- まえがき
- T 月別保護者会 この月の内容はこれだ
- 1 保護者会前の準備――四月に行うこと、毎回行うこと
- (1) 万全の準備で臨む
- (2) 特に重要な四月の保護者会
- (3) 準備の前に、担任になった経緯を確認する
- @クラス替えがなく、持ち上がりの場合
- Aクラス替えがなく、前担任が異動した場合
- Bクラス替えがなく、前担任が校内事情で他学年になった場合
- Cクラス替えがなく、前担任が何らかの事情で担任を外れた場合
- Dクラス替えがあり、他学年からの飛び込みの場合
- Eクラス替えがあり、一年から持ち上がりの場合
- (4) 事前に確認しておくこと
- @合同で行うか、クラス別で行うか
- A資料の種類は何か、分担はどうするか
- B学級の資料はどのような内容にすればよいか
- C座席配置はどのような形が適当か
- D座席表示はどうするか
- E自由席か、指定席か
- F受付名簿をどうするか
- G終了時間は何時か
- (5) 特別な話題を用意する
- (6) 清潔感のある服装で
- 2 一学期始め――学校・学年・学級の目標を伝え、互いの交流を図る
- (1) この時期の保護者会のポイントは「伝えること」と「交流すること」の二つ
- (2) 方針を伝える
- (3) 組織・予定を伝える
- @学校組織
- A年間の行事予定
- B年間の学習予定
- (4) 情報を伝える
- @よい子の三条件
- A何のために学校に来るか
- B二年生の発達段階
- (5) 依頼を伝える
- @連絡帳を見ること
- A空書きを見ること
- B音読を聞くこと
- C算数の教科書をチェックすること
- (6) 担任と保護者が交流する
- (7) 保護者同士が交流する
- (8) PTAの組織づくり、かかわらないのがポイント
- 3 一学期末――一学期間の伸びを伝える
- (1) 一学期間の学級経営が問われる
- (2) 子どもの伸びを素直に伝える
- (3) もし、何らかの問題があった場合には
- @学級全体にかかわる問題の場合
- A特定の子ども・保護者にかかわる問題の場合
- (4) 学年・学級目標に基づいて
- (5) 学校の様子を伝える
- (6) 通知表の伝え方
- (7) 休み中の学習のフォローをお願いする
- (8) 夏休みのプール予定と登校日
- (9) 夏休みの宿題
- (10) 夏休みの生活について気をつけること
- (11) 二学期の予定・持ち物
- (12) 持ち物の確認・整理
- (13) 夏の遊びで基礎感覚づくりを
- (14) 謝辞
- 4 二学期始め――学習満載・行事満載、特に協力が必要な学期
- (1) 保護者会前の下準備――子どもの様子を見る
- (2) 生活班で夏の様子を話してもらう
- (3) 学級経営――どのようなクラスに育てるのか
- (4) 学習
- (5) 行事
- (6) 保護者が聞きたくなる話を
- 5 授業参観と同時開催――授業内容への本音が出やすい
- (1) 事前のPRが必須
- (2) 指導案を用意する
- (3) 全員の活動場面がある、楽しい授業を
- (4) 保護者が感想を言わずにいられなければ完璧
- (5) 保護者会に残ってもらうための一工夫
- 6 二学期末――年末年始への配慮を
- (1) これまでの流れを踏襲して
- (2) 生活
- (3) 学習
- (4) 年賀状の取り扱い
- (5) お年玉とクリスマスプレゼント
- 7 三学期始め――残り五十日を意識しあい、新たな協力関係を確認する
- (1) 「中学年へ」を意識させる
- (2) 「中学年へ」その一、生活面
- (3) 「中学年へ」その二、学習面
- (4) 学校生活と学習
- (5) この時期の話題
- 8 三学期末――中学年に羽ばたくために
- (1) 有終の美を
- (2) 目標をもとに生活面と学習面を振り返る
- (3) 三年生に向けて
- @クラス替え
- A学習の準備
- B復習
- C始業式
- (4) 保護者から一言
- (5) 感謝で終える
- 9 臨時保護者会――「万が一」に備えて(1) どのような原因で行うことになったのかを明確にする
- (2) 保護者は何のために行いたいのかを明確にする
- (3) 会の組み立てを確定する
- (4) 会を開くときに気をつけること
- @学校側から管理職を含む複数が参加する
- A会の目的からぶれない
- (5) さまざまなトラブル対応に応用可能
- U 実録・保護者会資料と解説
- 1 保護者会資料作成で気をつけること
- (1) 資料の順序が会の順序
- (2) 構成と分量
- (3) 管理職の確認を
- (4) 印刷とその後
- 2 実物資料と解説
- (1) 四月(一学期始め)保護者会
- (2) 七月(一学期末)保護者会
- (3) 九月(二学期始め)保護者会
- (4) 十二月(二学期末)保護者会
- (5) 一月(三学期始め)保護者会(授業参観と同時開催)
- (6) 三月(三学期末)保護者会
- (7) 臨時保護者会
- V こんなときどうする? 保護者会Q&A
- (1) 保護者会の始まりの集まりが悪い。待ったほうがよいか
- (2) 保護者会の時間は、大体どのくらいがよいか
- (3) どうしても保護者会が硬い雰囲気になってしまう。どうしたら柔らかい雰囲気になるか
- (4) 保護者会では、必ず一人一言言ってもらったほうがよいか
- (5) 保護者会で自説を展開する保護者がいる。どのように対応すればよいか
- (6) いわゆるモンスターペアレントがいる。心当たりのないことで批判された。どうすればよいか
- (7) グレーゾーンの子がいる。保護者会でできることはあるか
- (8) 隣の担任(前担任)を悪く言う保護者がいる。どう対応したらよいか
- (9) 会が終わったあと、担任はどうすればよいか
- (10) 「これで保護者に喜ばれた」ということがあるか
- (11) 保護者同士が親しくなるような工夫はあるか
- あとがき
まえがき
TOSSには追試の文化がある。
すぐれた授業の発問・指示をそっくりそのまま行うと、同じような子どもの反応が見られるのだ。
例えば、向山A式、B式で行う跳び箱の開脚跳びや、テストの平均が九十点を超えるようになる向山型算数、「こんなにおもしろい国語は初めて」と子どもが言う向山型分析批評など、追試はすべての教科・単元を網羅しているといっても過言ではない。現在、そのほとんどはTOSSランド(http://www.tos-land.net/)で見ることができる。
授業以外の学校生活全般でも、TOSSで追試できる分野は多い。着任時の挨拶や、成績のつけ方、効率的な事務処理の仕方も、私は追試してきた。
しかし、保護者会だけは別だった。もちろん、大枠は示されていた。けれども、発問・指示のように具体的に何を言えばよいのかは、手探りで進めていくしかなかった。
初めての担任以来、私はずっと保護者会が苦手だった。今でも決して得意とはいえない。けれども、新規採用のころに比べると多少の経験も蓄積できてきた。
そんな折、明治図書の樋口雅子編集長から学年別シリーズの一環として、本書執筆のご依頼をいただいた。
私は、経験の浅い先生方が追試できる本を意識して書こうと思った。そのため、本書は次のような構成になっている。
T章 一年間を通した保護者会の進め方や注意点を書いた。中でも、実際に私が保護者会でしゃべっていることを、できるだけ多く、そっくりそのままの形で収めるように努めた。もちろん、言い回しや使う言葉は先生によって違うだろうが、だいたいの雰囲気はつかんでいただけるのではないかと思う。
U章 保護者会で使ってきた資料とその解説である。多くの形式の保護者会資料を示せるように心がけた。
V章 保護者会にまつわるQ&Aである。サークルの若い先生方に困っていることを出してもらい、それに答える形で構成した。
書名には二年生とあるが、小学校の担任ならば何年生であっても使っていただけるのではないかと思っている。保護者会に困っている先生方に手に取っていただき、少しでも参考にしていただければこれに勝る喜びはない。
/小貫 義智
著者の小貫です。
本日、レビューを拝見いたしました。
ひよこ様のように(そしてかつての私のように)保護者会に対して漠然とした不安を持っている方の気持ちが少しでも軽くなるようにと願って、本書を書きました。
何より嬉しいお声です。
お礼を申し上げたいのは、私の方です。
本当にありがとうございました。