- まえがき
- ★T TOSS式クラスのシステム作り
- 1 黄金の三日間でクラスのシステムを作る
- 2 当番活動にはどんなものがあるの?
- 3 当番活動と係活動はどう違うの?
- 4 朝の会と帰りの会の目的は何?
- 5 日直の仕事とシステム作り
- ★U クラスの当番活動のシステム作り
- 1 低学年での当番活動 成功のポイント
- 2 クラスの当番活動は一人一役で
- 3 四十人のクラスでも大丈夫 一人一役おすすめメニュー
- 4 当番をさぼる子がいなくなる、ちょっとした工夫
- 5 「一人一役」が特別支援教育に有効なのはなぜか?
- ★V クラスがネアカになる係活動のシステム作り
- 1 係活動 システム作りのポイント
- 2 係活動導入のシナリオ 全発問・全指示
- 3 おすすめ係活動のメニュー〈低・中学年〉
- 4 おすすめ係活動のメニュー〈高学年〉
- 5 係活動を盛り上げる、ちょっとしたコツ
- 6 係活動 私の失敗例と学んだ教訓
- ★W ちょっとした工夫でうまくいく朝の時間の仕事術
- 1 これだけある 朝の時間に必要な仕事
- 2 ちょっとした工夫でうまくいく健康観察の仕方〈低学年〉
- 3 ちょっとした工夫でうまくいく健康観察の仕方〈中・高学年〉
- 4 時間がかからない宿題・忘れ物のチェック法
- 5 チェックも簡単 提出物の集め方
- 6 トラブルを防ぐ集金の方法
- 7 時間をかけずに処理できる宿題の出し方・忘れた子への対応
- 8 休んだ子への連絡もシステム化すれば超簡単!
- ★X 朝の会・朝学習のおすすめメニュー
- 1 朝の会、朝学習を成功させるポイント
- 2 朝の会のおすすめメニュー〈低学年〉
- 3 朝の会のおすすめメニュー〈中学年〉
- 4 朝の会のおすすめメニュー〈高学年〉
- 5 おすすめ朝学習のメニュー〈低学年〉
- 6 おすすめ朝学習のメニュー〈中学年〉
- 7 おすすめ朝学習のメニュー〈高学年〉
- 8 これだけはダメ! 朝の会に陥りやすい失敗例〈低学年〉
- 9 これだけはダメ! 朝の時間に陥りやすい失敗例〈中学年〉
- 10 これだけはダメ! 朝の時間に陥りやすい失敗例〈高学年〉
- ★Y 帰りの指導のポイントとその他知っておくと便利なワザ
- 1 帰りの会は長くやればやるだけ害になる
- 2 楽しい気分でさようなら 帰りに行うおすすめゲーム
- 3 帰る前のちょっと一工夫 教室がきれいになる方法
- 4 たくさんの配布物を確実に配る方法
- 5 こんなにある おすすめの席替え方法
- 6 教師の靴は児童用下駄箱に置き、子どもの状況を把握する
- 7 突然のトラブルも大丈夫 教室にあると便利なグッズ
- ★Z 学級崩壊を防ぐクラスのシステムを維持するQ&A
- 1 放課後に、高学年女子が教室にいつも残ります。どう対応したらいいでしょうか?
- 2 帰りの用意にとても時間がかかります。早く用意させる方法はありますか?
- 3 「帰りの会をしなさい」と指導されました。どうすればいいでしょうか?
- 4 朝の会がなかなか時間どおりに始まりません。どうすればうまくいくでしょうか?
- 5 クラスの当番は、どうやって決めますか。また、どのくらいの期間で交代させるのがいいのでしょうか?
- 6 月曜日に全校朝会があります。その後で、どうしても一時間目に食い込みます。何かよい方法はないでしょうか?
- あとがき
まえがき
いかなるクラスにも、システムは存在する。
しかし、有効に作用するシステムもあれば、無駄なシステムもある。無駄なシステムの後ろには、学級崩壊の亡霊が立っていることになる。
このことは、事実である。
ある年、同学年のクラスが学級崩壊をした。いったん崩壊し始めると、みるみる崩壊の一途をたどっていった。
その先生は、熱心な全生研支援者であった。まず、学級の班作りから間違いを犯していた。
班長を立候補させ、選挙で選出する。次に、班長が班員を選んでいく。この時、最後に残るのは、学級で弱い立場にいる子どもたちだ。あるいは、その反対で乱暴者だったりする。
その先生は、教室の後ろに班長以外の子を立たせ、一人ずつ班長が班員を指名する。
これもシステムだ。
班長と仲のよい子から選ばれていく。最後は、みそっかすしか残らない。
教師は、班長会と称し、別の場所で会議を開く。
「あの子をとってよ。誰々を付けるから」
牛飼いが、牛を買うようなことを平然とやっている。これをいいことだと思ってやっているのだ。
このシステムだと、クラスに差別を生むのは教師だといえる。
こういったシステムを取り入れると必ずひずみが生じ、物言わぬ学級になる。学級崩壊もすさまじいものがあった。システムでも最悪なシステムである。
これではいけない。
学級が安定するシステムには、どのようなものがあるのか。
帰りの会、ひとつとっても様々な方法があるだろう。スマートにスッキリと終わるのがよい。ここで、友達の悪口を言わせる学級がある。これでは、しこりが残るだけだ。あまりよいシステムとはいえない。
本書では、誰も教えてくれなかった学級のシステムについて、サークルのメンバーが場面ごとに書いている。多くの先生の役に立つと思う。
学級のシステムを作る時、次のことを意識している。
子どもたちが、納得するシステム
これが、極意と思っている。
TOSS岡山サークルMAK代表 /甲本 卓司
トラブルを防ぐ集金方法、かえる前のちょっとした一工夫(マジックで直接床にかく、できた列からさようなら)といった内容については、実際にやってみて、少しずつ整頓のくせがついて、最近は自主的に出来る子もふえてきました。