擬授業でやってみる
(2) その場で授業を組み立てる
(3) 実際の授業の流れ
3 寄り道の教材研究
(1) 現場を歩いた実感とは
(2) 教材研究に関する情報の集め方
4 授業をつくりはじめる
(1) ともかくスタートすることも必要
(2) 思いつくままにキーワードを書き出す
5 実際の授業を再現する
6 再度教材研究に戻る
(1) 少子・高齢化とディアスポラ
(2) 満州とディアスポラ
(3) 比喩的なディアスポラ
(4) 全く違うものを結ぶ「ブログとディアスポラ」
(5) 台湾人のブログ
(6) ブログとは何か
(7) ブログとディアスポラを関連させる
(8) 書籍の買い方
(9) 他の仕事がつながってくる
(10) 日本に影響を与えた外国の文化
7 単元の全体を構成する
V 重厚なテーマに挑む
T 「日本国憲法・前文」の発問と授業づくり
U「教育基本法の改正」〜愛国心の復活は悪か
1 具体的な授業場面を取り上げて論じなければ意味がない
(1) 自分の国の姿
(2) 日本企業の技術力
(3) 領土問題
(4) 日本の教師の仕事
V「特攻隊員」の死を考える〜帰らぬ命ありて平和あり
1 特攻から何を学ぶことができるのか
(1) 特攻は安易に授業できない
(2) システムとしての特攻
(3) 特攻から何を学ぶのか
W 力のある教材で「道徳」授業を変える〜「力のある教材」の三つのレベル
X 国連世界食糧計画が開発したゲーム「フードフォース」の授業化提案
W 教師修業を続ける
T 「上達論」を踏まえた授業の腕を磨く私の修業
1 上達を保障する修業の仕方。その四つの原則
(1) 上達論の本を読む
(2) 継続する
(3) TOSS授業技量検定を受ける
(4) 「ちょうどいい仕事」はこない
U 歴史に残る授業を開発する授業技量(TOSS検定B表・A表)
1 ポイントやコツはない
2 読書の質と量
3 テーマ性
4 トータルな力量
V 実力のつく授業,実力のつかない授業〜五つの条件
1 具体的な事実をもとに語ること
2 五つの条件
3 「板書」をするな。子どもを見ろ
あとがき

はじめに

 「社会科の教科書をどのように使いこなすか」という提案は,まとまった形ではこれまでになかったのではないか。

 社会科の授業で教科書ばかり読んでいるとつまらない。教師が現場に足を運び,教材を開発し,子どもたちを連れていって,ダイナミックな授業展開にしたい。

 しかし,1年間の社会科の全ての授業をそのように組み立てることは不可能だ。教師は様々な仕事に追われている。算数や国語の授業は毎日ある。小学校の教師にとって,全ての単元を納得のいく教材研究の上で授業することはできないのである。

 当然,社会科の教科書を開くことになる。これを国語の授業のように順に読んでいくようでは,プロの教師とは言えない。社会科には社会科特有の教科の原理があり,それを踏まえて教科書を使いこなすことが必要だ。

 逆に言えば,原理を踏まえて教科書を活用することができるなら,日常のいわゆる「流す」授業の質も一定のレベルを保証できることになる。

 その一つの方法を本書で提案したつもりである。

 教科書を活用する授業について書いたら,そうではない場合の授業についても書かなければならないだろう。

 「ディアスポラ」や「食糧援助」のような大きなテーマについて,研究的に授業を実施するような場合である。

 このようなテーマを追いかけながら,様々に資料を集めて授業を組み立てるのは楽しい作業である。

 巨大なテーマの追いかけ方,資料の集め方,授業のつくり方,などを,いわば同時進行的に書いた文章も本書に収録した。

 さらに,社会科の学力をどうとらえるか,技能をどのようにつけるか,などのことにも言及した。あるいは,「日本国憲法」「教育基本法」「特攻隊」など,社会科の研究としては避けて通ることのできない大切なテーマについての論考も含めた。

 もちろん教師は社会科の授業だけやっていればいいのではない。普通の小学校で授業しているのだから,むしろ社会科に割く時間は少ない。もっとトータルにとらえるための「上達論」「授業論」「学級経営のポイント」なども大切だ。

 本書は,雑誌などに執筆した,比較的最近の私の文章を編集し,修正を加えてまとめたものである。

 断片的な部分もあるが,そうした大切な情報を充分に入れることができたと考えている。

 上達には「あこがれ」が重要であることを齋藤孝氏は述べた。私の教師修業での「あこがれ」は向山洋一氏である。「真の」プロ教師と呼べる人は,私にとっては氏の他にいない。本書は,向山氏から学びながら,私がこの数年間に学んできたことをまとめたものである。ご批判いただければ幸いである。


 本書の内容は,向山洋一先生のご指導がなければ何一つ書けなかった内容ばかりです。また,出版にあたっては,明治図書の江部満様に多大なご助言,多くの励ましのお言葉をいただきました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。


  2006年8月14日   /谷 和樹

著者紹介

谷 和樹(たに かずき)著書を検索»

兵庫県加東市立米田小学校 教諭

TOSS関西中央事務局。

1964年札幌生まれ。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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