高校生が夢中になる知的な授業

高校生が夢中になる知的な授業

ロングセラー

好評3刷

この原則とワザで、誰でも高校生が夢中になる授業ができる!

高校生が夢中になる授業を創ってみたいと願う高校教師向けの提案集。@高校生を夢中にさせる授業の10原則、A高校生を夢中にさせる基本の10のワザ、B知的な授業例を国語、英語、数学、理科、地理、公民、保健などまるまる一時間の授業を紹介した。


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ISBN:
978-4-18-125411-7
ジャンル:
授業全般
刊行:
3刷
対象:
高校
仕様:
A5判 160頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年12月6日
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 高校生を夢中にさせる授業の一〇原則
1 チャイムがなって、すっと授業に入る
2 リズム・テンポを作る
3 変化のある繰り返しを使う
4 発問・指示で授業を組み立てる
5 局面を限定する
6 個別評定を使う
7 易から難に組み立てる
8 討論の授業を行う
9 力がつくゲームをする
10 授業のシステムを作る
U 高校生を夢中にさせる基本の一〇のワザ
1 教師の言葉が明確にも明確だから生徒は動く
2 教師の言葉が分かりやすいから生徒は動く
3 やることがはっきり分かるから生徒は動く
4 誰でも簡単にできることから行う
5 ほんのちょっぴり難しいことを与える
6 最先端の情報を入れるから食いつく
7 憧れを持たせる(完成形のイメージを持たせる)
8 緊張場面を入れるから、思考する
9 「語り」は生徒の心に届く
10 ほめる
V 知的な授業は高校生を夢中にさせる
一 【国語編】音読でほぐし、発表で習い、討論で鍛える
1 国語の授業はまず音読でほぐす
2 発表で習う―指示の言葉「わきお」と「思感」―
3 発表・討論のための体勢を作る
4 討論で鍛える―「思う」から「考える」へ―
5 「考える」から「である」へ
6 討論の後、評論文を書く
7 表現のしかたを分析する
二 【国語編】リズムとテンポに乗せて「柿本人麻呂」を授業する
1 「作業」から入って集中を促す
2 向山型分析批評を目指して修正追試
3 全体像を見せる
三 【英語編】英語の授業をパーツで組み立てる パーツの一つは「聴く話す」能力を育てるためにTOSS英会話指導をする
1 授業開始は単語の小テスト
2 身につけるために必要な反復練習
3 「聴く話す」能力をつけるためにTOSS英会話指導をする
4 教科書を扱った活動をパーツに分ける
四 【英語編】「授業の原則」に従って、「パーツ」で構成する授業
1 安定した授業の「パーツ」で、生徒のやる気アップ
2 既習語句復習チェック
3 新出単語発音
4 本文を聴く、読む
5 本文の内容に関する、日本語の質問
6 和  訳
7 添削指導・解答・解説
8 音  読
五 【英語編】多量の英文を読ませ、「詰め」で全員に定着させる
1 いきなり授業に入って「授業モード」にする
2 「語句リスト」を使う
3 教師の言葉を削り、説明を減らす
4 「詰め」を意識する
5 「ペア暗唱」
六 【数学編】見えないことを見えるようにする発問で知的で安定した授業を組み立てる
1 「熱中する」授業の法則
2 向山型数学の三つのパーツ
3 授業「2次関数の最大値・最小値」のアウトライン
4 導入は先生問題をテンポよく出すことで全員を授業に巻き込む
5 例示問題1で、単元を貫く基本型を示す
6 練習問題1は例示問題とそっくりそのまま同じように解く
7 例示問題2はシンプルな発問で組み立てる
8 問題集の類似問題で「できる」状態を実感させる
七 【地歴・公民編】一時間の授業をパーツに分ける それが熱中させるコツだ
1 授業をパーツに分ける
2 復習小テスト
3 パーツに分けた授業例
八 【理科編】イオン組成式の指導は、授業を線でつなぎ、理解を図る
1 元素暗唱
2 復習問題
3 イオンの表し方
4 線でつなぐ
九 【保健編】三分から一〇分の「生徒が夢中になる一〇個のパーツ」で組み立てる
1 第一パーツ(三分) 筆記用具を持参しているか、「全員起立」で確認する
2 第二パーツ(五分) 全員起立させ、資料を音読させる
3 第三パーツ(八分) 河田孝文氏の「命はつながっている」の前半部分
4 第四パーツ(三分) 性行為の意味を伝える
5 第五パーツ(五分) 性感染症にはどのようなものがあるか写真を見せ、説明する
6 第六パーツ(一〇分) エイズの基礎知識を三二問の○×クイズで答えさせる
7 第七パーツ(三分) 「神様がくれたHIV」の語り
8 第八パーツ(三分) 「HIVに感染した美香」さんの語り
9 第九パーツ(三分) 「命のリレー、病気のリレー」の二つの生き方を考えさせる
10 第一〇パーツ(五分) 「手紙〜拝啓一五の君へ」の歌を歌う
あとがき

まえがき

 一三年前、私はこんな授業をしていた。

 チャイムがなり、教室の教壇前に立つ。教室はザワザワしている。席に着いている生徒は、せいぜい一割程度。

 まじめな生徒である。ほとんどの生徒は私語でうるさい。廊下にいる生徒もいる。

 「早く教室に入りなさい! 席に着きなさい!」

 イライラしながら注意する。少しずつ席に着くようになる。それでも我慢して、黙って教壇の前で立っている。

 なかなかホームルーム長が号令をかけない。

 「ホームルーム長は?」苛立ちながら、聞く。やっとルーム長が号令をかける。

 「起立。…」

 号令があっても座っている生徒がいる。立つまで待つ。ビシッと立たない。ルーム長は早く号令をかけようとする。

 「ちょっと待ちなさい! そろってない!」

 注意する。そろってから号令をかけさせる。授業が始まるまでここまで五分。出席簿をパラパラとめくる。欠席がいないか確認する。授業の内容に入る。

 「え〜、昨日、勉強したことは覚えているかな?」

 ザワザワしている。

 「…」

 「もう忘れたの? 教科書を出しなさい。」出さない生徒がいる。

 「A君、出しなさい!」すぐに注意する。まだ、私語をやめない生徒がいる。また注意する。

 「今日の単元は、○○です。」タイトルを黒板に板書する。「ノートに書きなさい。」ノートを出さない生徒がいる。

 「早く出しなさい!」「昨日の復習は○○です。…」長々と説明をする。

 生徒は聞いている雰囲気ではない。ふさぎ込む生徒もいる。

 「B君、聞いている?」注意する。授業の開始から、こんなやりとりが続く。生徒を叱責すれば瞬間的な効果はある。しかし、長続きしない。生徒が私の言うことを聞かない。指示が通らない。

 このような繰り返しで一時間が過ぎていく。教師も生徒も授業がつまらなく、面白くない時間が続く。注意するために学校に行っているようだった。うんざりしていた。

 毎日、イライラし、夢にもでてくるぐらい苦しい日々だった。

 こんな授業をしていた一年後、同僚から、「サークルで勉強会をしているからこない?」と誘われた。

 この出会いから私の授業は一変した。

 生徒の視線がビシビシと教師に向けられるようになった。私の指示に生徒は素直に従うようになった。眠る生徒はいなくなった。私語がほとんどなくなった。「先生! 授業楽しい」と言ってくるようになった。授業で苦痛を感じることはなくなった

 学期末、生徒は、こんな感想を書いてくるようになった。

・今までの保健の授業と違い、小論文などためになる事が多かった。保健が楽しいと思えたのは初めてです。

・保健を通して世の中にはいろいろな人がいるのだという事を学び、人の精神や行動が実際にその人本人に多大な影響を与えることを知った。今後の生活に役立てて毎日を明るくいきたいと思った。

・最初は、不思議な授業だなと思ったけど、いつの間にか先生の授業の中に入り込んでいる感じですごく楽しかった。分かりやすいし興味深いので、とっても魅力的な授業でした。また、受けたいです。

・一回一回の授業が、本当勉強になるものばっかりで、将来とかこれから役に立つと思う。スライドとかビデオ見たりして、独特の授業でよかったです。つまらない授業が一つもなく充実した授業でした。


 高校生を夢中にさせる授業には、一〇の原則と一〇のワザがある。


 原則一 チャイムがなって、すっと授業に入る。

 原則二 リズム・テンポを作る。

 原則三 変化のある操り返しを使う。

 原則四 発問・指示で授業を組み立てる。

 原則五 局面を限定する。

 原則六 個別評定を使う。

 原則七 易から難に組み立てる。

 原則八 討論の授業を行う。

 原則九 力がつくゲームをする。

 原則一〇 授業のシステムを作る。


 ワザ一  教師の言葉が明確にも明確だから生徒は動く。

 ワザ二  教師の言葉が分かりやすいから生徒は動く。

 ワザ三  やることがはっきり分かるから生徒は動く。

 ワザ四  誰でも簡単にできることから行う。

 ワザ五  ほんのちょっぴり難しいことを与える。

 ワザ六  最先端の情報を入れるから食いつく。

 ワザ七  憧れを持たせる(完成形のイメージを持たせる)。

 ワザ八  緊張場面を入れるから、思考する。

 ワザ九  「語り」は生徒の心に届く。

 ワザ一〇 ほめる。


 これらの原則とワザのほとんどは、向山洋一氏とTOSS(Teachers’ Organization of Skill Sharing)サークルから学んだ。

 サークルで学び、本を読み、セミナーで模擬授業するようになって授業に手応えを感じるようになっていった。

 第T章では、「一〇の原則」を、第U章では、「一〇のワザ」を具体例とともに解説した。第V章では、この原則、ワザを用いた「国語、英語、数学、地歴・公民、理科、保健」の各教科・科目の、まるまる一時間の授業を紹介してもらった。

 この原則を組み合わせ、ワザを習得し、習熟することで誰でも高校生を夢中にさせる授業を行うことができる。

 高校生が夢中になる授業を創ってみたいと思う読者に、ほんの少しでもお役に立てれば幸いである。


  二〇〇九年一一月   /太田 輝昭

著者紹介

太田 輝昭(おおた てるあき)著書を検索»

1966年12月生まれ

1991年3月 京都教育大学卒

2007年4月 沖縄県立向陽高等学校勤務

向山洋一氏,TOSS(Teachers’ Organization of Skill Sharing)の理念と活動に感銘を受け,各TOSSサークルに参加し,指導方法を研究する。TOSS沖縄中央事務局。TOSS中学高校体育事務局。TOSS琉球サークル代表。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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