- まえがき
- T 教師の統率力で規律ある教室を創る
- 一 黄金の三日間で教室を統率する
- 低学年だと思ってなめてかかっては、あっという間にクラスが崩壊する
- 1 「黄金の三日間」に行うこと
- 2 教師の権威を確立する
- 3 話に割り込んでくる子への対応
- 4 叱るよりも、褒める
- 5 集団を味方につける
- 6 まずは言葉から
- 7 ルールを全体の場で確定していく
- 二 必ず指導しておきたい四つの学習ルール
- 聞き方・話し方・姿勢・ノートの持って行き方
- 1 聞き方
- 2 話し方
- 3 姿 勢
- 4 ノートの持って行き方
- 三 授業の中でのしつけ @音楽
- 大きな声を出さなくてもいいように約束を決めておく
- 1 大きな声を出さなくてもいいように約束を決める
- 2 席に戻る合図を決める
- 3 曲に合わせて動けるようにする
- 4 隙を作らない
- 四 授業の中でのしつけ A体育
- 運動をしながら、集合の仕方、並び方、話の聞き方をしつける
- 1 集合の練習をする
- 2 並ぶときの約束
- 3 手悪さをさせずに話を聞かせる方法
- 4 短い運動で指示に従わせる
- 5 着替えも指導する
- 五 統率力のある教師の基礎基本
- 目線・表情・声・服装
- 1 先生にいつも見られていると思わせる
- 2 魅力的な話し方
- 3 身だしなみを整える
- U 規律ある教室を創る学級生活のルール
- 一 決まりを守ることの意義・大切さを教える
- 1 頭では分かっているが
- 2 決まりを確認する
- 3 行動の仕方を教える
- 4 決まりが守れないとき
- 二 あいさつ・返事を身に付けさせる
- 1 教師が先にあいさつをする
- 2 エピソードであいさつの大切さを教える
- 3 朝のあいさつはきちんとする
- 4 あいさつした人数を尋ねる
- 5 返事ははっきりと
- 三 整理整頓の五つのルール
- 机の上・椅子・お道具箱・ロッカー・靴箱
- 1 机の上のルール
- 2 椅子の使い方のルール
- 3 お道具箱のルール
- 4 ロッカーのルール
- 5 靴箱のルール
- 四 筆箱の中身がおもちゃ箱とならないような指導
- 1 学年始めに指導する
- 2 学級通信で保護者にお願いする
- 3 時に筆箱の中をチェックする
- 五 安全に過ごせる雨の日の過ごし方
- 1 子どもが熱中する昔の遊び
- 2 子どもたちだけでも満足の室内ゲーム
- 六 小さなケンカは両成敗ですっきりと
- 1 やってはいけないケンカの解決方法
- 2 ケンカの解決は両成敗で行う
- 七 いじめはしません ゆるしません
- 1 心に響く言葉かけをしていく
- 2 悪口やいじわるを言ったときに
- 3 きつい言い方をしたときに
- 4 間違った答えを言ったときにこんなときどうする?
- V こんなときどうする? 規律を守らせたい場面の指導
- 一 授業中席に着けない
- 1 立ち歩きには、意味がある
- 2 変化のある授業をする
- 3 特定の子に限定しないこと
- 4 教師の話は短く!
- 5 心を満たしてあげる
- 二 順番が守れない
- 1 早いことで得をする学級になってはいないか
- 2 「早く」より「きちんと」することを教師が大切にする
- 3 「どうぞ」という言葉を大切にする
- 4 学級のシステムを見直す
- 三 授業中にいらないおしゃべりが多い
- 1 話を聞く態度を教える
- 2 私語にいちいち取り合わない
- 3 静かな授業を体感させる
- 4 熱中できる教材・授業をする
- 5 特別支援の必要な子どもの場合
- 四 チャイムの合図が守れない
- 1 待たない
- 2 時間について話す
- 3 継続的に、できている子を褒める
- 五 当番の仕事をしない
- 1 具体的な一人一役にする
- 2 目に見える掲示でチェックする
- 3 できないときは、一緒にする
- 4 褒めて褒めて褒め続ける
- 六 掃除をしない
- 1 一人一役にする
- 2 教師がチェックする
- 3 掃除場所を固定する
- 4 なかなかできない子には
- 七 遠足や校外学習で勝手な行動をとる
- 1 一人で行動しない
- 2 バスレクは教師が仕切る
- W 入学式後三日間で規律のある教室を創る
- 一 一年生 黄金の三日間 一日目(入学式)
- あいさつと返事のしかたを指導する
- 1 あいさつは気持ちよく
- 2 返事のしかたを指導する
- 3 「はい、三浦先生」
- 二 一年生 黄金の三日間 二日目 生活のきまりを指導する
- 1 子どもたちより早く教室へ
- 2 ランドセルの片付け方
- 3 トイレの使い方
- 4 並び方・移動の仕方
- 5 靴の入れ方
- 6 職員室・保健室への入り方
- 7 提出物の出し方
- 8 プリントのしまい方
- 三 一年生 黄金の三日間 三日目 学習道具の使い方を教える
- 1 初めての教科書
- 2 筆箱の中を確認する
- 3 鉛筆の持ち方を指導する
- X 楽しい活動を通して規律ある教室を創る
- 一 五色百人一首で知的に教室を整える
- 1 ゲームだからルールが入る
- 2 ルールを確立させる
- 3 ルールを守らせるのは教師だ
- 4 楽しさの秘密
- 二 子ども同士が仲良くなるゲーム@
- 席替えをしたときにおすすめ!
- 1 タコとタイ
- 2 エスカレートジャンケン
- 3 しりとりリレー
- 4 紙ちぎりのばしリレー
- 三 子ども同士が仲良くなるゲームA
- クラス全体でできるおすすめのゲーム
- 1 雨の日の休み時間はみんなで遊ぼう
- 2 クラス全体でできるゲームのいろいろ
- 四 読み聞かせで子どもたちの心を耕す
- 1 教室に本を常備する
- 2 子どもたちは「変化のある繰り返し」が大好き
- 3 一年生でもできるおすすめの本の紹介
- 五 チャレンジランキングで教室に裏文化を
- 1 チャレランとは?
- 2 一人でもできるペーパーチャレラン
- 3 子どもだけで取り組んでいくシステム作り
- あとがき
まえがき
昨年、学校から「学習用具のきまり」を出してもらった。
これは、年度末に提案する必要がある。新一年生を迎えるにあたり、保護者の方に持ち物を用意してもらう。
この時に、「学習用具のきまり」を出してもらった。
そうしないとどうなるか。
何年生でシャープペンシルを使ってよいとか、五年生は使っていいとか、学習用具がぐちゃぐちゃになってしまう。曖昧が一番いけないのだ。
四年生を担任した時も、子どもたちから「高学年になったらシャープペンシルを使ってもいいんでしょ」と尋ねてくる。子どもだけならよいが、保護者まで出てくる場合がある。一学期のスタートから学級がぐらついてしまう。
学習用具は、学校の勉強で使う大切な物だ。何でもよいという考えは全く異なる。毅然として学校が保護者等に言うべき事なのだ。一年生の入学の時から学校のきまりとなっていれば、大方の子どもたちにも保護者にも理解してもらえる。
我が校の「学習用具のきまり」(高学年)を紹介しよう。
◎筆箱の中
( )削った鉛筆〈BかHB〉五本(シンプルなもの)
( )削った赤鉛筆一本 ( )消しゴム一こ
( )ネームペン〈油性〉一本 ( )ミニ定規(一〇〜一五センチ)
◎机の中
( )はさみ ( )のり ( )色鉛筆 ( )色ペン
( )三角定規 ( )分度器 ( )コンパス
◎その他
( )下敷き ( )自由帳
学習用具について書いたが、これは規律ある教室を創る大切なアイテムである。一つに限定して闘っていくから勝利することができる。
次に考えなければならないのが学習のきまりである。
ゆるみの症状をいくつかチェックする方法を紹介する。
体操服を忘れてくる子が複数いるクラスは、黄信号が灯っている。
全員帰った教室で、机から椅子が複数出ているクラスも黄信号だ。
チャイムが鳴っても教室に入ってこない子が複数いたら赤信号だ。
こういった約束を守らせる。
その時、できている子を力一杯ほめることだ。
ほめる中で子どもたちは、成長していく。
本シリーズは、多くの先生に役立つ具体的なことを書いている。参考になれば幸いである。
二〇〇八年四月七日 TOSS岡山サークルMAK代表 /甲本 卓司
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