シリーズ・中学校女教師のかっこいい闘い方6
授業崩壊寸前が踏み止まる妙薬

シリーズ・中学校女教師のかっこいい闘い方6授業崩壊寸前が踏み止まる妙薬

好評2刷

授業崩壊しない授業術から授業妨害への対処法まで完全解説。

授業がうまい、ヘタは生徒の間にも天然自然に伝わっているもの。あの先生は…と思われたら紙ヒコーキは覚悟しなければならないだろう。そうならない為には、どこで何をする必要があるのか、ゲームを入れるとかの工夫や暴言への対応など即お役立ちノウハウを紹介。


紙版価格: 1,860円+税

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-151613-X
ジャンル:
授業全般
刊行:
2刷
対象:
中学校
仕様:
A5判 144頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年11月18日
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目次

もくじの詳細表示

監修のことば /向山 洋一
第1章 私の授業が崩壊した瞬間
一 楽しい話術でも説明は30秒が限度だ
中身はない,一見楽しそうにみえる授業の実態/ ほころびを繕えるのは,授業だけ
二 生徒と対応していない,気迫のない授業が招いた崩壊
生徒に対応することができなかった授業/ 大切なのは授業に引きずり込む気迫
三 自分の出した指示に責任を持つ
視線は常に生徒に/ 列をつくらせない/ ノートチェックは厳しく
第2章 すぐれた実践をそっくりそのまま追試せよ
一 「口に二画」でクラスを熱中させる
口に二画付け加えて別の漢字を作る/ 知的楽しみがあるから熱中する
二 だれもが熱中できる教具を活用する
苦手な生徒も熱中できる/ シンプルが一番/ とにかく実践通りに追試する
三 忠実に追試することが大事である
授業はすべて追試/ すっと授業に入る/ うっとりするようなノート/ 3問できたら持ってくる/ 模擬授業をする
第3章 テンポよく,短い指示で授業を構成せよ
一 復習はテンポよく,何度も繰り返すから効果がある
子どもの感想から見える授業の様子/ 反復練習の具体例/ 学習ルールも反復で徹底する
二 言葉を削るためにできること
テープ起こしで自分の言葉をチェックする/ ユースウェア通りに指導する/ 説明をしない/ TOSSノートを使う
三 「グラフの読み取りの授業」も指示と発問で組み立てる
基本を読み取る/ グラフから読み取る/ グラフを書かせる
第4章 単純な作業もゲーム化すると熱中する
一 「単純」「できそう」「あ! やった」が夢中になる条件である
フラッシュカードで,小テストまで行う/ できそうな問題をテンポよく/ クイズのあとの学習もゲーム感覚
二 どんな単純なことも楽しませたい!!
2人組の活動を取り入れる/ 授業中に暗唱する/ 暗唱テストをする/ 妥協はしない
三 すぐにできる! 生徒を熱中させる3つの工夫
時間を限定し,一工夫加えることで熱中する/ 数を限定し,評定することで作業を盛り上げる
第5章 短い作業指示で授業を組み立てる
一 実技教科だからこそ必要,短い指示のみで教室に緊張感を作る
1ヶ月でしぼんだ希望/ 原因は教師にある/ 授業が変わる,生徒も変わる/ 生徒の反応
二 「何も言わない」ぐらいがちょうど良い
よくある風景/ 具体的にどうしたか/ 闘いの20分と,最後の10分
三 焦って指導するから失敗する! 一つずつクリアさせること
最初から完璧を求めない/ 絶対ほめることができる,日付とタイトル/ 明らかに,一目でわかることからチェック/ 行間と,スペースを見る
四 小刻みな作業指示は授業の一つの手段であることを忘れるな
リズム感あふれるように見える授業/ A男が変わり始めたのは,赤鉛筆/ どの子もできるようになりたいのだ/ いい加減な私へのA男の心ある対応
第6章 授業が知的になれば教室は静かになる
一 わからないからやらない。わかればする子どもが集中した授業
子どもの活動時間=授業時間−教師の時間
二 知的な授業には,心地よい緊張感がある
教室の空気を感じ取って,授業を始める/ がやがやした状態でも,あっという間に静かになる/ いきなり本題からはいるから,緊張が走る
三 手軽にできる暗唱は知的な瞬間を授業に生み出す
日本国憲法前文の暗唱を告げる/ 毎時間,コツコツと憲法の暗唱に取り組ませる/ 確認テストで静かに燃える生徒たち/ やんちゃ軍団が牽引役に/ できない生徒も必死になった
第7章 授業妨害への対処・ここを見直す
一 授業妨害のきっかけを自ら作らず,しなやかに対応しよう
授業妨害のきっかけを自分で作っていないか/ 授業妨害対応術〜@成功体験を持たせる/ 授業妨害対応術〜Aグループ活動で巻き込む/ 授業妨害対応術〜B今,ここで直させようとしない
二 どんなときでも目の前の「子どもの事実」だけが判断基準である
何の役にも立たない道徳/ 平然と授業をする/ 子どもの事実だけを指針に
三 「授業の腕を上げる」教師として当然の修業をしているか
私の支えになっている「言葉」/ 短い指示を繰り返す/ 授業が生命線/ 崩壊は静かに,確実に忍び寄る/ 私たちが自分を変える勇気を持てば,生徒は変わっていく/ 無理せず,一人で抱え込まない
第8章 暴言への対処・ここを見直す
一 暴言に立ち向かうための4つの絶対条件
まだ冷静でいられるレベルには/ 許されない暴言には
二 まず受容,授業で信頼と尊敬を勝ち取る
すべての教師は障害を持つ子を担任している/ 障害を持つ生徒に優しい向山型指導法/ 向山型数学で荒れた生徒が素直になった
三 全てに対応しないこと
「短く毅然と叱る」だけではだめだった/ 全てに対応しないこと/ 周りの生徒を味方につけること
第9章 指示に従わない生徒への対処の仕方・ここを見直す
一 生徒の反発は己の未熟さを知る絶好のチャンス!
猛反発したA男/ サークルで学ぶ/ A男との再会
二 諦めず続ける,でもしつこくしない
見つけるたびに言っていた/ 自分に足りないものは何かを考え,まずは,私が変わった/ 集団の教育力も利用する/ A男が変わった
第10章 うまくいかなかったことは思い切ってやめる
一 我流をやめれば授業が変わる!
国語嫌い続出/ 結果が出ないことはやめる/ 授業中に教える
二 ダメな指導方法もいい指導方法も生徒が教えてくれる
小テストを作るだけで15分も費やしていた/ 高得点を取るのはできる子ばかり/ 漢字を書くのが苦手な生徒は3回繰り返してもできなかった/ 学力補強5分間プリント
三 まだ九九九八策もあるじゃないか
無駄なことはしない,しかし無理はしない/ うまくいかない原因は何か/ 万策つきるまで
あとがき /向井 ひとみ

第1章 私の授業が崩壊した瞬間(冒頭)


  一 楽しい話術でも説明は30秒が限度だ


 特に4月は,教師も「これもこれも」と張り切ってしまう。一生懸命に学習ルールを説明しようとするのだが,説明すればするほど,子どもたちは退屈する。授業をすることこそが,崩壊したムードを立て直す有効な手段だ。


1 中身はない,一見楽しそうにみえる授業の実態

 授業開きの1時間目,私は筆箱の文房具をチェックさせた。

 筆箱の中の物を,全部机の上に置かせた。

 「今から言う物を出しなさい。鉛筆。シャーペンでも構いません。かわいいシャーペンがあります」といいながら,ぶら下がった飾りの付いたシャーペンを取り出した。

 「かわいいシャーペンです。これでお勉強をしていますね。すると書くたびにゆらゆら揺れます。時々どうしてもシャーペンの飾りに目が行ってしまいます。つい,飾りを触って遊びます。そんなことをしていると何が起こりますか」

 「そうです。その間に授業が進んでしまうのです」

 「勉強しているときにシャーペンの芯がなくなった。芯を入れようと思ったら,つい,芯をこぼしてしまった。そうしていると何が起こりますか」

 「そう,授業が進んでしまう」

 「鉛筆の先で穴をあけた消しゴム,消していると何が起こりますか」

 「そう,消しゴムがちぎれます。『あら,ちぎれちゃった』と消しゴムを触ってるうちに,何が起こりますか」

 「そう,授業が進んでしまいます」

 子どもたちは,だんだんテンションが上がり「授業が進んでしまいます」と大きな声で答えてくれた。

 一見して,楽しそうな風景だった。しかし,元気者の多いクラスでは,調子に乗ってきた子どもたちは,周囲の子の文房具が気になり,後ろを向いたり,隣の子の文房具を触ったりしている。

 その風景を見て,「まずい」と思った。


  応答しているように見えても,実際は,一方的な教師の話であった。

 そのため,子どもたちが退屈したのだ。


 子どもたちのお行儀の良さと反応の良さに甘えていた。

 一生懸命,勉強道具の大切さを説明しても,そんなに一度に覚えられる訳がない。意味のない長い説明をした私の授業のまずさこそが,ほころびを作る大きな原因だった。

 途中から,まじめに話を聞いている子より,がさがさとしている子が目に付いた。

 「余計なことは,言わないのですよ」と言ってしまいそうだった。

 すぐに教科書(社会科東京書籍)の表紙の見開き12枚の写真を使った授業に切り替えた。

 後ろを向いていた子,隣の子の文房具を触っていた子,身体が半身になっていた子が,前を向いた。

 ここまできてやっと「姿勢がいい」という褒め言葉が出てきた。


  4月の最初の授業では,授業のルールを説明することではなく,ルールに則って授業をすることこそが必要だったのだ。

著者紹介

向山 洋一(むこうやま よういち)著書を検索»

1943年9月生まれ

1968年3月 東京学芸大学社会科卒業

2000年3月 東京都大田区立多摩川小学校退職

教育技術法則化運動代表,千葉大学非常勤講師,上海師範大学客員教授,日本教育技術学会会長,日本言語技術教育学会副会長。月刊『教室ツーウェイ』『向山型「算数」』『向山型「国語」』編集長。月刊『教育トークライン』,隔月刊『ジュニア・ボランティア教育』編集人。

日本一のインターネット教育情報ポータルサイトTOSSランド代表。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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